シラバス参照

授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2022/04/06 現在

科目名/Subject 外国経済史I
担当教員(所属)/Instructor 平井 進 (商学部)
授業科目区分/Category 昼間コース 学科別専門科目
開講学期/Semester 2022年度/Academic Year  前期/Spring Semester
開講曜限/Class period 金/Fri 1 , 金/Fri 2
対象所属/Eligible Faculty 商学部/Faculty of Commerce
配当年次/Years 3年 , 4年
単位数/Credits 4
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2022/03/01
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
1)自由主義・民主主義・自律的市場経済といった、近代社会の構成要素は、19世紀以降世界各地で規範として大きな影響を与えてきた。こうした諸要素の母胎となった西欧社会の展開を地域を中心に考察することで、近代市民社会の歴史的構造と地域的性格を理解することを目的とする。

2)「経済史」で学んだ基本知識を前提とした、西洋経済史の講義。上記の目的のために、具体的には、地域社会の様相(農村や都市のあり方)を中心にして、伝統的な経済組織・権力編成・社会生活とそれらの転換のあり方を説明していく。

3)本科目は、伝統的な講義形式なので、例えば本学で「アクティブラーニング」といわれる面白おかしい形式等に慣れている人やそうした形式等を期待する人には「退屈」で「何の工夫もない」と感じられるかもしれないことを予め断っておきたい。
達成目標
/Course Goals
本科目の履修を通して、近代社会の歴史的構造と地域的性格を説明できる能力の習得が期待される。
授業内容
/Course contents
1. 西欧近代とその前提(第1-3回)
1.1.西欧と近代
1.2.歴史的前提:世帯/家族・共同体・支配関係の形態

2. 旧ヨーロッパ社会の形成(第4-5回)
2.1.旧ヨーロッパ社会とはなにか
2.2. 古代から中世へ

3. 旧ヨーロッパ社会の構造(第6-12回)
3.1.村落共同体と農業
3.2.支配関係
3.3.都市共同体と商工業

4. 旧ヨーロッパ社会の展開(第13-21回)
4.1.経済発展
4.2.地域社会の構造
4.3.国家形成と身分制度:社団国家

5. 近代市民社会:旧ヨーロッパ社会の解体(第22-30回)
5.1.自由主義的諸変革
5.2.産業革命
5.3.近代市民社会

 変更もあり得る。また、概説的な授業よりも前近代の部分や農村史・農業史の比重が大きくなることに注意されたい。そのため、必ずしも分かりやすい授業ではないかもしれない。
事前学修・事後学修
/Preparation and
review lesson
事前:この授業は高校で「世界史」を学習し、本学入学後の「経済史」を履修した知識が前提となるので、それらを十分に復習すること。

事後:毎回の配布物をきちんと整理すること。また、授業の際に書き取れなかったことは他の人に聞くなどして補足に努めること。
使用教材
/Teaching materials
特定の教科書は指定しない。毎回授業で印刷物(レジュメと資料=図表・地図など)を配布する(授業後には受け取れない)。また、高校の時に用いたものでいいので、歴史地図・地図帳も常に参照すること。

参考文献:レーゼナー『農民のヨーロッパ』(平凡社);坂井洲二『年貢を納めていた人々:西洋近世農民の暮らし』(法政大学出版局);馬場哲『エレメンタ ル欧米経済史』(晃洋書房);小野塚知二『経済史』(有斐閣)、など。これらは本学図書館の教員指定図書コーナーで閲覧できるので、適宜読むことができる。
成績評価の方法
/Grading
学期末試験(持ち込み不可・論述形式、事前の問題発表なし)による。

したがって、本科目は、真面目に勉強する習慣と余裕をもっている人のための授業で、単位取得にはそれなりに手間暇をかけて真剣に努力することが求められる。少なくとも試験準備には十分に時間をかける必要がある。したがって、そうした時間的及び精神的な余裕がある人にのみ履修していいただきたい。十分な勉強時間を取れない人や単位取得のみを目的とする人には決して向いていないことに注意されたい。
成績評価の基準
/Grading Criteria
経済学科共通基準による。
履修上の注意事項
/Remarks
1)高校で「世界史」、本学入学後「経済史」を真面目に学んだことが履修の前提となる。高校で「世界史B」、2021年度に「経済史」を学んだことが望ましい。一つの目安として、例えば、「封建社会」、「中世都市」、「村落共同体」、「ギルド」、「三圃制」、「農村工業」、「産業革命」、「市民革命」、「近代社会」、「市民社会」といった用語の意味を、大まかにであれ、知っていること。
2)日常的な感覚では理解しにくい、異文化の過去をとり扱うことを予め理解されたい。面白おかしい内容ではなく、この意味でも、単位取得のみを目的とする人には決して向いていない。西洋史に関心がある人の履修を期待し、歓迎する。
3) 本科目は、本学でいわれる「実学」の授業ではなく、就職活動や就職後の実務にも公務員試験や各種資格試験にも役立つものではない。したがって、「実学」にしか関心がない人には向いておらず、西洋史に関心がない人は履修してもあまり意味がない。また、昨今、数学的技法も抽象的概念も出てこない、一話完結の具体的で面白おかしい「お話」が歓迎される傾向にあると聞くが、そうした「お話」の類ではない。したがって、この意味でもまた単位取得のみを目的とした人には決して向いていないといえる。

4)毎回の授業の配布物は授業後処分するので、後日受け取ることはできないことに注意されたい。授業時に受け取ること。
5)レジュメに書かれていること以外も、教員の話で重要と思われることはレジュメの余白などにメモを書き込んだり、ノートをとったりすること。板書されたこと 以外も教員の説明を聞いてノートやメモをとる姿勢・習慣・能力を身につけていることが履修及び単位取得には必要である。したがって、授業中レジュメを眺めて漫然と聞いているだけでは単位取得は困難かもしれない。また、そのため、欠席は、試験準備と単位取得に不利に働くことになる。授業のやり方も面白おかしいものではないということ。

6)関連科目である「日本経済史」・「外国経済史II」・「経営史」もできるだけ履修されたい。

7)試験や単位に関わる重要情報も含めて履修者への連絡・通知などはmanabaのコースニュースやコンテンツでお伝えするので注意されたい。連絡・通知を見落としたり、見るのが遅くならないように、必ずmanabaのリマインダメールを受け取れるように適切に設定すること。

8) 後から苦情をいうのではなく、上記の成績評価や試験の方法に加え、授業の内容・方向性や形式・やり方(話し方など音声面なども含む)等を理解して同意・了承できる人のみがこの科目を選択して履修すること(大学では高校と違って授業を選択できる)。また、そのために、履修希望者や履修の可能性がある人は、このシラバスをきちんと読んだ上で、履修登録前に必ず第1週・第2週の授業に出席して授業を聞いた上で、自分にあうかどうか、上記の諸点に同意・了承できるかどうかをよく考えて履修するか否かを判断すること。これらを怠ったことによって生じ得る損失は自己責任となる。

実務経験者による授業
/Courses conducted by the
ones with practical
experiences
該当しない
備考
/Notes
1)授業の内容ややり方、試験の方法を理解して同意・了承した人のみが履修すること。

2)必ずmanabaのリマインダメールを受け取れるよう設定すること。

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