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今回の授業は、田中酒造の田中社長をお迎えしての中間発表だ。田中酒造の見学施設「亀甲蔵」を観察調査、インタビュー調査してきた9組のチームが、同社の課題を発表した。



前回と違って、今回はピーンと緊張感のある発表会となった。いきなり田中社長の厳しいコメントが飛び出したからだ。田中社長は商大のOBなので、「今日は後輩がどんな発表をしてくれるか楽しみ。遠慮なしにこちらもビシビシと質問します」とおっしゃっていた。


発表に対して真剣な質問をする田中社長。授業後に学生が提出するシートの感想欄には、「田中社長の質問がスパイシーで怖かった」「こちらまで緊張するようなプレゼンばかりで時間が短く感じました」「全体的にピリッとした空気がすごかった」「田中社長がけっこう厳しい方だったので、とても深い議論ができていたと思う」「田中社長の厳しいツッコミから、この授業に対する期待感が伝わってきた」という声があった。


はじめは田中社長の迫力におされ気味だった学生たちも、徐々に盛り返していく。学生からの声を紹介しよう。「だんだん受け答えがよくなっていた」「田中社長からの厳しい質問に、堂々と答えているチームが多くてすごいなと思いました」「ただデータを残すだけでなく、自分たちの頭で考えてまとめることが大事だと感じた」。発表した学生からは「発表したかったことを出し切れなかったというのが一番の感想です。」というコメントがあった。


さて、発表の中から浮かび上がってきた課題は以下のとおり。


・お酒を飲めない人にどのように商品を買ってもらうか?


・どのようにしたら、しつこくなく、かつ満足してもらうような接客ができるか?


・駅から5分にもかかわらず「遠い」というイメージをどのように払拭するか?


・どのように商品の価値を理解してもらい、価格に納得してもらうか?


・何回来ても飽きない工夫をいかにするか?


調査の結果、商品力と接客力の高さは証明されたが、さらにパワーアップするためにも上記の課題を解決しなければならない。田中社長は「解決策は期待していますよ。へんにまとまった解決策よりも、規格外・予想外の提案をしてください。『そんなの無理だよ』というようなヤツを考えてくださいね」という言葉を残して帰られた。


学生だけでなく教員も、いろいろと刺激を受けた授業だった。


    

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