自己評価・点検報告書
北に一星あり −小樽商科大学の発展をめざして− 
第8集

 概要

 「北に一星あり」は,之まで自己評価委員会の活動と結果の報告書として刊行されてきた。しかしながら,この自己評価委員会は,平成13年7月に大学評価体制の再構築にあたって発展的に解散され,新たに「大学評価委員会」が発足した。そのために,この報告書は,これら2つの委員会の活動と成果を報告している。
 本年度の自己評価委員会における審議は,第1回委員会に対する学長の要請から始まった。それは「大学評価が多様化したことに伴い,評価に関する委員会の組織の見直しを含め,学内体制の整備について早急に検討すること,および平成12年度から実施した外部評価を継続すること」の2点からなるものであった。後者については,すでに前年度において「大学院」と「国際交流」をテーマとして実施されており,今年度も同様に外部評価を行うように求めたものである。それゆえ,新たに要求されたのは,大学評価に対する学内体制の整備であった。このような要請がなされた背景には,大学をめぐる情勢の急速な変化がある。平成12年4月に大学評価・学位授与機構が設立され,国立学校設置法等の規程が整備されたことに伴い,すべての国立大学を対象に第三者評価が実施されるようになった。第三者評価に対応する学内体制の整備は,前年度の自己評価委員会においても若干の審議はなされていたけれども,今年度の委員会における重要な検討課題として引き継がれたものである。学長の要請はこのことを確認するものであった。
 本学は,すでに平成5年度から大学評価として自主的に自己点検・評価を実施してきている。これに加えて平成12年どから外部評価が導入された。これは自己点検・評価の公表が義務化されるとともに,その検証を目的として,学外者による外部評価が要求されるようになったことに応えたものである。自己評価委員会は,昨年度,この外部評価も審議の対象とした。外部評価の目的は,自己点検・評価の結果についての検証であるから,従来の自主的な自己評価・点検の延長線上にあると解されたからである。これら2つの大学評価に加えて,今年度よりさらに「機構」による第三者評価という外部評価という外部からの強制的な評価をも実施しなければならなくなったわけである。これらの多様化した大学評価を従来の自己評価委員会の体制のまま実行することは不可能であることは明らかであった。
 自己評価委員会は,平成13年7月25日開催の教授会における「大学評価実施規程」の承認とともに解散されたのであるが,それまでの審議のほとんどすべては,この大学評価をめぐる新たな状況に対処する体制の整備に関する審議に費やされた。この審議経過は,この報告書の第2章「大学評価体制の整備について」で述べている。
 第1回の大学評価委員会は,平成13年8月8日に開催された。それ以降の審議事項は以下の通りである。

  開催日           議題
   第1回 平成13年8月8日  1.委員長の選出について
                 2.その他
   第2回 平成13年10月2日  1.専門部会の発足について
                 2.その他
   第3回 平成14年2月12日  1.大学評価・学位授与機構が行う平成12年度着手大学評価
                   全学テーマ別評価「教育サービス面における社会貢献の
                   評価結果について
   第4回 平成14年3月20日  1.「授業改善のためのアンケート」の見直しについて
                 2.平成13年度大学評価委員会引継事項について

 審議内容の概略を述べれば次のようになる。まず,大学評価実施規程の定めるところによって,委員会は下部組織として2つの専門部会,「第三者評価専門部会」と「外部評価専門部会」設けた。前者は,「機構」による大学評価すなわち第三者評価に関連する作業を担当する部会である。平成12年度着手全学評価テーマとして本学に関わるものに「教養教育」と「教育サービス面における社会貢献が与えられた。「教養教育」は2年計画で実施される。実質的な評価作業のほとんどは,それぞれ次年度以降に行われるから,平成13年度においてはその2か年計画の1年目が進行中で,9月に評価の中間段階である「実情調査」の結果が公表された。すなわち,出版物として,大学評価・学位授与機構『国立大学における教養教育の取り組みの現状−実情調査報告−』(平成13年9月)が刊行されるとともに,「機構」のホームページ上閲覧できるようになっている。
 もう1つのテーマの下での評価は,今年度中に完了しており,同じく『「教育サービス面における社会貢献」評価報告書(平成12年度着手 全学テーマ別評価)小樽商科大学』(平成14年3月)として公表されている。この報告書も,「機構」のホームページ上で閲覧できる。
 外部評価専門部会は,昨年度から始められた外部評価を担当する下部組織である。平成13年度における外部評価は,言語センターを対象として「大学における語学教育」のテーマの下に評価を行った。その詳細と結果については,この報告書の第3章「平成13年度外部評価」に掲載している。
 評価委員会は,さらに直轄のワーキンググループとして「授業アンケート改善作業部会」を設けた。この部会は,学生による授業評価のための質問紙の見直しを行った。質問項目の大幅な削減と用語および様式の変更によって,回答しやすい適切なアンケートが実施できるようになったと考えている。この改訂されたアンケート用紙は来年度以降に使用されることとなる。



目 次

第1章  概要

第2章  大学評価体制の整備について

第3章  平成13年度外部評価
        1.外部評価実施要項
        2.言語センター自己点検・評価報告
        3.外部評価の結果
          総評
          各委員の評価シート
        4.外部評価の結果に対する本学の意見

第4章  学生の「授業改善のためのアンケート」の結果

添付資料
        1.共通型アンケート調査結果の図表
        2.個別型アンケート調査結果の図表
        3.学生の「授業改善のためのアンケート」