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Research Group for Regional Studies(RGRS),

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小樽商科大学ホームページ
学長からのご挨拶

地域研究会の開設によせて

 この度、「グローバリズムと地域経済」を研究テーマとする全学的な研究組織「地域研究会」が設置されたこ とを大変嬉しく思います。この地域研究会は、平成21年度運営費交付金特別教育研究経費(研究推進)を財政基盤として設置され、本学の教員を研究主体とし ながらプロジェクト専任の学術研究員3名を擁する、社会科学系としては大型の研究プロジェクトです。

 本学は平成19年度に大学院博士課程を設置し、以後、博士課程設置大学にふさわしい、また本学の特色を生かした組織的な研究拠点の形成を目指してきましたが、この地域研究会という形で結実することができました。関係各位のご努力に深く感謝します。

 さて、「グローバリズムと地域経済」という研究テーマについて考えてみたいと思います。つい1年ほど前、昨年の春にはトヨタが過去最高の決算を発表しま した。しかし、米国発のサブプライム・ローン問題をきっかけに9月にはリーマン・ショックが世界を駆けめぐり、わずか半月ほどの間に、百年に一度とも言わ れる世界不況に陥りました。米国を代表する永遠の企業と思われたGMも破綻しました。われわれ自身、身近な生活の中でこの不況の影響を痛いほど感じます。 負の側面ではありますが、グローバル化という現実の重みを痛感させられました。グローバルリズムとは、意識せずとも、そこにある現実です。

 こうしたグローバリズムという現実の中で、しかも中央との格差がますます拡大している地域経済の活性化策を、本学の学術資源の全てを動員して研究しよう というのが本研究プロジェクトの課題です。従来、国際化という場合、東京と北京あるいはソウルとの関係で捉えられ、北海道や小樽という地方の国際化は東京 経由の間接的国際化としてイメージされることがあったように思います。これに対し、グローバリズムとは世界中が直接に結びついている関係と捉えることが出 来ると思います。正の側面を考えれば、地方の努力が直接グローバルに報いられる機会だとも言えます。

 今後、この地域研究会から、北海道経済をモデルにしながら世界に通用する、グローバリズムの中での地域経済の在り方について続々と研究成果が発信され、わが国の、ひいては世界の地域経済研究の拠点となることを願っています。




学長 山本 眞樹夫