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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2023/08/21 現在

科目名/Subject 中小企業論/Small Business Studies
担当教員(所属)/Instructor 林 松国 (商学部)
授業科目区分/Category 現代商学専攻博士前期課程 発展科目
開講学期/Semester 2023年度/Academic Year  前期/Spring Semester
開講曜限/Class period 金/Fri 4
対象所属/Eligible Faculty 商学研究科現代商学専攻博士前期課程/Graduate School of CommerceGraduate School of Commerce Major in Modern Commerce
配当年次/Years 1年 , 2年
単位数/Credits 2
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2023/02/28
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
本授業は「複眼的中小企業論」について理解し、その合理性と問題点を検討する。第Ⅰ部「複眼的中小企業論」では、中小企業が発展性と問題性の統一物であるという理論体系を学びながらその論拠について詳細に検証する。第Ⅱ部「戦後における中小企業の発展史・問題史」では、日本における中小企業問題と中小企業発展の歴史について考察する。
達成目標
/Course Goals
①中小企業の本質に関する理解とそれに必要な理論の獲得。②戦後における中小企業の発展史と問題史について理解、分析できる。
授業内容
/Course contents
第Ⅰ部 複眼的中小企業論
第1回 オリエンテーション、中小企業について学ぶ意義
第2回 中小企業の役割
  予習課題:中小企業の定義、中小企業の経済的社会的役割
  復習課題:中小企業とはどのような存在か
第3回 複眼的中小企業論の提起
  予習課題:積極型中小企業論、問題型中小企業論、複眼的中小企業論
  復習課題:積極型中小企業論と問題型中小企業論を統合する必要性
第4回 中小企業の発展性の根拠①
 予習課題:情報発見競争、「場面情報」、企業家活動
 復習課題:情報発見システムとしての企業について
第5回 中小企業の発展性の根拠②
  予習課題:情報共有の重要性、「中小規模の経済性」、経営者能力
  復習課題:企業家活動に関する「中小規模の経済性」とは
第6回 中小企業の発展性の根拠③
  予習課題:価格形成力、情報参入障壁、需要多様分野
  復習課題:「場面情報」発見活動による中小企業発展の態様について
第7回 中小企業の問題性①
  予習課題:資本の集積・集中、大企業体制、需要均質分野
  復習課題:資本の集積・集中と大企業体制形成の関係
第8回 中小企業の問題性②
  予習課題:価格管理、需要管理、市場多角化、金融市場支配
  復習課題:寡占大企業による市場制御の根拠とは
第9回 中小企業の問題性③
  予習課題:収奪問題、経営資源問題、市場問題
  復習課題:寡占と中小企業問題の関係
第10回 中小企業は発展性と問題性の統一物
  予習課題:「企業家的中小企業」
  復習課題:中小企業の多様化と中小企業の本質との関係

第Ⅱ部 戦後における中小企業の発展史・問題史
第11回 戦後復興期の中小企業
  予習課題:大企業体制の復活、二重構造、企業家活動の発生
  復習課題:収奪問題による中小企業問題の深刻化
第12回 高度成長期の中小企業
  予習課題:「戦後大企業体制」の確立、中堅企業、高能力型零細企業
  復習課題:中小企業の革新と高度成長の関係
第13回 減速経済期の中小企業
  予習課題:中小企業問題の変化、企業間関係の変化
  復習課題:減速経済・知識集約化とベンチャービジネス出現の関係
第14回 長期停滞期の中小企業
 予習課題: 輸出・設備投資依存的拡大再生産、東アジア化、市場自立化
 復習課題:「戦後大企業体制」の変容に伴う自立型中小企業の重要性
第15回 まとめと復習
事前学修・事後学修
/Preparation and review class
教科書を読むことにより、中小企業の本質と複眼的中小企業論の研究へ接近してゆきたい。担当報告者はレジュメを作成し、報告する。フロアーでは、それについて議論する。
使用教材
/Teaching materials
黒瀬直宏(2018)『複眼的中小企業論―中小企業は発展性と問題性の統一物』同友館
成績評価の方法
/Grading
講義準備と発表の質、討論への積極的参加(70%)
講義内容を素材にした最終レポート(30%)
成績評価の基準
/Grading Criteria
秀(100~90):中小企業の本質と理論について秀でた理解力を示し、複眼的中小企業論を応用して、中小企業の歴史や現状について秀でた分析をすることができる。レポートには秀でた独自の主張が含まれている。
 優(89~80):中小企業の本質と理論について優れた理解力を示し、複眼的中小企業論を応用して、中小企業の歴史や現状について優れた分析をすることができる。レポートには優れた独自の主張が含まれている。
 良(79~70):中小企業の本質と理論について良い理解力を示し、複眼的中小企業論を応用して、中小企業の歴史や現状について良い分析をすることができる。レポートには独自の主張が含まれている。
 可(69~60):中小企業の本質と理論について理解力を示し、複眼的中小企業論を応用して、中小企業の歴史や現状について分析をすることができる。レポートには独自の考えが含まれている。
 不可(59~0):中小企業の本質と理論について十分な理解力を持たず、複眼的中小企業論を応用して、中小企業の歴史や現状について分析をすることができない。
履修上の注意事項
/Remarks
教科書を輪読する方法をとるが、受講者が作成する発表内容及びレジュメが単なる教科書の要約であると判断される場合、成績評価対象から除外する。与えられた課題内容を自分なりに読み解き、解釈、考察することで、発表のポイントを明確にする、あるいは課題から新しいテーマをフロアーに提起することを求める。
実務経験者による授業
/Courses conducted by the
ones with practical
experiences
該当しない/No
授業実施方法
/Method of class
○大学院授業/Graduate school class
遠隔授業
/Online class
遠隔授業/Online class

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