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2025.01.06

2025年 新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

 

今年は戦後80年の節目の年でもあります。戦後の復興から高度経済成長へと進み、私たちは豊かさを享受するようになりました。しかし、バブルの崩壊以降、失われた30年といわれるように、長期の経済停滞を経験し、世界の中での日本のプレゼンスが低下しています。今年は少しでも経済が好転する年であってほしいと思います。

 

近年、大学を巡る環境は大きく変わりつつあります。18歳人口が減少する中、私立大学では定員割れを起こす大学が6割近くにのぼり、大学の統廃合も進みつつあります。大学全体として受験生の確保や学生の質を維持するための教育面の強化は国の知の総和を維持するために必要です。研究面でも国際競争力の低下が指摘され、研究面の強化のため10兆円ファンドを用いた国際卓越大学の選定も進んでいます。ここでも高度人材の育成が鍵となります。

 

このような中、本学は地域に根差すグローカル大学として北海道の経済社会の発展に資する人材、さらには国際社会でも活躍できる人材を輩出できる大学であり続けたいと思います。そのためにビジョン2030に示した教育、研究、社会貢献の目標に向けさらにまい進したいと思います。ビジョン2030でも示したユニバーサル・ユニバーシティ構想の実現に向け、既に5つの自治体と包括連携協定を締結し、音更町を皮切りに地元の協力を得てサテライトも設置されました。北海道の人口は2050年までに3割減少するといわれています。大学がキャンパスに留まらず外に出て行くことは新しい大学像を築くだけでなく、地域を守るためにも必要となります。多くの国立大学が進めている学外との交流の場であるイノベーション・コモンズ(本学ではグローカル・コモンズと呼んでいます)のみならず、さらに一歩前に出る活動としてユニバーサル・ユニバーシティ構想を全道的なムーブメントにする必要があります。

 

本学が国立大学法人北海道国立大学機構の一員となって三度目の正月を迎えました。2022年4月の機構の発足以降、教育イノベーションセンターとオープンイノベーションセンターを創設し、教育、研究面の協力を進めてきました。特徴ある、分野の異なる単科大学による新たな協働により、北海道の経済、産業の発展に資するという機構のミッションの実現に貢献したいと思います。授業の相互配信だけでなく、異なる分野の学生が互いに交流し、刺激しあう環境作りもさらに進めたいと思います。

 

変化が激しい時代にあり、変化を恐れず前進することが大学だけでなく、すべての分野で求められています。本年も皆様とともに前進する年でありたいと思います。

小樽商科大学長
穴沢 眞

 

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