科目一覧へ戻る | 2024/01/31 現在 |
科目名/Subject | 現代企業管理論I |
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担当教員(所属)/Instructor | 中山 健一郎 (商学部) |
授業科目区分/Category | 夜間主コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2023年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 月/Mon 6 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2023/02/22 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
■授業の目的 ・本授業の目的は現代企業が直面する課題を理解し,その課題をどのように 対処すればよいのか,またどのような方法があるのかについて,管理方法 や手法,理論を中心に学習する。 ・現代企業が直面する課題は組織内部,外的環境からくる要因への対処とな り,様々である。そのため本授業では3部構成とし,第1部では「企業内・ 企業間の企業経営管理」とし,平時の企業経営管理について学ぶ。第2部 では「従業員・顧客満足対応の企業経営管理」とし,顧客重視の企業経営 管理とは何かを掘り下げて学ぶ,第3部では「危機対応の企業経営管理」 とし,平時ではなく不測の事態や危機対応下にある企業経営管理に焦点を あてたい。 ・全3部構成になるが,第1部では第2部,第3部にかかる論点の基本的な論 点を再確認する。第2部では顧客満足対応の企業経営はどうあるべきかを 試論を交えて議論する。第3部では平時のみならず異常時(緊急時や臨時 対応)での企業経営はどうあるべきかの議論をする。その意味では本授業 では現代企業の経営管理を平時から異常期も含めて学習,考察することを 目的とする。 ■授業の方法 ・教員が授業に関係する資料は基本的に配布する。 ・また,情報機器や視聴悪機器を使用し,パワーポイントやワード,PDFに て作成した資料を投影しながら,講義形式で説明することを基本とする。 ・単なる座学の学習とせず,必要に応じて学生同士のディスカッションや学 生と教員による双方向のやりとりを実施するという方法をとる。 ・対面方式での授業を基本とするため,授業録画は予定しない。 ・小テストや課題レポートを課してその理解度を確認する。 (2回程度を予定) |
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達成目標 /Course Goals |
・本講義での学習を通じて、現代企業をめぐる経営管理のあり方や課題につ いて理解することを目的とする。具体的には、企業における組織メカニズ ムや組織デザインを学び、組織についての理解を深め、組織の不祥事を防 ぎ、業績を高める方法について理解することが達成目標である。また,本 科目の履修を通して獲得が期待される能力・技能は以下のとおりである。 ・現代企業管理論に関する基礎的な理論,基礎的な分析を理解することがで きる。 ・現代企業管理論の観点から、現代企業の実践について批判的に検討でき る。 |
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授業内容 /Course contents |
〔第1部〕 企業内・企業間の企業経営管理 現代企業管理論とは何か,その定義づけと考察の範囲と対象を明確化する。ここでは現代企業が抱える企業問題を管理の側面から学び,問題解決の糸口を探り,分析,考察して何らかの解決方法を見出そうとする学問としている。現代という時間軸をどうとらえ,また課題を抽出し,考察するのか,その分析視角について学ぶ。総論的位置づけを有し,第1部~第3部の体系的な学習をする。 第 1回:現代企業管理論とは/進め方/学習のポイント 第 2回:管理原則を知る 第 3回:企業間競争とグループ競争力 第 4回:人材育成・人材開発・人材定着 〔第2部〕従業員・顧客満足対応の企業経営管理 第2部では従業員・顧客満足対応の企業経営の管理に焦点をあてる。 かつて,ドラッカーは「顧客の創造」こそが企業の第一目的であると唱えた。顧客創造とは,顧客満足に留まらない概念である。ドラッカーによれば,顧客も生物であり,顧客も変わる。顧客が創り出す社会も生き物であるという考え方から,顧客を常に創造し,新しい市場を生み出す必要性があることを強調している。 顧客満足を超える顧客創造。顧客創造は具体的にどう行うべきか,従来の戦略論の概念も踏まえるが,ここでは戦略論の範疇から外れるような領域にも目を向けてより現実的な観点から顧客創造,顧客満足の企業経営にみる管理に焦点をあてる。また,近年,働き方改革の一環で多様な働き方に注目が集まる。コロナ禍では特にテレワークが普及したが,多様な働き方を点検し,仕事の効率化と従業員満足に焦点を絞り,学習する。 第 5回:品格経営の概念 第 6回:サービス品質を理解する 第 7回:働き方改革:仕事の効率化と従業員満足 第 8回:人員不足下の企業経営 第 9回:後継者不足下の技能継承問題 第10回:小括 〔第3部〕危機対応の企業経営管理 第3部では。非日常の側面に焦点をあて,危機対応の企業経営管理について学習する。環境が激変している今日,環境変化こそがリスクであると考えることもできる。ましてグローバル社会の進展により,世界的な潮流や方向性が1国の環境を変化させることもあり,環境変化への対応は,企業の経営上,必須の要件になっている。 ここでは,内部環境と外聞環境へのリスク対応を考察する。 内部環境は,企業組織の内部の環境を指す。また外部環境は,企業を取り巻く外の環境のことを指す。 第11回:リスクマネジメント・BCP(事業継続計画) 第12回:事例考察:超高齢化社会と産業集積 第13回:事例考察:タイ洪水危機下のサプライチェーン対応 第14回:事例考察:企業不祥事と信頼回復 第15回:総括 |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
事前学習としては,講義テーマのキーワードを提示することで,宿題を通じて問題意識を持って授業に臨めるように準備してもらう。気になる用語や理解できない用語等を事前に経営学用語辞典等を使用して調べてもらう。あるいは専門用語を事前に提示し、その指定用語について調べてきてもらう。各回約2時間の事前学習を要する。 事後学習としては,授業の終わりに出席カード等を利用し、授業をつうじてわからなかったことや理解できなかった点を各自、明記してもらうともに、各自でその部分について事後学習してもらう。またその部分のフォローを次回の授業最初におこなう。各回、約2時間の事後学習を要する。 |
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使用教材 /Teaching materials |
テキスト教材は指定しないが,以下の参考文献(一部紹介)が手元にあると授業の理解がより深まる。講義で使用した資料は可能な限りmanabeへアップロードする。 第1部… 塩地洋・中山健一郎『自動車委託生産・開発のマネジメント』中央経済社,2018年 山本寛『人材定着のマネジメント』中央経済社,2009年 第2部… 中山健一郎・武者加苗・菊地武『品格経営の時代に向けて』日科技連,2015年 猶本良夫・水越康介『病院組織のマネジメント』中央経済社,2012年 第3部… 亀井利明・亀井克之『リスクマネジメント総論』同文館出版,2009年 佐伯靖雄『中国地方の自動車産業』晃洋書房,2019年 清日向一郎『日本自動車産業の海外生産・深層現調化とグローバル調達体制の変化』社会評論社,2017年 |
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成績評価の方法 /Grading |
・定期試験(60%) ・課題レポート(20%):授業理解を踏まえた上で,深堀した課題を提示し, 分析と独自見解の力量を考査する。 レポートの書き方および評価方法やフォーマット等は授業内で解説する。 ・平常点評価(20%):講義内容に関する小テスト(10点×2回程度,講義中 に行う) |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
秀(100〜90):現代企業管理論の基本的知識について十分理解し応用力も身についている。また重要なポイントをほぼ完全に理解している。 優(89〜80):現代企業管理論の基本的知識について十分理解しており,独自の主張を持っている。 良(79〜70):現代企業管理論の基本的知識についてほぼ理解している。重要なポイントを過半は理解している。 可(69〜60):現代企業管理論の基本的知識について最低限理解している。 不可(59〜0):現代企業管理論の基礎的な理解が不足している。また,誤った理解をしている。 |
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履修上の注意事項 /Remarks |
・経営学関連の内容が多いので、経営学分野の他の授業を併せて受講するこ とが望ましい。また、経済・産業の動きについて、日ごろから新聞・ニュ ースを見ることを勧める。 ・本授業は非常勤講師が担当するため,必要な相談やアドバイスはメール等 を活用することを勧める。 E-mail naka-ken@sapporo-u.ac.jp ・遅刻,欠席する場合には事前にメール等で連絡いただきたい。 ・課題提示,レポートの提出方法等は基本的にはmanabeを活用する。 ・定期試験は講義内容や配布資料に依拠して作成する予定であり,授業を欠席した学生には不利となる可能性がある点に留意すること。 |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当する/Yes | ||
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
授業担当者はQCサークル北海道支部副世話人として支部活動の運営や北海道エリアでの企業研修や出前研修等を通じて実務的指導経験を有する。 | ||
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
実務経験をもつ教員等が、その実務経験を活かして、どのような教育を行っているかご記載ください。 QC指導士としての資格を有しており,企業内の改善活動について知見を有しており,その経験的知見を第2部の授業では事例を交えて解説したい。特に第2部ではQC的問題解決思考や手法に基づくアプローチを試みる。QCサークル北海道支部が所有する実務者向け教材資料を活用しながら,問題解決に向けた具体的な方法論を学ぶ機会を提供したい。 |
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授業実施方法 /Method of class |
①面接授業/Face-To-Face class | ||
遠隔授業 /Online class |
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