商学科の坂柳先生が、財務会計の入門書を紹介してくれたよ!会計を学びたい人はぜひ読もう!
桜井久勝・須田一幸『財務会計・入門[第4版補訂]企業活動を描き出す会計情報とその活用法』,有斐閣アルマ
会社が儲かっているか、儲かっていないかを捉えるには、財務会計の知識が不可欠です。本書は、財務会計の入門書が扱うテーマを網羅しており、財務会計の雰囲気を初学者でも捉えられる良書です。特に、一口に「財務諸表利用者の意思決定のために必要な会計情報」といっても、証券投資者、株主、社債権者、銀行、従業員、地域住民、国と地方公共団体では、意思決定の種類(態様)が異なり、それに応じた会計数値の利用のされ方も異なってくる旨の指摘は、通常の財務会計の授業では聞くことのできない、新鮮な会計の世界を読者に提供するでしょう。
また、定款作成費などの創立費や、開業準備中の建物賃借料等の開業費の会計処理をどう考えるか、また、修繕引当金繰入額の計上を費用収益対応の原則によって説明することができるか、といった伝統的かつ重要な会計問題を考えるヒントを与えてくれる点では、本書は研究の橋渡しの書でもあります。お勧めの書です。