科目一覧へ戻る | 2022/04/06 現在 |
科目名/Subject | 情報と職業 |
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担当教員(所属)/Instructor | 奥村 稔 (商学部) |
授業科目区分/Category | 夜間主コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2022年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 火/Tue 6 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部夜間主コース/Faculty of CommerceNight School |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2022/02/28 |
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
社会の情報化は衰えることなく急激なスピードで進行し、そのことによってこれまで当たり前だったことがそうではなくなり、社会の様々な価値観やビジネス環境、生活スタイルなどが大きく変わってきている。ビジネス社会でもコンピュータやインターネットを活用することが当たり前のことになり、今までとは全く異なる新しいビジネスモデルが次々と生まれてきている。その中で企業人には、単にパソコンを文書作成や表計算の道具として使えるだけではなく、ビジネス戦略として活用できることが求められている。 その一方で、銀行のオンラインシステムや携帯電話網などでの通信障害をはじめ、事故や災害による社会インフラとしての情報システムの停止などで、私たちは多大な被害を受けるというリスクを負っているということを認識する機会も増えている。個人情報の漏洩被害の増大、サイバー犯罪の増加、情報格差による貧富の格差の拡大なども新たな社会問題となってきている。情報社会の光の部分だけではなく、こうした影の部分についても扱う。 学校教育においても、コンピュータやインターネットの仕組みや操作の操作だけではなく、情報技術が今後の社会をどのように変革していくかについて学ぶことは、そこで生きるために必要不可欠なことである。本講義では、コンピュータやインターネットが私たちの生活をどう支えどのように変えてきたのか、そしてビジネスにおいてもどう活用されてきているのか、それらにより働く環境や仕事に対する価値観などがどう変わってきたのかを、様々な事例を通して考察する。情報社会の本質の理解を深めるきっかけを提供し、視野を広げるきっかけを提供することを目的とする。 |
達成目標 /Course Goals |
本授業では、情報社会の本質の理解を通して職業についての考え方を深めるために、以下の3点の理解構築を目標として設定する。 1 非正規雇用者の割合の上昇や、新卒就業におけるミスマッチなどが社会問題化している中で、雇用とその後のキャリアに対する考え方について理解を深める。 2 情報通信技術の進化が引き起こす産業構造の変化による、ビジネスのプロセスや組織構造の変革、企業の活性化や新しい産業の隆盛、求められる人材像の変化といった影響について理解を深める。 3 情報化社会においても、成員同士のコミュニケーションが労働をはじめとした社会的活動の基本であることを踏まえ、労働や職業のあり方を考察し理解を深める。 |
授業内容 /Course contents |
第1回 社会基盤としての情報システム 第2回 行政の情報サービス 第3回 ビジネスのおける情報の活用 第4回 ビジネス環境の変化 第5回 さまざまな業種が活用する情報システム 第6回 企業が活用する情報システム 第7回 インターネットによる新しいビジネスモデル 第8回 ビジネスでのインターネット利用 第9回 働く環境と業務内容 第10回 情報リテラシーと業務内容 第11回 情報社会における犯罪と法制度 第12回 セキュリティと情報倫理 第13回 情報社会におけるリスクマネジメント 第14回 生活の中の情報化とディジタルデバイド 第15回 仮想現実と情報社会 |
事前学修・事後学修 /Preparation and review lesson |
本授業での目的を達成するためには、社会が情報化されていくにつれて、私たちの生活がどのように変化していくのかについて考えを深め視野を広げる必要がある。 事前学修としては、生活の中の様々な場面において、どのようなシステムがどのような仕組みで稼働しているのか、その結果として私たちにどのような影響を与えているかについて、体験的に、あるいは様々なメディアからの情報に触れて、具体的な考察を積み重ねるとことが求められる。メディアの記事をスクラップしたり、感じたり考えたことをメモに残すなどして、授業でのディスカッションなどに生かしたい。 事後学修としては、授業の中で扱ったテーマについて、提示された参考資料や参考図書、関連するWebサイトを閲覧するなどして確認定着させ、幅広い知識の獲得と深い理解に向かいたい。 |
使用教材 /Teaching materials |
駒谷昇一 辰己丈夫 (2015) 情報と職業(改定2版)オーム社 |
成績評価の方法 /Grading |
小レポート 100点(各回10点×15回 ×2/3 による100点換算) 授業各回の終わりには、示された観点に沿ってリフレクションとしてのレポートを作成する。観点としては、事前学修の中で留意したことや気付き、また授業についての感想や授業中に解決しきれなかった疑問、学んだことや考えたことについて、それらの内容を具体的に記述するものとする。 |
成績評価の基準 /Grading Criteria |
社会情報学科標準成績評価基準に従う。 |
履修上の注意事項 /Remarks |
情報と職業に関する学習内容は、世の中の進展に伴って目まぐるしく変化し、そもそも何が正しくて間違っているのかの判断も、確実なところは誰にも分らないところがある。したがって、自分の考えや意見を持つにあたっては、その適否を必要以上に気にするのではなく、幅広い知見に触れながらそれらを吸収し、多様な見方や考え方に努めることが必要である。 授業では、必要に応じてインターネットを利用した情報収集も適宜行いながら学習を深めたい。自ら主体的に活発な意見表明を展開することで互いに刺激し合い、一人一人が学習を活性化することを期待したい。 |
実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当する |
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
高等学校の情報科が創設されて以来、現場の教員として授業を行ってきた。また、情報科の教科書の編集執筆に係るなど、広い見地から情報と社会、職業について考察を続けている。 |
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
教育関連プロジェクトへの参画や教科書の編集などを通して、多方面のビジネスに係る人たちとの交流もあり、その中で得た知見を提供する。高校現場の授業では、情報通信技術を踏まえた情報的なものの見方や考え方を学ぶということを志向してきた。そのような観点を踏まえて、職業というものにフォーカスをあてるような立場で授業を行う。 |