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今日は企業法学科の片桐先生にお薦めの本を紹介してもらったよ!



道幸哲也『15歳のワークルール』(旬報社、2007年)


本書は、表紙に書かれているように「仕事につくとき、仕事をするとき、辞めるとき」に最低限必要な32のルールを高校生向けに平易な言葉で説明しています。


今や高校生がファーストフードなどでアルバイトをすることは普通ですが、彼らが働く上で必要な知識を持っているかは大いに疑問です。そのため本書は、高校生たちに基本的で、かつ必須の労働法上の知識と情報を提供しようとしています。


ところで、これら職場のルールを大学生や現役社会人であれば、当然に知っているといえるでしょうか。大学3年生になれば、就職活動が始まります。学生たちはエントリーシートの書き方や面接のノウハウは学んでも、労働者としての権利義務については関心が低いようです。一方、大学生のアルバイトの範囲は高校時代に比べて広く、バイトといえどもそれなりの責任も課せられてきます。ですから、本書は大学生にとっても必読です。


本書は労働法規を具体例を用いながら、わかりやすく解説しています。しかし、本書は教科書的な記述にとどまらず、生き方を考えさせる「哲学的」な一文が、あちこちにちりばめられています。著者のユーモアある表現に、それが隠されている場合もあります。だから、私は、実は社会人にこそ-皆さんのご両親、私のゼミの卒業生たち、等-、読んでもらいたいと思っています。


    

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