科目一覧へ戻る | 2023/03/17 現在 |
科目名/Subject | 認知科学 |
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担当教員(所属)/Instructor | 佐山 公一 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2021年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 水/Wed 3 , 金/Fri 2 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2021/03/02 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
認知科学は,人間がどのような知識を有し,その知識を使って心の中でどのような情報処理を行っているかを解明しようとする学問である。本講義では,この認知科学の重要なテーマの一つである人間の“コミュニケーション”をテーマとする。 人間のコミュニケーションの特徴を,認知心理学,人工知能,認知言語学,脳科学(認知神経科学)などの各側面から詳しく解説する。授業の中で,認知心理学の模擬実験を行い,実験とはどのようなものか,体験してもらう。また,認知科学のトピックを,ビデオを見てもらい,紹介する。 私たちは,生まれてから毎日,知らず知らずのうちにコミュニケーションの方法を身につけている。しかし,意識的に考えることなしに身につけてきたコミュニケーションの方法がうまく機能するのは,それまで生きてきた環境の中でだけである。今の世の中には,リアル,バーチャルを問わず,また,コミュニケーションで使う言語が母語であるか,外国語であるかを問わず,どのような環境の中でどのような相手とコミュニケーションを行うかを自分で意識的に考えていかなくてはならなくっている。 この授業を通して得た知識を使って,人がどのようにコミュニケーションを行っているかに関する“仮説”を自ら考え現実の新しい環境に適用できるようになることが,本授業の目的である。 授業そのものは,ズームによるリアルタイムの遠隔授業の形式で行う。認知心理学の実験にも参加してもらう。その際は,安全を確保したうえ,小樽本校の担当教員のゼミ室で対面で実験に参加していただく。また,期末試験も小樽本校で,対面で行う。 |
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達成目標 /Course Goals |
本科目の履修を通して獲得が期待される能力・技能は以下の通りである: 人間のコミュニケーションを考える概念的な枠組みを習得できる。毎日無意識に行っているコミュニケーションを意識的に考えることができるようになる。コミュニケーションのあり方を効果的に議論でき,また日常生活の中で実際に実践できる。 |
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授業内容 /Course contents |
第1回 認知科学,認知心理学,人工知能の歴史 第2回 人間の言語情報処理の全体像 第3回 言葉を理解する際に使われる知識源 第4回 視覚の情報処理:錯視 トピック:心の働きから見たディープラーニング 第5回 コミュニケーションの根源としての注意 第6回 作業記憶,短期記憶 第7回 長期記憶 トピック:記憶の脳科学 第8回 言語の脳科学 第9回 言語音の知覚 第10回 潜在記憶 第11回 単語認知過程の概要 第12回 意味ネットワーク 第13回 単語認知のモデル 第14回 カテゴリー化 第15回 統語解析過程と統語知識 第16回 文の意味の理解 第17回 文章理解過程 第18回 即時性の原理 第19回 メンタルスペース,話者世界,可能世界 第20回 視点 第21回 情報のなわばり 第22回 指示表現の使い分け 第23回 デジタル機器,インターネット,言葉,映像を使ったコミュニケーション トピック:SNS(ソーシャルメディア)のもたらす社会的影響 第24回 概念的比喩と比喩的語彙 第25回 修辞的な発話の類型と会話の公準 トピック:異なる価値観を持った人とどう関わるか。 第26回 隠喩文理解過程の段階モデル(隠喩として理解する心的作業の時間経過) 第27回 段階モデルの段階性の実験的な検証 トピック:人はなぜ嘘をつくか。 第28回 隠喩文理解過程の基本的メカニズム( “顕著性の不均衡”の仮説) 第29回 隠喩文理解過程の基本的メカニズム( アドホックなカテゴリー化) 第30回 間接的発話行為として機能する文の理解とアイロニーの理解 |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
事前学習: 日頃から,新聞やテレビ,Webニュースなどに関心を持っていること。毎週の授業の前に,講義資料をマナバに掲載するので事前に目を通しておくこと。 事後学修: 授業で紹介した専門的な概念について,より具体的かつ使えるものにするために,Webや関連文献などにあたってみることをお勧めする。 |
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使用教材 /Teaching materials |
マナバのコンテンツ機能を使って,授業で使用するスライドを毎回配布する。 |
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成績評価の方法 /Grading |
期末試験の得点,および実験の参加と講義への出席にもとづいて評価する。講義の内容に関連した実験に参加していただく予定である。 |
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成績評価の基準 /Grading Criteria |
社会情報学科標準成績評価基準に従う。 |
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履修上の注意事項 /Remarks |
毎回出席して,講義そのものに積極的に関わることが必要である。 |
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リンク先ホームページアドレス /URL of syllabus or other information |
https://cognitive-science.jimdo.com/ |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない/No | ||
遠隔授業 /Online class |
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