高校生のための夏期連続講義3(大学生コーチへのインタビュー)
夏季集中講義1の記事はこちら
夏季集中講義2の記事はこちら
夏期連続講義の様子を伝える第3弾の記事は,コーチとして参加した商大1年生へのインタビューだよ。
大学1年生の多くは,去年まで高校生だったから,高校生とは歳も近いよね。大学生になってまだ半年も経っていないのに,高校生に対して指導するということは,簡単なことじゃないよね。どんな思いで参加し,何を学んだのか,コーチに話を聞いてみたよ。
Q1.なぜコーチとして参加しようと思ったのですか?
Q2.高校生はどうでしたか?
Q3.高校生を指導する上で難しかったことは何ですか?
Q4.何か学んだことはありますか?
Q5.参加してみて率直な感想を聞かせて下さい!
1人目は前澤航輔くん
A1.ある集まりがあった時にこの話を聞いて,今まで人に教える機会がなかったので面白そうだなと思って参加しました。
A2.こちらが思っていたよりも素晴らしくて,しっかり自分たちで考えて意見してくれるので,すごくやりやすかったです。
A3.自分たちが先に答えに気付いた場合,その答えに導くためのヒントを与えすぎたかなと,そう思って途中から黙ってしまいました。
A4.高校生とコミュニケーションをとることがもう少ないので,そういう機会を持ててよかったです。
A5.高校生は,特に2日目はとても積極的にグループワークやプレゼンに取り組んでくれて,コーチとしてとてもやりやすかったです。全体を通してとても楽しく活動できました。自分の反省としては,ヒントやアドバイスをどの程度してよいかの加減が難しく指導役として力不足を感じたところです。今回の経験は私にとっても本当にいい刺激になりました。またこのような機会があればぜひ参加したいです。
2人目は両國円さん
A1.総合科目IIの授業で,夏期連続講義の説明があって知り,高校生の時にこういうのがあるって知らなくて,それで興味を持ちました。学生コーチを募集しているということで,去年まで高校生だった身としては,新鮮な立場だったので,ぜひ参加してみたいと思いました。
A2.議論が円滑に進まないかなと思ったけど,意外と意見を出してくれて驚かされました。
A3.話の焦点がずれてしまったときに,せっかく出た意見を無駄にしないで上手く話を本筋に戻すのが難しかったです。
A4.学生コーチという立場でグループワークに参加して,自分が学生の立場だったら意見を出して後は他の人に任せるということが多いけど,見通しを持って順序立て,時間の管理もして,話し合いを進めていく,ということが身についたかなと思います。
A5.プレゼンテーションを重ねるうちに,高校生がどんどんスキルアップしていく様子に成長が感じられましたし,自分も指導する立場として多くを吸収することができました。私はルーキーズキャンプに不参加だったので,周りの大学生コーチよりグループワークやプレゼンテーションの経験が浅く,うまく役割を果たせるか不安でしたが,総合科目IIで学んだことを生かして高校生をサポートすることができました。同じグループにいた高校生が「楽しかったです!参加してよかったです!」と,こちらから感想を求めなくても言ってくれたのが何より嬉しくて,私も参加してよかったと思いました。
3人目は村田壮一朗くん
A1.高校生って,大学の授業のことはわからないと思うので,グループワークがいかに楽しいか,ということを知ってほしくて参加しました。
A2.しゃべらないかなと思ったけど,意外と話をしてくれて,こちらが驚かされるような意見も出てきました。
A3.今回のテーマが男性ヘアスタイリング剤だったけど,参加者の中には使ってる人と使ってない人がいて,意見の量に差が出てしまいました。ヘアスタイリング剤を使ってない人から意見を引き出すのは難しかったです。
A4.今までルーキーズキャンプにも参加して,グループワークで意見を述べるということの難しさを感じていたけど,今回は意見を引き出す側のむずかしさを感じました。グループワークの大変さを改めて感じました。
A5.この2日間,いままでにない体験ができたと思います。グループワークを「参加者」ではなく「指導者」として行っていくなかで,高校生をリードすることはたいへん難しく,初日は思うようにいかないことがありました。そんな中でも2日目には高校生の皆さんがみるみる成長したおかげもあって,「本気(ガチ)の」グループワークにすることができました。初日に静かに質問に答えていた高校生が2日目のプレゼン準備の時に「俺,この作業やります!」など積極的に参加してきてくれたことが印象的でした。最終プレゼンが終わった後の高校生の皆さんの笑顔を見た瞬間,「このグループワークをやってよかった」と思いました。再びこのような機会があれば,ぜひ参加したいです。
今回も,西本先生から大学生コーチに対して頂いたメッセージと,夏期連続講義を通じての感想を紹介するよ。
Q.西本先生から見て,大学生コーチはどうでしたか?
A.まずはじめに,大学生コーチのみなさん,2日間お疲れさまでした!みなさんがいなければ,このイベントは成り立たなかったことは明らかです。本当にありがとうございました!みなさんを見ていて感じたことは,積極的に高校生のみなさんをリードしつつも,彼らがグループの中心になるように脇役に徹しようという意識的な姿でした。大学生コーチのみなさんにとっても今回与えた数々の課題は,初めてのものが多かったと思います。それにも関らず,高校生の彼らにしか考えつかないアイデアを十二分に発揮させてくれたと思います。大学生コーチのみなさんは,まだ大学生活をスタートさせたばかりです。ぜひ今後もこのような大学の行事に積極的に参加して,自分自身の能力を高めるとともに,思い出に残る素敵な大学生活を送ってくださいね!
Q.夏期連続講義について,何かご意見,ご感想があればお願いします。
A.今回,私は講師という立場で2日間にわたり高校生と大学生コーチのみなさんと一緒に課題に取り組みましたが,正直私が教える知識よりも彼らから学んだことの方が多かったのではないかと思っています。彼らのアイデアや発想に至るまでのプロセスはもちろん素晴らしかったのですが,何よりも高校生,大学生コーチのみなさんからは,課題に取り組む真剣な姿と笑顔を学びました。知識も大切ですが,人と協働して1つのものを作り上げるためには,何よりも課題に対する自分自身のコミットメントを表現する真剣な姿と円滑なコミュニケーションを生み出すための笑顔は,とても大切なことだと改めて気づかされました。最後に,夏期連続講義がみなさんにとって今夏の素敵な思い出になってくれればと思っています。
インタビューに答えてくれた大学生コーチ,そして西本先生,どうもありがとうございました!!
これまで3回にわたってお伝えしてきた「高校生のための夏期連続講義」は,今回で終わりだよ。この夏期連続講義には,お盆という時期にもかかわらず,多くの教職員によるサポートがあって成り立っているんだ。運営を支えてくれた皆様に感謝しています。
今回のレポートを通じて,少しでも多くの高校生が,商大について,ひいては大学での学問ついて興味を持ってくれたら,僕にとっては本望だよ。
来年も夏期連続講義が開催され,多くの元気な高校生と大学生に会えますように♪