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教員インタビュー 後藤良彰准教授

  • <担当授業>
  • 数学Ⅰ
  • 数学Ⅱ
  • 現代の数学Ⅰ
  • 基礎ゼミ
  • 研究指導(ゼミ)

後藤 良彰准教授
GOTO Yoshiaki


特殊関数、特に超幾何関数

数学の中でも特殊関数論あるいはより狭く超幾何関数と呼ばれるものに対し、その性質を調べています。

「特殊関数」とは明確な定義があるわけではないのですが、三角関数(サイン・コサイン・タンジェント)のように「名前の付いている関数」と考えていただければと思います。こういった特殊関数たちは、数学の諸分野はもちろんのこと、数学を使う様々な分野に登場するため、その性質を深く調べることは重要であると言えます。

私の研究対象は主に超幾何関数と呼ばれる特殊関数です。超幾何関数は様々な観点から研究されている対象ですが、私は「積分表示」を通じて幾何学的な対象(ホモロジー・コホモロジー)と結びつけることで、超幾何関数の性質を幾何学的(図形的)な観点から調べています。

数学の様々な分野からアプローチ

数学には大きく分けて代数・幾何・解析の3つの領域があると言われています(この分類にこだわるべきではない、という意見もありますが)。私の研究では、代数・幾何・解析にまたがる様々な道具を使って研究を進めており、1つの対象でも様々な観点からアプローチすることができます。超幾何関数という対象を通じて、いろいろな分野が繋がっていると感じられるところが、魅力的だと思っています。

また、私や共同研究している人たちは想像していなかったのですが、私たちの研究で扱っている理論や考え方が、理論物理におけるある種の積分の間の具体的な関係式を導出する際に有用であることが指摘され、物理の人たちも研究を進めています。数学の結果が物理に応用されるというのは歴史的に珍しくないことではありますが、自分の研究が直接結びつくというのは意外で、おもしろく感じています。

各人の興味に合わせて題材を選びます

ゼミでは、学生さんの興味に合わせてテキストを選び、学生さんにはそれを事前に読み込み理解を深め、理解した内容をゼミの時間に教員(私)と他のゼミ生の前で黒板を使って説明してもらいます。きちんと理解できているか確かめるために、教員が発表中に色々と質問をしてきます。答えられる場合もあれば、答えられずに詰まる場合もあります。詰まった時は教員と対話しながら理解を深めてもらいたいので、色々と質問やコメントをします(「さっさと答えを教えてくれ」と思われているかもしれませんが…(笑))。数学科では標準的なスタイルですが、本学では少ないスタイルかもしれませんね。

ゼミで扱う内容については、学生さんの興味や学んできた数学の内容に合わせて選ぶため、様々です。卒論では、「新しい結果」を出すことはなかなか難しいので、学習したことを自分の言葉できちんとまとめてもらうことを目標にしています。

数学の基礎科目をメインに担当しています

基礎科目である数学Ⅰ・Ⅱ、基礎ゼミを毎年担当しています。また、毎年ではありませんが、専門共通科目として現代の数学Ⅰと研究指導も担当することがあります。

基礎ゼミでは、学生さんに予習してきたことを黒板やホワイトボードで説明してもらうという形式をとっています(ゼミの小規模版)。高校まではそのような発表の機会も少なく大変かな、と最初の頃は思っていたのですが、案外皆さんきちんと発表をしてくれるので感心しています。

私自身他大学での経験が豊富なわけではありませんが、商大は真面目で礼儀正しい学生さんが多いという印象がありますね。

数学が得意な方も歓迎です

商大は文系の大学のイメージがあるかと思いますが、数学が必要な科目・分野もあり、理系の方も楽しく学ぶことができるかと思います。もちろん、私を含め数学の講義も提供されており、必要なことは入学後にも学べるので、やる気さえあれば数学に自信のない方も大丈夫です。ご自身の興味と合致する分野が少しでもあるようでしたら、商大を目指してみてください。


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