科目一覧へ戻る | 2024/01/31 現在 |
科目名/Subject | 国際市場論 |
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担当教員(所属)/Instructor | 黄 磷 (商学部) |
授業科目区分/Category | 夜間主コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2023年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 金/Fri 6 , 他 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2023/02/27 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
この講義では、国際市場、国際ビジネスと国際マーケティングを理解するための知識について学習します。八十年代に入ってから世界市場の競争環境が大きく変化し、グローバルな競争優位を維持するための企業活動を、グローバル・ビジネスやグローバル・マーケティングといった概念で語られるようになりました。海外事業の成功が多くの企業の将来を左右するようになった今日においては、国際市場、グローバル・ビジネスおよびグローバル・マーケティングの考え方と知識の習得は不可欠になってきています。この講義は、国際市場とグローバル・マーケティングに関する理論を学び、受講者の思考能力と分析能力を高めることをねらいとしているが、地球的規模にひろがったネットワークにおける企業の市場行動に関する理論、とりわけ八十年代以降著しい展開が見られた企業の国際市場でのマーケティング活動、現地生産およびグローバル調達活動を理解するための知識を体系的に習得することを目的としています。生きた日本企業の事例および日本市場に参入しているグローバル企業の事例をとりあげて講義します。 | ||
達成目標 /Course Goals |
国際市場論は、国境をまたがって活動する企業と地球規模に広がった市場についての理論体系です。国境を越えて活動する企業の中には、長い歴史をもつものもあります。「多国籍企業」という用語が出現したのは20世紀の中葉以後であるが、国境を越えることは、企業にとって重要な戦略的および組織上の問題を提起しています。この講義では、グローバル・ネットワーク化した企業と市場環境との相互作用という視点から、そして、歴史的な視点から、輸出、海外投資、多国籍企業、そしてグローバル企業への発展を分析し、グローバル・ビジネスを理解するための国際経営とグローバル・マーケティングの考え方と知識を学習します。受講者が、これらの視点から今日の国際市場における企業の行動を理解できることをこの講義の主な目標としています。また、八十年代に入ってから世界市場の競争環境が大きく変化し、グローバルな競争優位を維持するための企業活動は、国際市場への輸出から、海外での現地生産、グローバル調達、研究開発のグローバル化と展開されています。国際市場での事業の成功が多くの企業の将来を左右するようになった今日においては、必要な国際経営およびグローバル・マーケティングの考え方と知識を体系的に習得できることが、この講義のもう一つの重要な目標です。さらに、受講者が、国際市場と国際ビジネスを理解するための重要な視点と理論知識を応用し、日本企業の事例だけでなく、日本市場に参入している外資系企業の事例、そして、グローバル企業の事例を分析し、正しく理解できることもこの講義の達成したい目標です。 | ||
授業内容 /Course contents |
この講義では、国際市場、国際ビジネスとグローバル・マーケティングについての理論体系に関する知識を習得するために、基礎的な参考文献と事例教材をあらかじめ受講者は通読し、事例に関する資料を収集してレポートを準備します。そして、教室では、集中講義を受けるだけでなく、グループ・ディスカションも行います。15回講義の全体を通して、企業が直面している国際経営とグローバル・マーケティングの実践的課題に関する受講者の思考能力と分析能力を高めます。 1 国際市場と国際ビジネスに関する理論体系の概要 2 国際化プロセス:輸出、現地生産、多国籍企業、グローバル企業 3 国際ビジネスとグローバル・マーケティングの展開 4 海外市場参入戦略とグローバル競争 5 市場環境分析、文化の多様性と現地適応化 +小テスト 6 事例研究1(道内企業と日本企業の事例): レポート提出・ グループ・ディスカション 7 グローバル・ネットワーク化戦略 8 輸出戦略、マーケティング標準化戦略と現地適応化 9 現地生産、グローバル生産ネットワーク 10 海外調達、グローバル・ソーシング戦略と サプライチェーン・マネジメント 11 グローバル・ブランド・マネジメントと マーケティング・コミュニケーション +小テスト 12 事例研究2(外資系企業) レポート提出・グループ・ディスカション 13 事例研究2(グローバル企業) レポート提出・グループ・ディスカション 14 国際市場の現在:デジタル技術とグローバル消費者 15 国際市場の未来:グローバル化の逆転と地球規模の課題 +小テスト |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
Google Scholarなどでインターネットから入手できる基礎的な文献リストを指定します。受講者は事前にそれらの文献資料を入手し、事前学習として通読してください。また、事例研究1(道内企業と日本企業の事例)に関するレポートを作成するために、事例企業に関する情報と参考資料を収集し、事前学習を行ってください。 設問Q1: 株式会社ニトリの海外店舗や海外売上の推移を調べて、その経営業績と海外事業との関係について2000字以内にレポートをまとめてください。第6回目の講義時にレポートを提出してください。 事後学習としては、事例研究2(日本市場に進出している外資系企業、または、グローバル企業=複数の海外市場に進出している外国の企業)に関するレポートを作成します。また、事後学習の課題を課し、3回の小テストで事後学習の効果を確認します。 設問Q2: スマートフォン市場の主要企業の経営業績の推移と海外事業を調べて、スマートフォン市場を分析し、その特徴について2000字以内にレポートをまとめてください。 第12回目の講義時にレポートを提出してください。 |
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使用教材 /Teaching materials |
講義の教材としての文献リストを指定します。 参考図書として、次の書籍を入手して事前学習してください。 ①田村 正紀『マーケティングの知識』日経文庫、日本経済新聞社。 ②吉原 英樹『国際経営』有斐閣。 ③ジェフリー・ジョーンズ『国際経営講義:多国籍企業とグローバル資本主義』有斐閣。 ④黄 磷『新興市場戦略論:グローバル・ネットワークとマーケティング・イノベーション』千倉書房。 |
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成績評価の方法 /Grading |
3回の小テスト(30%)と2回のレポート(50%)、グループディスカッションでの積極的な発言(20%)を総合して成績を評価します。 | ||
成績評価の基準 /Grading Criteria |
小テスト 30% レポート 50% 授業の参加 20% |
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履修上の注意事項 /Remarks |
集中講義ですので、講義での理解度を高めるためには、事前学習の文献をかならず事前に入手して通読してください。 レポートの作成にあたって引用した資料を必ず明示してください。ネットで入手した情報をそのままコピーするのではなく、分析して自分の意見としてまとめたものを高く評価します。 |
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リンク先ホームページアドレス /URL of syllabus or other information |
https://b.kobe-u.ac.jp/faculty/kou/ |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない/No | ||
授業実施方法 /Method of class |
①面接授業/Face-To-Face class | ||
遠隔授業 /Online class |
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追加情報 /Additional information |
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追加情報の詳細 /Detailed information on additional information |
道内企業を事例に事前学習し、レポートを作成します。 https://www.nitorihd.co.jp/ir/ 株式会社ニトリは現在、商品の90%以上を海外から調達しています。ニトリグループでは、1994年にインドネシア、2004年にはベトナムの2ヵ所の工場が稼動し、株式会社ニトリファニチャーがそのプロデュースにあたっています。ニトリグループが保有する工場以外で製造する際も、そのプロセスを完全に外部委任してしまうのではなく、各地に社員が常駐することで徹底的に管理しています。圧倒的な低価格の実現のためには、海外で生産した商品を国内に輸入する際のコスト削減が重要な課題の1つ。2007年5月に恵州物流センター、2009年12月に上海プロセスセンターを稼動させ、物流効率の強化を図るとともに、アジア各国に事務所を開設して日本国内への貿易サポートも行っています。 |
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シラバス作成のためのガイドラインに従って作成した /made this syllabus according to the guidelines |
はい/YES |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 8月25日(金) 6講目 17:45~19:15 | 国際市場と国際ビジネスに関する理論体系の概要 | 講義 | |
2 | 8月25日(金) 7講目 19:25~20:55 | 企業の国際化プロセス:輸出、現地生産、多国籍企業、グローバル企業 | 講義 | |
3 | 8月26日(土) 4講目 14:30~16:00 | 国際ビジネスとグローバル・マーケティングの展開 | 講義 | |
4 | 8月26日(土) 5講目 16:10~17:40 | 海外市場参入戦略とグローバル競争 | 講義 | 小テスト |
5 | 8月26日(土) 6講目 17:45~19:15 | 市場環境分析、文化の多様性と現地適応化 | 講義 | |
6 | 8月28日(月) 6講目 17:45~19:15 | 事例研究1(道内企業と日本企業の事例) | グループ・ディスカション | レポート提出(一回目) |
7 | 8月28日(月) 7講目 19:25~20:55 | グローバル・ネットワーク化戦略 | 講義 | |
8 | 8月29日(火) 6講目 17:45~19:15 | 輸出戦略、マーケティング標準化戦略と現地適応化 | 講義 | |
9 | 8月29日(火) 7講目 19:25~20:55 | 現地生産、グローバル生産ネットワーク | 講義 | |
10 | 8月30日(水) 6講目 17:45~19:15 | 海外調達、グローバル・ソーシング戦略とサプライチェーン・マネジメント | 講義 | 小テスト |
11 | 8月30日(水) 7講目 19:25~20:55 | グローバル・ブランド・マネジメントとマーケティング・コミュニケーション | 講義 | |
12 | 8月31日(木) 6講目 17:45~19:15 | 事例研究2(外資系企業) | 講義とグループ・ディスカション | レポート提出(二回目) |
13 | 8月31日(木) 7講目 19:25~20:55 | 事例研究2(グローバル企業) | 講義とグループ・ディスカション | |
14 | 9月1日(金) 6講目 17:45~19:15 | 国際市場の現在:デジタル技術とグローバル消費者 | 講義 | |
15 | 9月1日(金) 7講目 19:25~20:55 | 国際市場の未来:グローバル化の逆転と地球規模の課題 | 講義 | テスト |