2014/11/15 「アオバト」に会ったよ!
しばらくご無沙汰しているうちに、「秋もたけなわ」どころか、そろそろ「冬支度」のシーズンになってきたね。
みんな、風邪はひいていないかな?
実は、しばらく前に、ついに「アオバト」に出会い、その姿を観察することができたんだ!
「アオバト」は、小樽市を代表する鳥なんだよ。
そして、この商大のシンボル的存在であり、商大の先生の研究論文が読めるデータベース『Barrel』のマスコットキャラクターでもおなじみだね。
また、留学生に「日本語」を教えているボランティア団体の名前も、「アオバト」なんだよ。
美しい緑のアオバト
ちなみに、それぞれの地域を代表する鳥、花、木を調べてみると、
北海道の鳥は、タンチョウヅル、花はハマナス、木はエゾアカマツ、
札幌の鳥は、カッコウ、花はスズラン、木はライラック、
小樽市の鳥は、アオバト、花はツツジ、木はシラカンバ、…なんだよ。
ちなみに、商大のシンボルの花は、エゾエンゴサク、木はエゾヤマザクラなんだ。
知ってたかな?
なぜアオバトというかは、この鳥の色を見てもらうとわかると思うけど、とてもきれいな緑色、オリーブ・グリーンなんだ。
逆光だったため、そのきれいな色がはっきりと写っていないのが、ちょっと残念だけれど…ね。
張碓海岸の恵比寿島
アオバトは、日本固有の美しい野生のハトで、毎年、小樽には5月中旬に本州から渡って来てヒナを育て、10月頃、また暖かい地方に南下するまで、見られるんだ。
このアオバトは、不思議な習性をもつ夏鳥で、食べ物は木の実を好み、ほぼ全身が緑色で、「オーアーオウー アオー」と、特徴のある鳴き声をもっているんだ。
いつも深い森に住んで、木の実を食べるこの鳥が、海水を飲みに集まるのがここ張碓海岸(はりうすかいがん)なんだよ。
でも近年は、生息域がだんだん変わって来ているようだね。
(アオバトの碑)
青鳩や 礁(いくり)つづきに 小樽港
勝又 木風雨
この石碑は、アオバトが海水を飲むために飛来する張碓海岸(はりうすかいがん)を見下ろす丘の上に立っているんだ。
そして、この歌にある、「礁(いくり)」とは、「海中の岩。暗礁。」という意味なんだそうだよ。
アオバトが海水を飲むときは、まず1~2羽の偵察隊が飛んできて、彼らを狙う、猛禽類(オオタカ、ハチクマなど)がいないかをチェックするんだ。
そして安全を確認すると、次に群れで一斉にやってきて、海水に顔をつけて飲み始めるんだよ!
夢中で海水を飲むアオバト
…こんな風にね!
なぜ、海水を飲むのか理由ははっきりとはわかっていないそうだけど、おそらくは、海水に含まれているミネラルなどの栄養を
摂取する必要があるからと考えられているんだ。
「アオバト」というけれど、見ての通り、緑色、抹茶色、萌黄色、オリーブ・グリーンのとてもきれいな色合いなんだ。
そしてオスは、肩の部分がきれいな赤紫色(ワイン・レッド)なんだね。
最後に、日本人の「色彩感覚」について一言、ウンチクを。
古来、日本の色彩感覚には「シロ」「アカ」「アオ」「クロ」の4つの言葉があり、
「シロ」ははっきりした様(顕)を、
「アカ」は明るい様(明)を、
「クロ」はくらい様(暗)を、
「アオ」はあいまいな様(漠)を表したと言われているんだよ。
これは、もともと大陸から来た「四神」思想から来たもので、
「四神」とは天の四方を司る神獣のことを意味し、
四神それぞれが司る方位と象徴する色があるからなんだ。
東:青竜(せいりゅう:青い竜に見立てられた) ⇒ 青
南:朱雀(すざく・しゅじゃく:鳥の姿に見立てられた) ⇒ 赤
西:白虎(びゃっこ:白いトラに見立てられた) ⇒ 白
北:玄武(げんぶ :亀、または亀に蛇が巻きついた姿) ⇒ 黒
このうち、「アオ」は、あいまいな(漠色)の範疇として、現在の青色・緑色・紫色・灰色のような非常に広い範囲の色を総称して
用いられていたと考えられているそうなんだね。
つまり、日本語の青を表す言葉の色度範囲は緑〜青緑〜青〜青紫まで幅が広いんだ。
(1)アオ色そのものを表現 ⇒「青空」「青インク」など
(2)緑色を意味する場合 ⇒「青信号」「青リンゴ」「青だいしょう」「青ガエル」「青ジソ」「山が青々としてきた」
「青果物」「青カビ」「青柳」「青葉」「青ノリ」
(3)未熟・若いという意味 ⇒「青二才」「青春」
…ちなみに、英語で「まだ若すぎる、未熟だ」と言う意味には、「グリーン・ホーン」(緑の角、角がまだ緑色だ)と言う表現が使われているよ。面白いね!!
調べてみると、まだまだ沢山でてくるよ。興味のある人は、さらに調べてみてね。