今日はいよいよ、3日にわたってお届けしている日経STOCKリーグの受賞インタビュー紹介の最終日だよ!
それではどうぞ!!
今回の経験は、とても貴重なものになったね!
はい、本当にそう思います。
どれだけ望んでも2度とできない経験かもしれません。
まさに全国区、日本でトップレベルの実力を目の当たりにしてショックを受けました。
私たちは「普通」です(苦笑)
だけどショックよりも、学びのほうを大きくしたいと思います。
「普通」の私たちはどうやって力を発揮していけばよいのか、それを考えるきっかけになっています。
「小樽や北海道という地域で、地に足をつけながら、全国区の視野を持て」というのがゼミでの教えでもありました。
少しはそれを実現できた・・・、ということならうれしいです。
表彰式や交流会が終わった後の懇親会も素晴らしかったです。
審査員の方々からとても有意義なお話しを聞かせていただきました。
その内容は、私たちにとって大事な財産です。
最優秀賞を受賞した高校生は、話してみたら普通の女子高生、なのに素晴らしいレポートとプレゼンテーションを披露していました。
だからいろいろ教えてもらっていたのですが、また先生に「何してんだ、女子高生相手に」と突っ込まれてしまいました。
でも先生もこっそり盗み聞きしていました!
しっかり見ていたんだね(笑) それでは・・・最後に、あらためて感想をお願いします!
今回の結果は、今までの「積み重ね」があったからだと思います。
目先の結果にこだわらず、一見地味なことでも1つずつ丁寧にやっていく。
そういった「プロセスにこだわった」活動が今回の結果に結び付いたんだと思います。
「実学」に必要なことは、常に自分の知識を「使う意識」を持つことだと思っています。
たとえ地味に見えたとしても、意識の持ち方によっては大きな「武器」にだってなりうると思います。
見た目の派手さにとらわれることなく、ものごとの奥に隠れている本質、目の前にあることの根本に全力で向き合うことが大切だと、今回の活動で実感しました。
インタビューに協力してくれてありがとう!それではこれで終わりに・・・あれっ!石川先生!!
割り込んですみません、指導教員の石川です。
主役は学生、私に出る幕など本来ないはずですが、この場を借りてあらためて、ご支援をくださったみなさまに感謝いたします。
どう考えても幸運に恵まれた面はあって、このたびの結果も学生たちだけのもの、というわけではありません。
日経STOCKリーグの事前説明会への参加を可能にしてくださった方々。
私がいう無理にも応じて、週末だけでなく年末年始までゼミ室の暖房を入れてくださった方々。
それぞれの場面で一種のチームワークがなければ、今回の結果もなかったかもしれません。
学生たちがいう、「数値の背後にいる経営者の意図」を実感できた重要な機会として、田中酒蔵様への企業訪問にふれないわけにはいきません。
昨年の12月、年の瀬も迫る慌ただしい時期に、商大卒の先輩、小山秀人様(総務企画部長)を頼って、小樽の田中酒蔵様にお邪魔させていただきました。
関心の1つは「経営者の意図」でしたが・・・
本学学生の飲酒事故。
きちんと向き合って考えられるよう、造り手からみたお酒との付き合い方や、造り手でおられるからこその大切な想いについて、お話しを聞かせていただく機会でもある。
勝手ながら私は、そう考えていました。
小山先輩にはまず、工場等の見学をご案内いただきました。
そのうえで、組織、製品開発、原価管理、プライシング、マーケティング、資金繰り・・・、それらのあり方と会計実務との関わりについて、本当に貴重なお話しを聞かせていただきました。
いわゆる中小企業の、ものづくり、製品づくりの現場における、会計のお話し。
それをたいへん整理されたかたちで聞ける機会は、ほとんどないと思います。
これもおそらく1つの実学。
また、人生と商大の先輩としての想い、さらには造り手としての想い、お酒との接点についても教えていただきました。
小山先輩のお人柄と、お仕事への取り組み方に、品格を学んだつもりでいます。
専門的な話題と生真面目な語り口で、ぴりっとした空気のなかに導かれながら、いつのまにかたのしく、前向きにさせられてしまうのでした。
地域を知りながら、全国をみる。
地に足がついているかを確認しながら、顔を上げる。
小回りの効く大局観ともいえそうな、そういう遠近感とか広めの視野から、上向きの螺旋がみえてくる。
そのような機会を、関係者のみなさまから与えていただいています。
貴重な経験が、学生たちの成長を促してくれています。
田中酒蔵様、小山先輩との接点も、また、簿記検定を活用する意識も、もともとのきっかけは、小樽商工会議所の佐藤一彦様につくっていただいたものです。
「簿記の検定・学習は現場で役立つのか?」(こちら)
日経STOCKリーグでも、プロフェッショナルから、学生たちは「玄人好み」と評価していただくことができました。
それは私にとって、言葉も息もつまるほど嬉しい経験でした。
野村グループ・交流会(こちら)
会計はもともと地味、ある意味で企業経営の「裏方」だと思っています。
そういう意識まで見抜かれるような評価は、予想していませんでした。
商大内の学生論文賞でも、私の記憶に間違いがなければ、おそらく13年ぶりに会計学の論文でゼミ生が賞をいただきました。
教員も置き去りにして取り組む商大生ですから、私は外から眺めるだけの立場にあったと思うのですが、その目から見て彼らは、受賞を直接的な目標にはしていなかったようでした。
勉強ってそういうものであってほしい、そんなふうにも思わされています。
報賞や実益のためという前に、自己研鑽のため。
まずはその目的なのに、ただの自己満足で終わらないで、ほかの人の評価にさらされて、あとから結果も伴うという・・・。
個人的にこれ以上は望みにくい今回の結果を目にして、これからの目標を見失いかけそうなほどでしたが・・・、やはり結果だけをもって成功とはいいにくいと考えています。
就職活動向けセミナーの終了後、おそらくそのまま作業に取りかかった彼らの、終電に向かうスーツ姿の背中を見かけた日。
ゼミ室の灯りが連日、遅くまで消えなかったあとに、ただの「やっつけ」でも「気合いだけ」でもない、分厚い研究報告を聞かせてもらった日。
そのときに感じた手応えの意味はなんなのか、もっと明確にすることが目標です。
簿記や会計の数字は特に「使えるならそれ(だけ)でいい」と公言する人にほど誤解されていることがありますし、会計学も世界的に「地位」を後退させつつあると聞くことがあります。
それは商大内でも、業績は読めないまま商いは語られるという一面で共通するかもしれません。
簿記関連の資格をもっているだけで実際の数値は理解できないのもそう。
企業向けにカスタマイズされた仕組みを無視して、「お小遣い帳」的次元で曲解する直感もそうです。
その傾向はもう、広く根づいてしまったようにも思えます。
だけど、というよりだからこそ差別化の道が残るかも。
意味のある過程を破壊しかねない、お手軽な解釈や指標化が「危うい」盲目だと、自分たちで気づける嗅覚を商大生には身に付けてほしい。
「大学」レベルと胸を張れる厳格さから逃げずにいてこそ、実学も会計学も「すぐ使えます、すぐ使えなくなります」レベル(瞬発的な利益ほどすぐに失われるという会計研究の定説どおり)で終わらないはず。
ですが、まだそうなっていないのは、自分の責任でもあります。
基礎を応用へと丁寧につなげられる学びを、商大生といっしょに今後も目指したいと考えています。
商大くん、割り込んでしまったうえに話しが長くなってごめんなさい。
学生たちの名誉に便乗してしまいました。
どの話しも、建て前、きれいごとに聞こえるでしょうか。
そうかもしれません。
ですが、抱えた苦悩よりは前向きさで、今でもちょっと信じ難い結果を出してくれた学生たちです。
彼らに「学」でも「格」でも置き去りにされないよう、地道な作業に戻ります。
まだ恩返しは終わっていません。
石川ゼミのみなさん、本当にありがとうございました!
そして、素敵なメッセージをくださった石川先生!
ありがとうございます!
3日間にわたり濃いインタビューを掲載したけれど、みんな楽しんでくれたかな!?
これからも元気な学生たちが、どんどん活躍していってくれると嬉しいな♪
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