経済学科の学科紹介に続いて・・・
本日は企業法学科の紹介だよ!
小林(友)先生と南先生に紹介してもらいます♪
何と企業法学科の学科紹介は先輩方を交えてテーマにそって対談形式でお送りします!
それではお願いします!!
商大くんから、1年生向けの学科紹介のお話がありましたので、企業法学科では、国際経済法担当の小林と商法担当の南から学科PRを行います。
ただ、商大くんから、学科ごとの先輩の話も聞きたいということも聞きましたので、せっかくの機会ですから、両ゼミの4年生と一緒に対談形式でPRしたいと思います。
◇企業法学科とは具体的に何ができる学科ですか?
教員:
「それでは、企業法学科のPRをしていきたいと思いますが、本音も交えながら(笑)、始めていきます。
まず、企業法学科って何ができる学科だと思いますか?」
学生:
「就活での話になりますが、面接等で企業法学科というと、それ自体ネタになりますね。
商学部といいながら法律を勉強しているというと食いついてくれる面接官がいます。
企業に関わる法を学んでいるということが民間企業では興味を示してくれるみたいです。」
学生:
「ただ、『企業法』って何?と聞かれるよね?」
教員:
「企業法というと、概念的には難しい問題はあるけど、それを取っ払って考えたら、企業を取り巻く法、例えば、企業組織や企業取引に係る法がそれに当たります。
企業法学科では基本となる法律(憲法、民法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法、商法、行政法)だけでなく、より広く企業と関わる労働法、社会保障法、経済法、国際法、国際経済法、国際取引法、比較法などが学べます。」
学生:
「でも、商学部という学部名からすると、『簿記ができるんでしょ?』とか聞かれます。」
教員:
「それは難しい質問ですよね。企業法学科では確かに、法律科目が中心となるため、民間企業では重視される簿記なんかは独学になってしまう可能性はあります。」
学生:
「企業法学科であることの意味が・・・(笑)」
教員:
「確かに・・・(笑) 会計学関連の科目を取ると、単位と資格が両方とれてお得かもしれませんね。
もともと、商法は企業組織や企業を取り巻く人々の利害関係を調整するための法律と言われていますが、他の隣接する分野とも密接に係わりが強く出ます。
会社の計算については簿記や会計学、監査については監査論といった分野です。」
教員:
「また、良いか悪いかはさておきビジネスのグローバル化が進んでいく中で、各業界が世界経済とどのように関わっているのかを理解しておくことも重要になります。
たとえば国際経済法は、国際経済学や国際貿易理論と密接に関わっていますので、同じ問題を複数の側面から見られるようになります。」
教員:
「となると、法学を専攻としつつも、他学科の科目と関わりがあるため、そういった科目を受講することで知識を補うことができますから、特に問題ないかもしれません。
バランスが良いとも言えます・・・(笑)」
教員:
「多くの法学部では卒業所要単位として商学や経済学の科目を履修する機会は限られていますから、『商学や経済学に加えて法学も分かる』という点がむしろアピールポイントになるのかも。」
◇企業法学科に対する不安
教員:
「よく、企業法学科は大変だと言われるのですが、やはりそうでしょうか?」
学生:
「自分たちが1年生の時に部活の先輩とかに『企業法学科は止めた方が良い』と言われたのは確かです。
何度も『ほんとに?』確認されたこともありました(笑)」
教員:
「具体的に、どうしてなんでしょうか?」
学生:
「一つあるのは、噂では留年率が他学科より高かったり、単位取得が大変だったりするということですね。」
教員:
「本当に留年率が高かったり、単位取得率が低かったりするのでしょうかね?」
教員:
「実は、統計上、他学科に比べて大きな違いは見られないんですよね」
教員:
「実際に、企業法学科に入ってみて、先輩から聞かされたことは的中してますか?」
学生:
「2年生のときは大変だったと思います(笑)
ただ、3年生以降は他学科に比べて楽という印象があります。
他学科は3年生になってもたくさんの授業に出たり、フィールドワークしたり、レポート課題を課せられたりして、就活が少し大変そうという感じは受けます。」
教員:
「企業法学科の科目は、当然法学科目が多いですが、法学という分野の特徴は、ある程度法学的知識や法学的思考が身につけば、実は、新しい法分野でも取っつきやすいという気がします。
試験の答案の形式はある程度決まっている傾向にありますから。」
学生:
「あと、企業法学科は謎に包まれているというイメージが・・・(笑)」
学生:
「もしかすると、企業法学科に入った学生はサークル加入率が低いのかも・・・。
だから1年次に先輩から悪いイメージを伝え聞く機会しかないとか。
逆に、後輩に実情を伝える機会も少ないのかもしれないけど・・・」
教員:
「やっぱりディスクロージャー(開示)が重要だということですね。」
教員:
「本当にそうですね。」
◇授業スタイルについて
学生:
「授業は、ある程度法学的基礎知識を要求する科目が多いので、1年生の時に法律系科目を受講していないと大変かも・・・」
教員:
「学科PRになってないですが・・・(苦笑)」
学生:
「事実が重要ですから。
法学の授業でも、事実認定が大事だって習いました(笑)」
教員:
「たとえば、商法では民法の知識があまりなくても、その前提を説明しながらやってます。
ですから、2年から民法と商法を同時に勉強しはじめても大丈夫だと勝手に思っています。ほかには?」
学生:
「試験一発型の授業が多いので、失敗したら4単位落とすというのがプレッシャーになることはあるかも。」
教員:
「確かに、そうかもしれませんね。ここは教員の側で改善の余地がありそうです。」
学生:
「逆に、他学科の場合、よくレポート課題に追われているという光景を見かけますが、企業法の場合は、それはないですね。
就活やサークルが忙しいときは、その方がありがたいかも。
もちろん、良い面も悪い面もあると思いますが・・・」
◇卒業するまでにどのようなことが身につきますか?
教員:
「卒業するまでにどのようなことが身につきますか?」
学生:
「まずは、議論ができるようになりますね。」
教員:
「法学は説得の学問と呼ばれていることと関係しそうですね。
法学は自らの主張したい権利に理屈をつけて相手や裁判官を説得するための学問という側面をもっています。」
学生:
「だから、多くのゼミでは、ある実際に起きた具体的な事件について資料を読んで、事実関係・判決・関連する法的知識をまとめた上で、議論させることが多いんですね。」
教員:
「もちろん、初めて学ぶ分野では教科書の輪読で基本知識を得るというスタイルもありますが、それが終わると、きちんとした法的な議論ができるようにするというのが次の目標になるような気がします。」
学生:
「あと、たくさんの文章が読めるようになると思います。」
教員:
「フィールドワークを行う科目が少ないという一方で、じっくり法律文献や判決を読んだ上で議論することになるので、しっかりとした知識に裏打ちされたコミュニケーション能力が身につくのかもしれませんね。」
学生:
「それに新聞を読んで理解できる幅が広がったとも思います。」
学生:
「ニュースなんかで事件を聞くと、○○法に違反しそうだ、とかわかるようになるよね(笑)」
教員:
「あと資格取得というのは多いのでしょうか?
法律系の資格として、例えば、司法試験は別にしても、司法書士・行政書士・宅建(宅地建物取引主任者)とかは法律系資格として有名ですが・・・」
学生:
「一つ一つのハードルが高い(笑)
簿記とかならば何級とかいろいろあって受けやすいんですけど。」
教員:
「法学検定というのもありますよ。」
学生:
「自分がどのくらいわかっているのか、形になると安心するところもありますよね。」
◇学科の主な進路先
教員:
「では、進路先について。
まず皆さんは4年生なので就職について伺いますが、どのような進路先が多いですか?」
学生:
「うちのゼミ(南ゼミ)では公務員と民間企業が半々ですね。」
学生:
「こっちのゼミ(小林ゼミ)では、ほとんどが民間企業ですね。」
教員:
「よく、企業法学科志望の学生さんは公務員志望と聞きますが、それはどうでしょうか?」
学生:
「たしかに、公務員志望が多い気がします。
ただ、企業法学科だからといって、必ずしも公務員に限られないですね。
確かに、公務員試験の多くは法律系科目(憲法、民法、行政法)なので、企業法学科が有利だとは言えますが、民間企業への就職が少ない訳じゃないですし。」
教員:
「企業法学科志望=公務員志望というイメージは、現実とは違っていますよね。
民間企業だって、法律の知識がある学生を望んでいます。
例えば、金融機関に就職したときに、融資の希望者が『抵当をつけるから、お金を貸してほしい』と言われたときに、担当者が『抵当って何ですか?』と聞くわけにもいかないですよね。
これは民法という法律に登場する抵当権のことを指すわけですが、もしこんなことを聞いたら、誰も借りたいとは思わないですよね。
企業で働く以上、企業を取り巻く法制度を知らないわけにはいかないですし。」
学生:
「まさに、今、受けるようにと内定先(金融機関)からいわれている資格が、法律と大きく関わっています。」
学生:
「マーケティングとかは会社で働いていると身につく側面がありますが、法律っていざ勉強しようと思わないと勉強できないところが多いと思います。」
教員:
「そうすると、民間企業志望者にもオススメできるということでしょうか?」
学生:
「そうですねー。」
教員:
「他にも、最近では企業法学科を卒業してから法科大学院に進学して、弁護士になる先輩もいます。
少なからず、商大出身の弁護士や法学者もいるんですよ。
北大法学部の先生の中にも、商大OBの方がいます。」
学生:
「へー」
教員:
「話題は尽きませんが、まだゼミもありますので今日はここまでにしましょう。
本日はどうもありがとうございました。」
(最後に)
このやりとりは実際には1時間半以上にもわたって行われ、ブログではかなりの部分を割愛させて頂きました。
実際には、本音が出すぎてしまった部分もやや(かなり?(笑))ありましたが、皆さんが思うほど、不安に思わなくても大丈夫というのが印象的でした。
正直なところ、他学科に比べて「華」が少ないかもしれません。
フィールドワークをしたり、いろいろな人からお話を聞いたりする機会も少ないかもしれません。
しかし、その分じっくり腰を落ち着かせて勉強でき、社会に出た時に役立つ力がつく学科ではないかと思います(もちろん、他学科が腰を落ち着かせて勉強できないわけではありません)。
コンプライアンス(法令遵守)が重視される昨今、民間企業に勤めるにも法的知識があることは強みになっています。
また、公務員は実際の政策立案者として法令案を策定する立場になることもあります。
自分は民間企業を志望しているから行かないとか、先輩からの単位取得が難しいという噂だけで行かないというのではなく、じっくり自らの進路と学びたいという気持ちで学科選択して頂ければと思います。
勉強しなければ、どの学科に行っても辛いだけですよ。
最後に、昨年度(22年度)の進路先について簡単にご紹介します。
会話の中にもありましたが、公務員も少なくないですが、やはり多数は民間企業です。
金融業・保険業、運輸業、卸売業・小売業、製造業といった業種が比較的目立つかもしれません。
おそらく他学科と比較しても遜色ないと思います。
また、本学の大学院だけでなく、他大学の法学系研究大学院や最近では法科大学院(岡山大学・北海学園大学など)に進学する人も見られ、司法試験に合格して弁護士になった人もいます。
小林先生、南先生、ゼミ生のみなさん、ありがとうございます!!
皆、企業法学科についてイメージはわいたかな!?
次はどの学科を紹介しようかな~!
お楽しみに♪
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