今日は,小樽商科大学地域研究会が編集した著書「グローバリズムと地域経済」を紹介します。
経済のグローバル化の波は世界中を飲み込みつつあり,我が国そして国内の各地域もこの波から逃れることはできない。
そうであれば,このグローバル化という潮流の中で北海道を含め各地域経済はどのような対応をし,生き残りを図るべきであろうか・・・。
このようなテーマを解決すべく,発展途上である地域経済研究のあるべき姿を求めて学際的な地域研究を推進する目的で,平成20年に小樽商科大学の地域研究会が設立されました。
現在,地域研究会は「グローバリズムと地域経済」という研究テーマのもと,金融,法制度,企業経営,環境・社会的責任,地域経営,財政,人材育成,グローバル経済(実証及び理論)の9つの研究部門を擁し,幅広くグローバル化する世界経済のなかでの地域の在り方を研究しています。
そして昨年8月,「グローバリズムと地域経済」を統一テーマとした『国際シンポジウム』が2日間にわたり開催され,また昨年11月,北海道経済学会との共催で「グローバリズムと北海道経済」をテーマとしたシンポジウムが開催されました。
『国際シンポジウム』の初日には,6つの分科会(地方財政,経済統合,都市計画,経営,観光,医療)で研究者による報告と討論が,2日目には今後の北海道経済のあり方について海外の事例を参考としながら,観光や地域ブランド,情報発信など様々な観点から議論が行われました。
本書には,上記2つのシンポジウムでなされた報告が収められています。
総合科目Ic「グローバリズムと北海道経済」の教科書としても使われている本書。すでに目を通した人もいるかと思います。
経済のグローバル化が進む今,そして地方分権が叫ばれる今,日本の地域経済はどのような状態にあるのか,地域経済はどのように生き残るべきか,是非この本を読んで,学んでみていただければと思います。
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はじめに
(著:穴沢眞,江頭進)
第1章 グローバリズムと地域経済:北海道の自立を求めて
(本間正義:東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
第2章 企業立地の地域間格差
(橘木俊詔:同志社大学経済学部教授)
(浦川邦夫:九州大学経済学研究院経済工学部門准教授)
第3章 住民選考の多様性と自治体歳出
(中澤克佳:東洋大学経済学部准教授)
第4章 都道府県支出金分配の実証分析
(近藤春生:西南学院大学経済学部准教授)
第5章 政策担当者の出世欲とヤードスティック競争:分権化定理の再検討
(小西秀樹:早稲田大学政治経済学術院教授)
第6章 WTO農業協定における輸出補助金規律の迂回防止規定の位置づけ:
輸出国家貿易を一つの素材とした序論的検討
(小林友彦:小樽商科大学商学部企業法学科准教授)
第7章 北海道観光の国際化:外国人観光客へのマーケティングにおける機会と課題
(プラート・カロラス:小樽商科大学商学部商学科教授)
第8章 北海道観光のこれから:その可能性と方向性
(井出明:追手門学院大学経営学部マーケティング学科准教授)
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