科目一覧へ戻る | 2024/01/31 現在 |
科目名/Subject | 社会科学特別講義(社会科学) |
---|---|
担当教員(所属)/Instructor | 佐々木邦子 (商学部) |
授業科目区分/Category | 夜間主コース 共通科目 |
開講学期/Semester | 2023年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 木/Thu 6 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 1年 , 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2023/04/10 | ||
---|---|---|---|
授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
授業の目的: 現在の我が国は少子高齢社会であり、今後一層の進展が予測されている。そのような状況下の課題の一つとして労働力の減少があげられ、対応が迫られているのが現状だ。ここでは解決策として、労働者の継続教育と継続就業に視点を当てたい。 継続教育に関しては、最近リカレント教育やリスキリングが着目されているが、我が国では社会人の学び直しは1990年代初頭に教育政策としてリカレント教育の進展がめざされたもののあまり進展しておらず、その要因の筆頭に日本的雇用慣行があげられる。 継続就業に関しては、1990年代あたりから特に女性への支援策が展開されてきた。だが、2000年代初頭の男女雇用機会均等法改正では男性労働者への保護が明確化され、また、近年は父親育児休業の促進など、男性労働者への支援が進むなど大きく変化を見せた。 そこで、本講義では、我が国における継続教育の状況とそこに関わる継続就業についての認識を深め、労働者の目的達成をめざす前向きな姿勢が、個人はもとより社会的な意義を持つことの理解を目的とする。これらは、事業所の雇用管理の刷新につながっていくと考えられよう。 授業の方法: 基本的には講義形式になるが、できるだけ学生の方々の意見などを聞いていきたい。可能であれば、学生の発表なども履修者数や状況によって検討したい。 |
||
達成目標 /Course Goals |
本科目の履修を通して次のことを学習していただきたい。 1. 現在の我が国の人口構造をみて少子高齢社会の現状と課題を認識する。 2. 社会人・労働者の学び直しが、個人はもとより社会的にも意義があることを理解する。 3. 労働と教育が深く関わり、両者にかかる支援が、労働者の可能性を拓く好機になることを理解する。 4. 女性のみから男性労働者に移行した労働者保護の状況を理解する。 |
||
授業内容 /Course contents |
各回の講義内容は次のとおりである。ただし,状況に応じて講義の順番や内容を変更する場合がある。 1.本講義の目的と進め方 2. 我が国の現在の人口構造と少子高齢社会の現状 高齢社会の定義、人口ピラミッド・年齢三区分人口推移表などのデータから現状を理解する。 3.我が国の高齢化の特徴とライフスタイルの変容 高齢化の特徴、婚姻・出産年齢などの変化、諸外国との違いなどを探る。 4. 高齢化がもたらす影響 働く人々に及ぼす影響を考察し、そこから次回の学習につなげる。 5. 諸外国の成人教育・継続教育の例を紹介 ドイツ(継続教育)、スウェーデン(リカレント教育)、フィンランドなどの成人教育・継続教育が労働と深く結びついていることを学習し、我が国との相違点を理解する。 6. 我が国でリカレント教育(社会人の学び直し)が進展しなかった社会的要因 リカレント教育の進展を妨げたのが日本的雇用慣行であるとの説に基づき、その特徴や起こりをみる。 7. 社会人の学び直しの意義(個人・社会) 近年、リカレント教育やリスキリングが着目されている要因を探る。 8. 中間課題 資料持込による課題作成 9. 日本的雇用慣行下での男女労働者の状況 高度経済成長期の社会情勢と増加現象を見せた女性労働の状況をみる。 10. 社会的性差をなくすための国連やILOなど国際的な動向 ILO第156号条約、女性差別撤廃条約等の我が国への影響を探る。 11.男女雇用機会均等法の制定に伴う我が国の性差にかかる環境変化 雇用の場以外でも家庭科の男女共修、職業名の変更に及んだことを理解する。 12.男性労働者保護の促進 男女雇用機会均等法改正で男性労働者の保護が明確化された社会的要因を探る。 13.就業継続支援のための法制度 育児・介護休業法、男女共同参画基本法、女性活躍法などの概観する。 14.父親育児休業推進の目的 各法制度の制定・改正で、女性のみならず男性労働者への配慮を推進する状況をみる。 15. 労働者の未来に向けて まとめとして、労働者の尊厳と選択の自由を守る必要性、社会人に対する教育や訓練の意義を再認識する。 |
||
事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
事前学修: 翌週使用のレジュメ配布を目指すゆえに、事前に目を通しておくように努められたい。 事後学修: 講義内容についてレジュメを読み直し、復習に努められたい。 |
||
使用教材 /Teaching materials |
テキストの代わりとしてプリント、資料を配布する。 | ||
成績評価の方法 /Grading |
定期試験70%、平常の課題など30%を総合的に判断する。 | ||
成績評価の基準 /Grading Criteria |
秀(100~90):教育と労働に関する社会情勢について秀でた理解力を有し、統計資料などを応用して、それらに関するさまざまな問題の科学的な理解ができる。 優(89~80) :教育と労働に関する社会情勢について優れた理解力を有し、統計資料などを応用して、それらに関するさまざまな問題の科学的な理解ができる。 良(79~70) :教育と労働に関する社会情勢について良い理解力を有し、統計資料などを応用して、それらに関するさまざまな問題の科学的な理解ができる。 可(69~60):教育と労働に関する社会情勢について理解力を有し、統計資料などを応用して、それらに関するさまざまな問題の科学的な理解ができる。 不可(59~0):教育と労働に関する社会情勢について十分な理解力を持たず、それらに関する統計資料などを応用して、さまざまな問題の科学的な理解が困難である。 |
||
履修上の注意事項 /Remarks |
講義の目的と内容をよく検討したうえで、最後まで講義に積極的に参加する意思を持てる方の受講を希望する。 | ||
実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない/No | ||
授業実施方法 /Method of class |
①面接授業/Face-To-Face class | ||
遠隔授業 /Online class |
|