2017/09/03 150年目の資本論が開催中です!
図書館から展示についての案内が届いたよ。
では、どうぞ!
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今年(2017年)は、カール・マルクス(1818-1883年)の『資本論』第1巻刊行(1867年)から150年目にあたります。それにちなんで『資本論』やマルクスに関する本を集めてみました。
1991年にソビエト社会主義共和国連邦が崩壊し、資本主義の勝利が喧伝された当時、マルクスは過去の存在になったかのようでした。しかしグローバル化が進展した今日、がぜんその存在感を取り戻したように見えます。
『資本論』は大冊で、難解な言い回しもあり、簡単には通読できませんが、そこには、現在や未来の経済・社会状況について考える際に、示唆に富んだ内容が多々盛り込まれています。
現代の諸問題に照らし『資本論』を読むことは、誠に意義深いことだと思います。
資本主義を超えるものとしていったい何がやってくるの? 格差社会はなくならないの? これってブラックバイト?……そんなさまざまな疑問や不安に、『資本論』はなにがしかのヒントを与えてくれるはずです。
今回の展示は、『資本論』原著(日本語翻訳版)はもちろん、わかりやすい入門書や解説書、本格的な研究書、伝記や写真集などをセレクトし、経済原論、社会・経済思想史、哲学など、さまざまな角度から『資本論』とその著者マルクスの思想や人物に近づけるよう構成されています。
『資本論』をまだ読んだことがない人は、これを機会に、是非手に取ってみてください。昔読んだという人も、マルクスが生涯を通じて行った経済学批判、更新され続けるマルクスの思想とあらためて対話してみてはいかがでしょうか。
展示場所は図書館2階入口を入ってすぐです(展示B)。
なお、本学の附属図書館には、『資本論』第1巻ドイツ語版初版、それもマルクス自署献辞入りの貴重図書が所蔵されています。インターネットを介して、図書館HPから見ることができるので、こちらもご覧になってみてください!