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◆ 2013/10/12 図書館の中筋さんからおすすめの本を紹介してもらったよ! ◆

 

 

図書館閲覧係の中筋です。最近、図書館に入った学生用図書でおすすめの本を紹介します。

 

 

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誕生日の子どもたち/ トルーマン・カポーティ著; 村上春樹訳

資料ID: 0003306739    請求記号: G 9.4||05565||330673

配架場所: 書庫配架学生用図書← 書庫臨時カウンターで貸出できます。

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131011001.JPG

 

 

1924年、アメリカのニューオーリンズに生まれたカポーティは、4歳の時に両親が離婚し、

遠戚の家をたらい回しにされて育ちました。しかし、30代になって描いた彼の幼年時代の

思い出は、残酷なほどに美しく幸福感に満ちています。閉ざされた空間の中で守られてい

た濃厚な日々を見つめるのは、透明感のある新鮮な眼差し・・・彼の眼は最後まで子供の

ままに透き通っていたのでしょう。私たちは遠ざかるにつれてどんどん幼い日々を忘れて

しまいますが、これほどに、幼年時代をありありと再現できる大人がいるものでしょうか?

 

少年期を描いた5つの自伝的短編の中で特におすすめなのは、『クリスマスの思い出』

『あるクリスマス』でしょうか。60歳を過ぎた従姉妹の女性が呉れた深い愛情、何気ない

クリスマスの行事・・フルーツケーキをたくさん焼いて知り合いに配ったり、雪野原で凧を

揚げたり・・・を通じて、戦前のアメリカのクリスマスが限りなく美しく蘇ってきます。また、

クリスマスの日の食卓も豪華ですが、何気ない普通の日の朝ごはんの美味しそうなこ

と(笑) 恵まれていない子ども時代を過ごしたはずなのに、作品に満ち溢れているのは

人々の優しさであり、彼の受け止めた愛の大きさなのです。これらの短篇は、ほとんど

ハッピーエンドです。

特に、父親との関係を描いた『あるクリスマス』のラストは、いつでも幸せな気持ち

にしてくれます

 

 

村上春樹の訳も、魅力の一つです。生き生きとした台詞の数々、独特のお洒落な語り

で、カポーティの文章の美しさを余すところなく伝えてくれています。

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