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2017/08/29 研究室訪問日誌(6)

図書館から研究室訪問の記事が届いたよ。
今回は、企業法学科の竹村 壮太郎先生の研究室に訪問したそうだよ。
まずは、先生の研究分野についてお尋ねしたよ。

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Q:先生のご専門である、民法と不法行為法について、簡単にご説明ください。

A:法律には色々な法律があります。刑法とか憲法とか他にも沢山ありますよね。その中で、我々の生活についてのルールを特に規律しているのが民法という法律です。

 

その民法の中でも、例えば交通事故などの事故に遭い、それによってケガをしてしまって働けなくなったとか、治療費がかかるとなった時に、その損害を誰がどういう理由で負担するのかというところを扱うのが不法行為法です。

 

Q:一口に不法行為法と言っても、色々な専門分野に分かれているのではないかと思いますが、先生はどのようなことについて研究をされていますか?

A:例えば、事故が起きて損害が生じてしまったけれども、被害者にも何か落ち度がある場合がありますよね。被害者が赤信号なのに道路に飛び出してしまい、交通事故にあってしまった例をあげるとわかりやすいでしょうか。

 

そのように、事故が起きて、加害者に対してなんらかの不法行為責任が認められそうだけれども、加害者以外にも原因があるのではないかとなった時に、それが加害者の責任にどのように影響していくのかを考えています。

 

例えば、責任を全部免れさせるべきと考えるのか、それとも何割だけ損害を負担してくださいよというように、割合的な解決をはかってくのか、そのような問題について研究していますね。

 

Q:先生は、フランス法も研究されていらっしゃるのでしょうか?

A:そうですね。日本法における法制度の在り方を考えるときに、諸外国の法律事情を参考にしたりすることがあるのですが、私の場合は、フランスの法律を参照することが多いです。

 

 

竹村先生が、法律に関係するおすすめ本を紹介してくれたよ!

2冊とも図書館にある本だから、ぜひ読んでみてね。

 

法のことわざと民法

(竹村先生のメッセージ)

この本は法律、特に民法の入門書のようなものです。例えば「約束は守られるべし」など幾つかのキーワード(ことわざ?)を挙げ、それに関わる法律のルールを少し掘り下げていくという形で話が進められています。

最近の本のように絵などが載っていたりはしない、やや硬派な本ですが、キーワードは頭に残りやすく、それを思い出せば、なんとなく民法のルール全体が見えてくるように工夫されています。

 

法窓夜話

(竹村先生のメッセージ)

これは何かの入門書というわけではなく、穂積陳重博士が、ご子息の穂積重遠博士に語ったとされる、法律に関わる小話を集めたものです。

やや古めの本に感じられるかもしれませんが、外国における、幽霊に対して訴訟を起こす話など、興味深い話がいくつも載っていて、法律を学び始めている方にも、これからという方にも、新鮮な刺激がもらえるものだと思います。

法律系のオススメ本を聞かれると、大概は挙げられる著名なものです。この穂積陳重という人物は現在の民法の起草に深く関わった人ということもあり、講義の初回に参考文献として取り上げたこともあったかと記憶しています。

 

法律のことをあまり知らなくても、楽しく読める本のようだね。

それから、竹村先生の論文を読んでみたい人は、以下をクリックしてね!

 

医療過誤事例における素因減責の現状とその課題

 

認知症高齢者の列車事故につき,近親者の損害賠償責任が認められなかった事例

 

研究室訪問はまだまだ続くよ。

他の先生の訪問日誌もぜひ見てね。

    

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