科目一覧へ戻る | 2022/04/06 現在 |
科目名/Subject | 認知科学 |
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担当教員(所属)/Instructor | 佐山 公一 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2022年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 水/Wed 3 , 金/Fri 2 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2022/03/05 |
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
人はどのような知識をもっていて,その知識を使ってどのような情報処理を行っているのでしょうか.本講義では,この認知科学の重要なテーマの一つである『人間のコミュニケーション』を紹介します. 人間のコミュニケーションの特徴を,認知心理学,人工知能,認知言語学,脳科学(認知神経科学)などの各側面から詳しく解説します. 授業の中で,認知心理学の模擬実験を行い,実験とはどのようなものか,体験してもらいます.また,認知科学のトピックを,ビデオを見てもらい,紹介します. 私たちは,生まれてから毎日知らず知らずのうちに,コミュニケーションの方法を身につけていきます.意識的に考えることなしに身につけてきたコミュニケーションの方法がうまく機能するのは,それまで生きてきた環境の中でだけです. 私たちをとりまく世界が大きく変わりつつあります.リアル,バーチャルを問わず,また,日本語であるか,外国語であるかを問わず,どのような環境の中でどのような相手とコミュニケーションを行うかを自分で意識的に考えていかなくてはならなくっています. この授業を通して得た知識を使って,人がどのようにコミュニケーションを行っているかに関する仮説を自ら考え現実の新しい環境に適用できるようにすること.これが,本講義の目的です. 認知科学を知れば,AIと比較して,私たち人間に不得意なことは何かが分かります.人間の限界が分かれば,うっかり見逃してきた良いやり方が私たちにあることが分かります.できないことはAIに任せれば良いのです.人は人にしかできない仕事をする.認知科学を知ればAIや統計学がなぜ必要か,その理由も分かります. 授業は,ズームによるリアルタイムの遠隔授業の形式で行います.認知心理学の実験にも参加していただきます.実験は,安全を確保したうえ,小樽本校のゼミ室で対面で行います.期末試験はマナバの小テスト機能を使って遠隔で行う予定です. |
達成目標 /Course Goals |
本科目の履修を通して獲得が期待される能力・技能は以下の通りです: 人間のコミュニケーションを考える概念的な枠組みを習得できます. 毎日無意識に行っているコミュニケーションを意識的に考えることができるようになります. コミュニケーションのあり方を効果的に議論でき,また日常生活の中で実際に実践できます. |
授業内容 /Course contents |
第1回 人間の強みはAIの弱み:AIの社会的な応用,AIとの向き合い方を考える 第2回 心の働きから見た人工知能:認知科学,認知心理学,人工知能の歴史から 第3回 人間の言語情報処理の全体像 トピック:対人コミュニケーションはAIにはできない 第4回 言葉を理解する際に使われる知識源 第5回 言語の脳科学 第6回 視覚の情報処理:錯視 第7回 言葉とイメージ:視覚表象,視覚イメージから心的イメージへ. 第8回 選択的注意:コミュニケーションの根源としての注意 第9回 作業記憶,短期記憶 トピック:ディープラーニングのしくみには作業記憶がない 第10回 長期記憶 トピック:記憶の脳科学 第11回 言語音の知覚 第12回 潜在記憶:直感は脳の潜在力を引き出す 第13回 単語認知過程:心は言葉をこうして記憶から引き出す 第14回 意味ネットワークと単語認知のモデル 第15回 カテゴリー化 第16回 統語解析過程と統語知識 第17回 文の意味の理解 第18回 文章理解過程:即時性の原理 第19回 話者世界と視点 トピック:異なる価値観を持った人とどう関わるか トピック:人はなぜ嘘をつくか. 第20回 情報のなわばりと指示表現の使い分け トピック:自分の考えをモニターするメタ認知表現 第21回 デジタル機器,インターネット,言葉,映像を使ったコミュニケーション トピック:デジタルコミュニケーションで人的ネットワークを作る 第22回 概念的比喩と比喩的語彙:グラフや図を描くときに使う知識 第23回 修辞的な発話の類型と会話の公準 トピック:直感的な言葉がアイデアを生む 第24回 隠喩文理解過程の段階モデル:隠喩として理解する心的作業の時間経過 第25回 隠喩文理解過程の基本的メカニズム(“顕著性の不均衡”の仮説) 第26回 隠喩文理解過程の基本的メカニズム(アドホックなカテゴリー化) 第27回 間接的発話行為として機能する文の理解とアイロニーの理解 第28回 使えるAI,使わないAI:AIの社会的な応用,AIとの向き合い方を考える |
事前学修・事後学修 /Preparation and review lesson |
事前学習: メディアとしての特性や信頼度といった観点から,日頃,新聞やテレビ,Webニュースなどに関心を持つこと.毎週の授業の前に,講義資料をマナバに掲載するので事前に目を通しておくこと. 事後学修: 授業で紹介した専門的な概念について,より具体的かつ使えるものにするために,Webや関連文献などにあたってみることをお勧めする. |
使用教材 /Teaching materials |
マナバのコンテンツ機能を使って,授業で使用するスライドを毎回配布します. |
成績評価の方法 /Grading |
期末試験の得点,および実験の参加と講義への出席にもとづいて評価する.講義の内容に関連した実験に参加していただく予定です. |
成績評価の基準 /Grading Criteria |
社会情報学科標準成績評価基準に従います. |
履修上の注意事項 /Remarks |
毎回出席して,講義そのものに積極的に関わることが必要です. |
リンク先ホームページアドレス /URL of syllabus or other information |
https://cognitive-science.jimdo.com/ |
実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない |
実務経験の概要 /Outline of their practical experiences |
該当しません |