科目一覧へ戻る | 2024/01/31 現在 |
科目名/Subject | 経営戦略論 |
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担当教員(所属)/Instructor | 内田 純一(商学研究科) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2023年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 月/Mon 3,木/Thu 2 |
対象所属/Eligible Faculty | |
配当年次/Years | 3年,4年 |
単位数/Credits | 4.0 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2023/02/15 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
本講義は週二回開講の半期4単位授業(全30時限)です。小テストが毎週課される(時間割上の授業終了時刻から、次回授業開始時刻直前までの約一週間の間、任意の時間に受験することが可能)点にご注意下さい。 講義内容は以下の二本立てです。 講義1は、「経営戦略論」の基礎とされる内容を網羅しながら、経営戦略論や経営組織論、そしてマーケティング論等の発展分野となっている「製品開発・サービス開発」の内容を講義していくものです。 講義2は、経営戦略論やマーケティング論はもちろん、経営学全般を応用した分野である「ブランド戦略論」を集中的に扱い、本科目の二本目の柱とします。 つまり、週二回のうち、第一開講曜日が講義1、第二開講曜日が講義2に対応し、 ・「経営戦略論~製品開発・サービス開発」90分×15回 ・「ブランド戦略論」90分×15回 というスタイルで半期の授業が行われます。 このような講義スタイルとした理由は、以下の通りです。 本学の商学部の授業では、3年次までに様々な講義科目において経営戦略論の内容を含む授業が開講されています。そのため、経営戦略論の講義内容に既習感を持つ学生も多いはずです(特に商学科の学生)。 そこで、既修者にとって復習になるような内容を含みつつも、より発展的な議論(本学で独立科目として開講されていない、製品・サービス開発やブランド戦略に関する議論)を扱うことで、受講者が新鮮な意識で授業に取り組めるよう工夫しています。 伝統的に日本の大学が経営戦略論や製品開発論の講義理解を促進するための事例(ケーススタディ)として選んできたのは製造業でしたが、本科目ではそれだけでなく現在の日本の産業の主流であるサービス系企業の事例(製造業のサービス化の事例を含む)を多く取り入れていることが特徴です。 ブランド戦略論についても同様に、観光地や都市のブランディングなど、製造業以外のトピックを豊富に盛り込んでいます。 |
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達成目標 /Course Goals |
本講義の履修を通じて得られる能力・技能の達成目標は以下の通りです。 ・経営戦略論の射程範囲を把握し、各理論を自分の言葉で説明できる ・製品・サービス開発の知識を備え、戦略を立案する際に応用できる ・ブランドに関する理論知識を持ち、ブランド構築計画を策定できる 経営戦略論は、主に工業製品分野を対象にした研究から発展した理論が多いのですが、戦略論の黎明期に工業が花形産業であってことも関係しています。こうした時代背景を理解しながら理論の全体像を把握しておくことが必要です。その上で、産業のサービス化した現代の状況を踏まえながら、高度情報化社会における経営や、持続可能性が求められる現代的な課題に対して、有効な経営戦略を受講生が自分の言葉で説明できれば理想です。 経営戦略論の理論に関わる部分は、既習の内容が多いとは言え、経営戦略論を基礎から応用まで体系的に一貫して学ぶことには意義があります。なぜなら経営戦略の各理論が誕生した背景には、その時代の産業の発展段階が関わっています。経営環境の変化によって理論にも盛衰があるため、経営戦略論を真に理解するには歴史的な文脈とともに理論が生まれた理由を考えた上で理解していくことが重要なのです。この思考方法がとれれば、未来の産業において、どのような戦略が必要になるか、どう経営に活かしていくべきかという発想ができるようになるはずです。この意味で、戦略論を単に知識として持っているだけでなく、一つの体系として捉えることが有効になってきます。 一方でいかに体系化されていても、既習の内容ばかりでは飽きてしまうので、サービスやブランドに関する戦略論的トピックを豊富に用意していることが本科目の大きな特徴となっています。これらは実務の世界では日常的に扱うトピックでありながら、意外と学部教育では系統的に学ぶ機会が少ない分野です。もし、皆様が経営戦略論をすでに大方理解している状態であっても、サービスとブランドに関連する理論に興味があるならば、本講義を新鮮な気持ちで受講できるものと自負しています。 以上のように本講義は20世紀の文脈で形成された経営戦略理論を、21世紀の時代的背景に置きかえて講義することに留意し、「単なる知識」から「活かせる知恵」へと理論を転換できるような講義運営を心がけています。 |
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授業内容 /Course contents |
各週、講義1と講義2の順番で90分×2の授業を提供する。 講義1(第一開講曜日):経営戦略論~製品開発・サービス開発 1. ガイダンス:戦略とは何か(軍事から企業まで)、製品開発・サービス開発の概念(コンセプト) 2. アンソフ・マトリックス、製品/市場の二軸とイノベーション 3.【競争戦略】製品開発と競争(ポジショニング) 4.【資源戦略】RBV、製品開発とコア資源 5.【ドメイン戦略】製品開発におけるドメイン 6. ユーザー・イノベーション論 7. オープン/クローズドの二軸と製品アーキテクチャ 8. サービス・マネジメントの基本 9. サービス組織の開発 10. ホスピタリティとおもてなし 11. 標準化の役割 12. 生産性の向上 13. サービス・ドミナント・ロジック 14. サービス・デザイン 15. まとめ 講義2(第二開講曜日):ブランド戦略論 1. ガイダンス:「ブランド経営」とは? 2. 日本と世界の「ブランド発展」略史 3. ラグジュアリー・ブランド 4. ブランド拡張(企業ブランドと製品ブランド) 5. ブランド体系 6. ブランド・アイデンティティ(=ブランド・ビジョン) 7. 顧客ロイヤリティのマネジメント 8. ユーザー駆動型ブランディング 9. デザイン志向のブランディング 10. ネット社会のブランディング 11. 地域ブランド篇1(ご当地ブランド) 12. 地域ブランド篇2(観光地ブランド) 13. 地域ブランド篇3(コミュニティ・ブランド) 14. 地域ブランド篇4(プレイス・ブランディング) 15. まとめ |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
各回必ず事前に講義資料を一読し、指定されたサブテキストがあればリーディング・アサインメントを果たした上で、講義に臨むこと。 また、講義修了後に事後課題として課される小テスト課題に解答(受験可能期間は一週間)すること。 |
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使用教材 /Teaching materials |
サブテキスト、講義資料は事前にmanabaにアップする。 | ||
成績評価の方法 /Grading |
小テスト得点の累計点で評価を算出する。 ・小テスト×ガイダンス週を除く28回=100点 |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
秀(100-90):内容を完全に理解し、かつ独創的な考察力あるいは発想力を有する 優(89-80):内容を完全に理解している(知識を応用することができる) 良(79-70):内容をほぼ理解している(知識を保有している) 可(69-60):内容の一部を理解している |
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履修上の注意事項 /Remarks |
【まとめて小テストは受験できない】=小テストが毎回課される(本来の時間割上の授業終了時刻から、次回授業開始時刻の直前までの約一週間の間、任意の時間に受験することが可能)点に注意されたし(小テストの累計点で評価を算出するため、期末テストは実施しない)。 *講義に出席できなくとも、小テストの受験は可能 |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当する/Yes | ||
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
外資系金融機関(生命保険会社)で7年間の実務経験あり。 | ||
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
受講者に講義内容を具体的にイメージしてもらうために実務経験を交えて講話することがある。 | ||
授業実施方法 /Method of class |
②面接授業(ハイブリッド)/Face-To-Face class(including online classes less than 7 weeks) | ||
遠隔授業 /Online class |
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追加情報 /Additional information |
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追加情報の詳細 /Detailed information on additional information |
地域ブランド篇として北海道をケース学習の題材とした内容を含む | ||
シラバス作成のためのガイドラインに従って作成した /made this syllabus according to the guidelines |
はい/YES |