科目一覧へ戻る | 2024/01/31 現在 |
科目名/Subject | 財政学 |
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担当教員(所属)/Instructor | 天野 大輔 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2023年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 火/Tue 1 , 火/Tue 2 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部昼間コース/Faculty of CommerceDay School,商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | 天野 大輔( 337) |
オフィスアワー/Office hours | 天野 大輔( 講義時間の前後。それ以外の場合は、事前にe-mailで連絡すること。) |
更新日/Date of renewal | 2023/02/25 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
今や市場経済は、欧米諸国だけでなく、世界的規模でその地位を確立しています。しかしながら、あらゆる経済取引を市場原理に任せて放置すると、非効率的な資源配分や所得分配の不平等などのような、いわゆる「市場の失敗」が発生します。そのような非効率的な資源配分に対する解決手段として、政府や公的部門の経済活動である「財政」による市場への政策的介入が必要になります。他方、日本や欧米を始めとする多くの先進資本主義国では、政府や公的部門の経済活動の比重が高まった結果、しばしば民間の生産・投資活動が圧迫・阻害されて、その経済的な非効率性がしばしば批判されています。 本講義では、財政(学)に関する理論的な分析を通じて、政府や公的部門の歳出と歳入の構造、租税政策を始めとする財政政策の経済的効果、およびその在り方を学びます。 |
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達成目標 /Course Goals |
社会科学としての近代経済学は、市場メカニズムよる資源配分だけではなく、政策当局による経済政策の効果および実現される所得分配の在り方を考察するために必要な基礎的理論で構成されます。ゆえに、理論モデルを用いた思考実験を通じて、様々な財政政策に対する経済学的な含意や政策に対する示唆を理解できるようになることも本講義の目的になります。 本講義では特に、財政学や財政理論の基礎的な専門的知識を習得することによって、適切な政府支出の配分、税制改革および財政政策の実施が、いわゆる「市場の失敗」を原因とする様々な経済問題の解決策として、どれだけ有効であるかということを認識してもらうことを到達目標とします。 また、実学として公務員試験やその他の資格試験に出題されうる財政学関連の問題にも触れますので、そのような問題集を解けるようになることも、併せて達成目標の一つとします。 |
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授業内容 /Course contents |
下記の「使用教材」から、財政学に関する以下のトピックを選んで講義します。ただし、受講者の理解度によっては、該当トピックを理解するための準備的考察として、ミクロ経済学および経済数学に関連するトピックの復習に対して、適宜、ある程度の講義時間を割く必要があると思われます。したがって、講義の進度状況やそれに伴う履修生の理解度に依存して、下記の授業計画は変更される可能性があります。 また、下記の授業計画について、本講義は1日に2時限ずつ(計30回)で実施されることに留意しておいてほしい。 1(日目). オリエンテーションとイントロダクション: 経済学の考え方 2. 日本の財政の現状と諸問題: 日本の財政が抱えるリスク 3. 市場経済と政府の役割: 国際比較を通じて 4. 財政の機能: 「市場の失敗」と財政による介入 5. 日本の税制の現状と諸問題: 歴史的な租税原則と現実 6. 準備的考察: 余剰分析とその応用、価格弾力性の応用 7. 税による歪み1: 従量税の死荷重損失 8. 税による歪み2: 従価税の死荷重損失 9. 税による歪み3: ラムゼイの最適課税論 10. 所得格差の測定: ジニ係数 11. 準備的考察: 純粋交換均衡と消費のパレート最適 12. 所得再分配1: 社会厚生の最大化問題(功利主義型orロールズ型) 13. 所得再分配2: 社会厚生の最大化問題(バーグソン・サムエルソン型) 14. 社会保険と所得再分配政策 15. 総括および財政学に関する議論 上記の授業計画ように、テキストの(3章)所得再分配と(14章)租税理論を中心に講義しますが、その他のトピックの候補としては、現時点では、「6章:分権制による公共財の配分」、「10章:財政的外部性」あるいは「15章:政府の失敗」が挙げられます。 |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
期末試験に備えて、各回の授業の講義内容の復習が必要になると思われます 他方、授業の進度に従い、試験対策および授業内容の理解の補助のために、不定期に小テストを面接(対面)方式で、あるいはmanabaの機能を利用して実施する予定です。この小テストの評価は、期末試験の結果に足し合わせます。 準備的考察として必要なミクロ経済学および経済数学のトピックに関して、ある程度の復習時間を割く予定ですが、この「財政学」は発展科目なので経済学科のカリキュラム・マップに従い、ミクロ経済学および経済数学に関して既履修あるいは同時履修していることが望ましいです。 |
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使用教材 /Teaching materials |
以下の文献をテキストとして使用します。また、参考書および参考資料などは授業中の講義スライド(投影資料)において適宜、提示します。 板谷淳一・佐野博之(共著)『コア・テキスト 公共経済学』新世社(2013年) |
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成績評価の方法 /Grading |
期末試験を実施します。ただし、現状では試験方式は未定になります。 また、授業の進度に従い、不定期に小テスト(練習問題)を配付・実施します。ただし、これはあくまで理解度の目安、知識の整理および試験対策として取り扱います。面接方式で実施する場合は、授業中に解答を解説するので、自身で添削したうえで提出してもらい、添削まで完了した提出物を平常点とみなし、成績評価に加算します。遠隔方式で実施する場合は、manabaの小テスト機能を利用します。 総合評価は、期末試験+小テスト+発言点(平常点)などの合計により総合的に導出します。ただし、総合点数は小テストを何回実施できるかにも依存するので、現状では未定です。また、100点以上になれば切り捨てます。 他方、(期末試験に替わるような)レポート課題は実施しません。 |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
成績は上記の「成績評価の方法」に従って算定されます。単位認定に関する最終的な成績評価の基準は、経済学科の「統一評価基準」に従います。その他の評価基準や評価方法に関わる事項については、本講義の初回のオリエンテーションの際に確認します。 また、本講義の単位認定に関する評価基準となりうる目安は、以下の通りです。 ①:理論モデルを前提とした経済学的な考え方ができる。 ・・・可 ②:①に加えて、様々な財政政策の背景にある経済理論を理解している。 ・ ・ ・良 ③:②に加えて、様々な財政政策の理論的正当性や波及効果を論理的に説明することができる。 ・ ・ ・優 ④:③のレベルにおいて特に優れている。 ・・・秀 成績評価は期末試験の結果、練習問題(小テスト)の提出状況、および講義中の質問(発言)やそれに伴う議論への貢献(参加)度の合計点から判断します。ただし、期末試験を受けない履修者は、小テストの提出状況および講義中の発言点数に関わらず、そもそも単位認定の可能性が無いので、評価の対象にしません。 |
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履修上の注意事項 /Remarks |
講義の投影資料に対応する講義ノートを持参する必要があります。講義前に講義ノートやハンドアウトの配布はしないので、各自で本大学HPの『manabaのコースコンテンツ』から該当する講義資料を事前にダウンロードして持参する必要があります。 授業では、上記テキストの財政学の分野に関するトピックを中心に講義します。 講義に関して追加的な情報がある場合には、manabaの掲示板(スレッド)で連絡しますので、履修者はmanabaをチェックする習慣をつけておくこと。 |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない/No | ||
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
該当無し | ||
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
該当無し | ||
備考 /Notes |
担当教員の連絡先(Eメールアドレス)は以下のとおり。 amano@res.otaru-uc.ac.jp |
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授業実施方法 /Method of class |
②面接授業(ハイブリッド)/Face-To-Face class(including online classes less than 7 weeks) | ||
遠隔授業 /Online class |
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