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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2025/03/14 現在

科目名/Subject 日本史
担当教員(所属)/Instructor 渡邉 大輔 (商学部)
授業科目区分/Category 昼間コース 教職科目
開講学期/Semester 2025年度/Academic Year  前期/Spring Semester
開講曜限/Class period 木/Thu 6
対象所属/Eligible Faculty 商学部昼間コース/Faculty of CommerceDay School,商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School
配当年次/Years 1年 , 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 2
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2025/02/25
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
授業の目的:世界との関係及び北海道に比重をおいた日本史(通史)の概説を通じて、歴史学の方法について理解を深め、歴史的な見方・考え方を育成することを目指します。それはすなわち、現代社会の諸問題を、歴史的に理解し、「歴史への真摯さ」を持って思考することができるようになることを意味します。具体的にいえば、史資料を読解する力、真摯にファクトチェックする力、具体を帰納的に概念化する力、概念を演繹的に敷衍して具体化する力、時間的・空間的繋がりや断絶を見出す力、複眼的視点を持ちながら相対化する力などです。今日の教育改革や高大接続改革、歴史学の研究動向を踏まえての講義になりますので、その理解を深めることも目的とします。

授業の方法:レジュメとスライドを用いて講義を行います。その際には、史資料の読解と解釈、問いに対する調査とまとめ、表現といった歴史学的な活動や、ペアやグループでの討論や発表、さまざまな対話を重視し、できるだけ実施します。映像資料も使用する予定です。
達成目標
/Course Goals
・歴史的な見方・考え方を働かせながら、現代社会の諸問題や「歴史とはなにか」「歴史学の有用性」といった問いに対して、自分なりの回答を述べることができるようになること。

・中学社会科や高校公民科の歴史的内容を教員としてのレベルで理解できること。

・中学社会の歴史分野で学んだことが、現在の学習指導要領や学会でどのように修正されているのかについて把握すること。
授業内容
/Course contents
第1回:イントロダクション 近年の歴史教育界の動向、歴史とはなにか
第2回:旧石器時代 歴史の事実立脚性と論理整合性
第3回:縄文、弥生時代 北海道の特質とは、考古学と歴史学
第4回:古墳〜飛鳥 考古学と歴史学、大陸の史料から明らかになる日本(朝貢ー冊封体制)
第5回:奈良時代 律令国家体制とは
第6回:平安時代 国風とは
第7回:鎌倉時代 武家政権とは、公と武とは
第8回:室町時代 勘合貿易とは、山丹交易とは
第9回:織豊政権 大交易時代と日本、蠣崎氏と蝦夷地
第10回:江戸時代 幕藩体制とは、いわゆる鎖国とは
第11回:明治時代 明治維新は革命だったのか、近代化、主権国家体制、内国植民地とは
第12回:大正時代 自由民権運動と大正デモクラシーは何だったのか、アイヌとセトラーコロニアリズム 
第13回:昭和時代 二つの世界大戦、資本主義と社会主義と全体主義
第14回:戦後史  現代的諸課題と日本、冷戦と55年体制とバブル期までの経済成長と失われた30年
第15回:講義のまとめ(21世紀の日本と世界)と確認テスト
事前学修・事後学修
/Preparation and review class
事前学習:現代的諸課題を歴史的に考察するためには、現代的諸課題を認識する必要があります。そのような意味において、各種メディアのニュースや論説を読むこと(テレビやラジオも良いですが活字に触れることを大切にしてください)、興味のある課題に関連する近年の新書や学術論文を読むことを強くおすすめします。その際には書かれていることが何に基づいているのか(出典)に留意しながら、複数の情報源にあたることが大切です。自ら情報収集し、思考・判断・表現することができる力は社会で必須ですし、その力は生成系AIを活用しているだけでは身につかないものです。また、中学校までの歴史を理解していることは前提条件です。

事後学習:確認テストのテーマは早い時期に提示します。そのためそれぞれの講義で学んだことをそのテーマといかに関連付けるか考え、必要に応じて各自資料を収集、整理、分析することが求められます。
使用教材
/Teaching materials
講義レジュメとスライドを紙かデータの形で配布します。各自メモを取れるような準備をしてください。高校の歴史総合や日本史探究(日本史B)の教科書、歴史総合や日本史探究や世界史探究の資料集がある人は適宜参照してください。特に日本史探究(B)の資料集は便利ですが、なくても大丈夫です。参考文献は適宜講義中に紹介します。
成績評価の方法
/Grading
評価は講義のまとまりごとにフォームで入力・提出してもらうミニットペーパー(40点程度)と、確認テスト(論述形式、資料持ち込み可、60点程度)で行います。歴史を考えるうえで必要な知識やは確かにありますが、決して暗記そのものに価値があるのではありません。現代的諸課題とときに関連付けながら、歴史的に思考・判断・表現する力を評価します。ミニットペーパーについて、やむを得ない事情で欠席する場合の救済措置はありますが、それは後日出席したときに同様にフォームで提出してもらいます。
成績評価の基準
/Grading Criteria
上述の通り。秀(100−90)優(89−80)、良(79−70)可(69−60)、不可(59−0)。
履修上の注意事項
/Remarks
・成績評価の方法を見て、確認テストだけでは可か不可にしかならないことからわかるように、出席とそれに伴うミニットペーパーを重視します。その理由は、歴史学が因果関係を重視する学問であることと、各時代における「現代的諸課題」を歴史的に考えるためには、それ以前の時代=過去を参照することが必須だからです。

・講義を「聴く」こと、史資料等を「読む」こと、対話を求めている場面で「話す」ことを大切にしてください。そのような空間を形成する存在としての矜持を持って真摯に受講してください。

・講義に関する情報や他の履修者に関する情報をSNS等へ提示したりしないこと。
実務経験者による授業
/Courses conducted by the
ones with practical
experiences
該当する/Yes
実務経験の概要
/Outline of their practical
experiences
高等学校の教育現場や他大学で勤務している実務教員による講義。
実務経験と授業科目との関連性
/Relevance between their
practical experiences and
the course
中学校の社会科や高等学校の地歴・公民科において何を目的にどのような授業を行うのが望ましいのか、また間接的には学校教師にどのような資質・能力が求められるかについても、実務経験に基づいて講義します。
授業実施方法
/Method of class
①面接授業/Face-To-Face class
遠隔授業
/Online class
遠隔授業/Online class
追加情報
/Additional information
地域(北海道)に関する学習内容を含む/Includes learning content on region(Hokkaido)
追加情報の詳細
/Detailed information on
additional information
授業の目的にあるとおり、北海道を参照軸としながら日本の歴史を相対化しつつ理解を深めていき、歴史的な見方・考え方を研ぎ澄ましていきます。担当者は北海道の歴史やアイヌ絵についての教育実践を重ね、学会発表あるいは論文として発表しているため、それらの内容についても触れます。
シラバス作成のためのガイドラインに従って作成した
/made this syllabus according to the guidelines
はい/YES

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