科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Subject | 経営戦略論 |
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担当教員(所属)/Instructor | 内田 純一 (商学研究科) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2025年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 月/Mon 3 , 月/Mon 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部昼間コース/Faculty of CommerceDay School,商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2025/02/16 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
【授業の目的】 ホスピタリティ産業を中心としたサービス業(宿泊、飲食、医療・健康・福祉、運輸・交通、物流・流通等)のケースを用いながら、経営戦略論だけにとどまらず、感情労働マネジメントや接客対話ストラテジーに至るまで戦略トピックを幅広く学びます。 従来、経営戦略論は製造業のケースを用いて教育・研究されてきました。一般的な経営戦略論のテキストもその多くが製造業の事例によって説明されていることが通常です。しかし、サービス業の事例を扱うことで、従来はあまり大学の経営戦略論でとりあげられることの少ないにもかかわらず、皆様が社会にでて直ちに直面することになる感情労働や接客実務上のトピックを扱うことができます。 こうしたトピックは、製造業のサービス化や社会全体のサービス経済化が進む昨今、ますます重要度を増してきています。しかし、これまでに市販されてきた経営戦略論のテキストは、部分的にはこうした問題を扱っていたとしても、やはり大半は製造業を前提として記述されています。 そこで本講義では、ホスピタリティ産業を中心としたサービス業に全面的にフォーカスしたテキストを用意し、そのギャップを埋めることにしました。これにより、上述の感情労働や接客対話など、経営戦略論はもちろん、経営学部や商学部等でほとんど扱われることのなかった社会学や言語学の理論を、経営の場に応用する上での技法や工夫について紹介していきます。 経営層のための経営戦略論ではなく、経営層やマネジャー層はもちろん、現場の従業員レベルが活用できる、広い意味での戦略論を紹介することが本講義最大の目的です。 【授業の方法】 講義は講師による一方向の説明に終始するのではなく、受講生と講師あるいは受講生同士の間で、意見交換やディスカッションを行うなど双方向の形式でも行われます。そのため知識の定着だけでなく、質問力、ディスカッション力を重視します。 また、テキストの内容を講師が授業の場で講じるのではなく、受講生によるテキスト該当箇所の事前読了(リーディング課題)を前提とし、テキストで紹介された理論・事例の応用可能性について、講義内で議論を深めていくタイプの双方向型授業運営方法を採用します。そのため、講義前に予習をすることが前提となります。 |
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達成目標 /Course Goals |
本講義の履修を通じて得られる能力・技能の達成目標を以下の通りに設定しました。 ・経営戦略論の経営学全体のなかでの位置づけを理解しており、経営戦略論の適応領域を理解している ・経営戦略論の隣接領域である経営組織論、マーケティング論などの各理論と、経営戦略論の中心的理論との関係を理解している ・感情労働マネジメントについて、事業特性や業界に応じた適切な実務適用のあり方を説明できる ・接客対話にかかる言語学的な背景を理解し、言語ストラテジーを実際の接客場面に用いて分析することができる また、本講義の受講を通じて、経営学の主要なトピックについて、知識定着をはかることができます。例えば、公務員試験の「経営学」であれば、出題範囲のおよそ三分の二程度をカバーしています。 |
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授業内容 /Course contents |
本講義は半期で30コマ配された4単位科目です。 実際の講義は、2コマ連続開講した分を以下の各「回」とし、それを15週おこないます。したがって、下記で示す「各回」は、それぞれ90分×2時間分の内容であることにご留意ください。 第1回 ガイダンス:ホスピタリティ・ロジックの理論と実際 【第一部:業界をめぐる戦略】 第2回 事業コンセプト 第3回 業界の競争要因分析 第4回 ポジショニングの基本戦略 第5回 価格戦略とコンセプト鋭角化 【第二部:感情労働者のマネジメント】 第6回 動機づけとやりがい 第7回 自己効力感を高める 第8回 感情労働者の演技 第9回 バーンアウトの回避策 【第三部:接客ストラテジー】 第10回 接客・顧客対応の経営学 第11回 フェイス概念とポライトネス理論 第12回 ポライトネス・ストラテジー 第13回 ポライトネス理論の接客応用 第14回 日本的おもてなしとサービスエクセレンス 第15回 総括講義および理解度確認テスト |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
次項目で指定する指定教材(教科書=テキスト)の該当箇所を事前読了することが毎回必須です。 なお、各回のテキスト該当章は以下の通りとなります(「章」の頁範囲については、指定教材の目次を参照してください)。 第1回:序章 第2回:第1章 第3回:第2章 第4回:第3章 第5回:第4章 第6回:第5章 第7回:第6章 第8回:第7章 第9回:第8章 第10回:第9章 第11回:第10章 第12回:第11章 第13回:第12章 第14回:終章 第15回:テキスト全体 |
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使用教材 /Teaching materials |
以下の指定教材を教科書(テキスト)として使用するほか、ケース教材および補足用スライドを適宜、manabaへアップロードします。 内田純一(2025)『ホスピタリティの戦略論理――感情労働と接客対話の経営学』小樽商科大学出版会. |
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成績評価の方法 /Grading |
・各回の講義後に実施する確認テスト:60点 ・最終週に実施する理解度確認テスト:20点 ・講義内演習・実習評価点(受講者間の相互評価を含む):20点 |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
秀(100-90):内容を完全に理解し、かつ独創的な考察力あるいは発想力を有する 優(89-80):内容を完全に理解している(知識を応用することができる) 良(79-70):内容をほぼ理解している(知識を保有している) 可(69-60):内容の一部を理解している *( )内は成績評価の総合点数です。60点に満たない場合は不可となります。 |
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履修上の注意事項 /Remarks |
・2講連続で15週にわたって開講される4単位科目 ・ディスカッション形式の授業スタイルを含む ・予習(テキスト該当章の事前読了)が必須 ・manabaアクセス環境が必要(スマホ or パソコン) |
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リンク先ホームページアドレス /URL of syllabus or other information |
https://www.otaru-uc.ac.jp/~uchida/ |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当する/Yes | ||
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
金融機関で7年間の実務歴を有しています。担当業務は情報システム部門、営業マーケティング部門でした。 | ||
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
すでに実務歴よりも大学所属の研究者としてのキャリアのほうが長いため、実務での経験を授業でそのまま話すことはほとんどありません。とはいえ、本講義で扱うトピック(接客実務など)の中には、実務歴があるからこそ実感を持って語れるような題材があることも確かです。そのため、受講者の皆様のアルバイト歴や職歴での経験談を引き出しながら、講義をすすめていきます。場合によっては、講師自身の実務歴のなかから関連エピソードを披露する場合もあるかもしれません。 | ||
授業実施方法 /Method of class |
①面接授業/Face-To-Face class | ||
遠隔授業 /Online class |
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