この講義は3年生が対象で,札幌信用金庫さんが提供してくれている寄付講座だよ。
突然だけど,今日の経済・社会は「市場化」が進展しているよね。そして,政治的には「地方分権」が唱えられてはいるものの,「市場化」の奔流はヒト,モノ,カネ,情報の一極集中を強める方向に作用しているんだ。
そして,我が国は少子・高齢化による人口減少社会・・・
この講義では,このような社会において,「地域経済の活性化に取り組む信用金庫の意義と役割とは何か」,そして,「これからの地域経済における金融のあり方とは何か!」について,社会の第一線で活躍されている専門家が非常勤講師となって,オムニバス形式で学ぶことができるんだよ!!
そして,この講義をコーディネートするのが大学院アントレプレナーシップ専攻(ビジネススクール)の齋藤一朗先生!!実践的教育の匂いがプンプンするね!!
僕が潜入したのは,7月6日(金)と13日(金)の講義!!この2回の講義ではなんと,『金融機関の融資担当者として融資をする側』,そして,『経営者として融資を受ける側』のそれぞれの立場を実際に体験していたよ。
融資をする側では,財務諸表を分析して,この企業に融資を行って良いのかどうか。そして,融資を受ける側では,「カレー屋さんの事業計画書」を作成して,融資担当者にいかに売り込むのかに挑戦していたんだ。
カレー屋の事業計画書を発表する講義では,発想が豊かでユニークなビジネスプランが発表されていたのが印象的だったよ!
辛さをライトフライ級からスーパーヘビー級までボクシングの階級になぞらえた『ボクシングジム風カレー屋』や,様々な国のカレーが食べられる『多国籍カレー屋』,そして,「手早さ+おいしさ=気分もお腹も満足」を経営理念に掲げた『立ち食いカレー屋さん』
実際にあったら行ってみたいお店だね!!
それにしても,2回ともなかなか難しそうな課題だ。受講生のみんなはどうだったんだろう??2人の受講生(AさんとBくん)から感想を聞いてみたので,紹介するね!!
Q.この講義でどんなことを学びたいと思って履修したのですか?
Aさん.「銀行論」で学んだことを,実際の現場の人の話が聞いて比較したいと思い,履修しました!
Bくん.信金への就職を深く考えたことはなかったのですが、信金が行っている地域活性化活動というシラバスの記載に興味を持ち、受講を決めました。
実際に受講してみて、地域活性化には活性化する側に立つという選択肢のほかに、信金のように活性化したい人々を資金や取引を通じた人脈を利用して支えるという方法もあるのだと新たな発見がありました!
Q.財務諸表を見て融資をして良いのかどうかの判断に挑戦してみて,いかがでしたか?
Aさん.財務諸表を疑うという事で、情報を鵜呑みにしないというということを考えさせられました。
Bくん.初めての課題がこれまでにまったく勉強してこなかった内容だったので戸惑いましたが、信金の実際の業務について知ることができたと感じています。会計の授業を多くとっている学生は,感覚ではなく数字の分析から専門的に判断していたことに驚きました!
Q.カレー屋の事業計画書に挑戦してみた感想を教えてください!また,融資してもらうにはどんなことが必要だと感じましたか?
Aさん.融資が受けられる事業計画書は,コンセプトがシンプルなのだと感じました。その計画の実現可能性というか、相手にイメージができるかという事が大きいと思いました。
Bくん.こちらもこれまでの授業で経験したことのない課題で驚きましたが、財務諸表よりも自分のアイデアを課題に組み込める分楽しんでできました。融資してもらうには目新しさと安定性の両立が鍵なのではないかと感じました。
やはり,融資担当者の立場と経営者の立場を経験できたこと,そして,実際どのような視点で融資判断を行っているのかを知ることができたのは,大きな学びだったみたいだね!
定期試験が終わったらこれから夏休みだ!いろんなお店に食べに行ったり,ショッピングしたりすると思うけど,日頃学んでいる視点を生かして「どんな経営をしているのかなぁ~」って考えてみると,もっと楽しくなりそうだ!!
〒047-8501
小樽市緑3丁目5番21号
アクセスはこちら
Tel:0134-27-5206(代表)
kouhou*office.otaru-uc.ac.jp
(「*」を半角に変えてお送りください)
©2010 Otaru University of Commerce.