科目一覧へ戻る | 2022/04/06 現在 |
科目名/Subject | 科学技術と社会の展望 |
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担当教員(所属)/Instructor | 大津 晶 (商学部) , 北川 泰治郎 (グローカル戦略推進センター) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 専門共通科目 |
開講学期/Semester | 2022年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 金/Fri 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2022/03/31 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
◎授業の目的 過去の延長ではない未来の社会をデザインするための実践知について, ・未来社会を構想するキー・コンセプト ・未来社会を実装するキー・テクノロジー ・未来社会を共創するオープン・イノベーション の視点から,企業と地域の先進事例に学ぶ。 ◎授業の方法 株式会社日立製作所および東日本電信電話株式会社(NTT東日本)の協力を得て,各回に実務家の学外講師をお招きしオムニバス形式で授業する。小樽商科大学での講義を基本とし,帯広畜産大学,北見工業大学にもオンラインで受講機会を提供する。 ※本科目は「アントレプレナーシップ副専攻[基礎科目群]」で開講される |
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達成目標 /Course Goals |
・世界と地域の先端イシュー(社会課題)について理解する ・データ駆動型社会の基盤となるテクノロジーのエッセンスを理解する ・北海道の一次産業/二次産業における社会イノベーションの先進事例を理解する |
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授業内容 /Course contents |
講義前半(第1回〜第8回)の講師を日立製作所から,後半(第9回〜第15回)の講師をNTT東日本から招聘し,具体的事例を交えながら各回のテーマについて解説・議論する。 ※各回の詳細は授業計画を参照 ◎前半:日立製作所 1)社会イノベーションに向けた実践 2)2050年の社会課題の探索と持続可能な社会の実現に向けて 3)人の意思決定や行動変容を支援するAI技術と倫理 4)脳科学に基づく人とAIのインタラクション技術とその社会還元 5)分散型社会の実現に向けたAIの活用 6)知能や社会との関係性から見るロボット 7)社会実装されてきた画像認識技術 8)“自動運転”の社会実装にむけたモビリティ制御技術 ◎後半:NTT東日本 9)ICTを支える通信技術を用いた地域課題解決へのアプローチ 10)岩見沢スマート農業実証プロジェクト 11)岩見沢スマートアグリシティ 12)道内におけるAIの社会実装の取組み 13)持続可能な地方創生モデル 14)道内一次産業フィールド実証事業 15)来たるべき社会変革のために |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review lesson |
・事前学修:各回の予習課題(資料精読,レポート等)を課す ・事後学修:各回の感想(ミニレポート)を課す |
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使用教材 /Teaching materials |
教科書は指定しない。 講義の内容に応じて適宜参考資料等を提示/配付する。 |
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成績評価の方法 /Grading |
以下の配点により成績評価する(詳細は初回講義で説明) ・期中レポート:前半30点/後半30点 ・期末レポート:40点 ・授業参加(質疑等):適宜加点 |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
前半6回以上および後半5回以上の出席を単位取得のための要件とし,以下を基準として成績評価する。 ・授業をおおよそ理解した >可 ・授業について深く考察した >良 ・授業に基づいて新しいテーマについて論考した >優 ・上記について特に優れた成果を示した >秀 |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当する | ||
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
本科目はすべての回で民間企業から非常勤講師を招聘する | ||
実務経験と授業科目との関連性 /Relevance between their practical experiences and the course |
(授業詳細情報を参照) | ||
追加情報(授業の方法等) /Additional information (Method of lesson) |
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No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回(9月30日) | 社会イノベーションに向けた実践(山田真治|日立製作所) | ◎これまでの見通せた時代から先の読めないVUCAの時代に変わってきた。また、株主資本主義の行き過ぎを修正するようにSDGsを典型とする公益資本主義の重要性も強調されてきている。本講義では、社会イノベーションを取り巻く環境を述べるとともに、オール北海道として取り組んでいる「チャレンジフィールド北海道」の実践活動も併せて紹介する。 ◎通信の仕組みと業界動向、北海道の地域通信高度化の推進 ◎超スマート社会における通信事業の役割と進捗 |
(キーワード) VUCA、SDGs、「チャレンジフィールド北海道」 |
2 | 第2回(10月7日) | 2050年の社会課題の探索と持続可能な社会の実現に向けて(嶺竜治|日立製作所) | ◎今後日本は、急激な人口減少、少子高齢化、産業構造の変化などによりポスト成長時代に移行していく。2050年の日本が持続可能な社会であるためには、我々は何をすべきか。本講義では、(1)2050年の社会が直面しうる社会課題と、解決策の糸口を考察するCrisis 5.0/Challenge 5.0、(2)2050年までに日本社会がとりうる未来シナリオを分析する政策提言AI、について説明する。 | (キーワード) 2050年の社会課題、AIによる政策立案 |
3 | 第3回(10月14日) | 人の意思決定や行動変容を支援するAI技術と倫理(工藤泰幸|日立製作所) | ◎当社では、社会イノベーション事業を通じた社会・環境課題の解決をめざしている。課題解決にあたっては、集団心理や利他行動等、人間自身を深く知ることが重要であり、それに対して我々はITの関わり方を文理融合型で研究を推進している。本講義では、その活動を通じて開発中のAI技術を倫理的側面を踏まえて紹介するとともに、今後の取り組みを述べる。 | (キーワード) ナッジ、調停、哲学、公益資本主義 |
4 | 第4回(10月21日) | 脳科学に基づく人とAIのインタラクション技術とその社会還元(沼田崇志|日立製作所) | ◎AI技術の進展に伴い、様々な社会システムにAIが組み込まれ活用されつつある状況で、人とAIはどのような関係であるべきだろうか。本講義では、脳科学や認知科学の知見をAI技術に実装し、社会に還元するという観点から、人の心を読み取り支援する技術とその活用を述べる。 | (キーワード) 脳科学、認知科学、ヒューマンインタラクション |
5 | 第5回(10月28日) | 分散型社会の実現に向けたAIの活用(宮越純一・竹本享史|日立製作所) | ◎グローバルな社会課題を解決すべく策定されたSDGsでは、社会、環境、経済の3つの価値のバランスをとった開発が重要になる。本講義では、この3つの価値を定量的に予測するシミュレーターや、宮崎県高原町にて実践中の、自然エネルギーによる地域経済循環と地域活性化の可能性を探究する実証実験について述べる。(後半に竹本さんの岩見沢市での取り組みを追加?) | (キーワード) 地域課題、社会価値、(イジング技術) |
6 | 第6回(11月4日) | 知能や社会との関係性から見るロボット(伊藤潔人|日立製作所) | ◎ロボットは多様な定義を持つ言葉である。一般に、センサとアクチュエータと制御機能を一体として持つものがロボットとされるが、通行者を検知して扉を自動開閉するドアはロボットと言えるだろうか。本講義では、物流倉庫向けロボット開発を事例に、開発したAI技術を紹介するとともに、ロボットと知能の関係、ロボットと社会の関係について考察する。 | (キーワード) 自動化・自律化 |
7 | 第7回(11月11日) | 社会実装されてきた画像認識技術(影広達彦|日立製作所) | ◎第三次AIブームの中、画像認識技術は、産業やオフィス分野での適用から、社会インフラや生活への展開へ広がっている。昨今、技術の進歩により精度や信頼性が向上し、更に適用が広がって行くと考えられる。本講義では、画像認識技術の社会適用の事例と、今後の適用拡大の可能性について述べる。 | (キーワード) 画像処理、パターン認識、機械学習、AI |
8 | 第8回(11月18日) | “自動運転”の社会実装にむけたモビリティ制御技術(髙橋絢也|日立製作所) | ◎“自動運転”を実現することで、モビリティは単なる移動手段ではなく、ヒト・モノ・エネルギー・情報をつなぐ社会インフラとなりうる。本講義では、“自動運転”を社会実装する上で重要となる安心・安全・利便・快適を実現する行動予測、高信頼アーキテクチャ、走行制御といったモビリティ制御技術を紹介する。 | (キーワード) 走行制御技術、高信頼アーキテクチャ、行動予測 |
9 | 第9回(11月25日) | ICTを支える通信技術を用いた地域課題解決へのアプローチ(澤出剛治|NTT東日本) | ◎日本の社会・産業の課題と、ICT利活用による解決の方向性 ◎通信の仕組みと業界動向、北海道の地域通信高度化の推進 ◎超スマート社会における通信事業の役割と進捗 |
(キーワード)Society5.0、IWON、APN、高度無線整備事業 |
10 | 第10回(12月2日) | 岩見沢スマート農業実証プロジェクト(澤出剛治|NTT東日本) | ◎スマート農業(畑作◎水稲作)の技術と目指す姿 ◎スマート農業を実現するための課題と課題の克服に向けた最新のICT技術①無線技術、②ロボット農機遠隔制御 ◎スマート化領域拡大とスマート農業導入による経営強化 |
(キーワード) L5G、BWA、ロボティクス |
11 | 第11回(12月9日) | 岩見沢スマートアグリシティ(澤出剛治|NTT東日本) | ◎基幹産業である農業を中心とした「健康経営まちづくり◎定住促進」と出生率向上◎子育て支援DXへのチャレンジ | (キーワード) スマートシティ |
12 | 第12回(12月16日) | 道内におけるAIの社会実装の取組み(澤出剛治|NTT東日本) | ◎道内企業(2次産業)における課題とAI活用のチャレンジ ◎産官学連携による、その他AI活用事例 ◎AI技術を社会実装するための課題 |
(キーワード) AI、SIL(Smart Innovation Labo) |
13 | 第13回(12月23日) | 持続可能な地方創生モデル(澤出剛治|NTT東日本) | ◎ICT活用による持続可能な地域創り ◎e-sportsが地方自治体にもたらす影響と展望 |
(キーワード) SDGs、e-sports、DX |
14 | 第14回(1月20日) | 道内一次産業フィールド実証事業(澤出剛治|NTT東日本) | ◎一次産業に関わる実証事業の意義と産官学連携事例 ◎北海道の農産業におけるR4年度事例紹介、事業の意義、展望 ◎これまでの状況、課題等 |
(キーワード) ワイナリーロボティクス |
15 | 第15回(1月27日) | 来たるべき社会変革のために(澤出剛治|NTT東日本) | ◎社会問題を解決する17の目標とICT事業が関連づけた持続可能な開発目標 ◎ニューグローカリズムを実践するIOWN(Innovative Optical and Wireless Network) 構想のプラットフォーム ◎5つの価値「ウェルビーイング」「環境負荷ゼロ」「4Dデジタル基盤」「新たなTrustを構築するセキュアバリューチェーン」「リモートワールド」 |
(キーワード) APN、コグニティブファウンデーション(CF)、ディジタルツインコンピューティング(DTC) |