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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2023/03/17 現在

科目名/Subject 行政法I
担当教員(所属)/Instructor 齋藤 健一郎 (商学部)
授業科目区分/Category 昼間コース 学科別専門科目
開講学期/Semester 2021年度/Academic Year  後期/Fall Semester
開講曜限/Class period 火/Tue 3 , 金/Fri 2
対象所属/Eligible Faculty 商学部/Faculty of Commerce
配当年次/Years 3年 , 4年
単位数/Credits 4
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2021/03/02
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
 この講義では、行政法総論と国家賠償法・損失補償法を概説する。
 
【授業の目的・対象】
●主要な行政作用の法的仕組み
・・・個々の法令の解説ではない。規制や給付などの行政作用の類型ごとに、現行法制の仕組み(複数の法令の共通点や類型化など)を概説する。類型ごとに、法令の定める行政手法を分析し、また解釈上・制度上の諸論点を検討する。

●行政法の理論的分析
・・・「行政法」という法律は存在しない一方で、行政関連の法律は膨大にある。行政法に関係があるのは、法律だけでなく、憲法、行政が定めるルール(命令という)、不文の一般原則、国際法、条例もある。これらを前にして、行政法とは何なのか?、行政法はどうあるべきか?などなど、(個々の法令ではなく)行政法というものの理論的分析を行う。

●行政の法的コントロール
・・・行政が行政作用を遂行するにあたっては、私たちの権利自由を守るために、法的なコントロ-ルに服する。主要や制度・論点を概説する。

●国家賠償法・損失補償法
・・・一言でいえば、行政責任に関する法である。私たちが違法な行政活動によって損害を被った場合や、法令に基づく行政活動にともない特定の者に損失が生じた場合、国・地方公共団体は、この損害・損失を補填すべき責任がある。制度を概説した上で、裁判例を取り上げて分析する。


【授業の方法】
●事前に、簡単な【講義概要・資料】を配る。manabaにも上げる。一読して、各回の全体像や要点を把握し、また主要な論点を把握しておくこと。

●授業では、【講義概要・資料】に沿った講義(教員による解説)を中心とする。資料や図などを用いる(配布はしないがmanabaに上げて事前・事後に閲覧できるようにする)。ビデオを視聴することもある。

●行政法を深く理解するには、授業に合わせて、教科書を読むこと(関連箇所を指示する)。ただし、授業で教科書の解説はしない。

●〈重要〉学生同士でディスカッションを行い、代表者に発表をしてもらうことがある。(成績評価に含める)

●〈重要〉授業後に、manabaで簡単な復習クイズと感想の記入をしてもらいます。(成績評価に含める)
達成目標
/Course Goals
・主要な行政作用の法的仕組みについて、類型ごとの主要論点を理解する。
・行政法における法律の意義と、法律と命令・一般原則・条約・条例との関係を理解する。主要な論点に関しては、各自で分析できるように基本的な法的思考を身につける。
・行政手続の意義と課題を理解する。その他、行政の法的コントロールに関する主要論点と課題を理解する。それぞれの課題については、各自で検討できるように基本的な法的思考を身につける。
・国家賠償法・損失補償法に関する基本的な法概念を理解する。その上で、事例問題への応用ができるようになる。
授業内容
/Course contents
この授業の全体像は初回の授業で説明する。
各回の概要も、初回の授業で説明する。
(順序や細部は変更する可能性がある。)

第1回
はじめに
――講義の全体像、昨今の話題

第2回
行政法の世界へ
――実際の紛争事例、代表的な行政法の論点、行政・行政法のイメージ


〈主要な行政作用の法的仕組み〉

第3回
規制行政①
――主な領域、特徴、分類、主要論点など

第4回
規制行政②
――即時強制、公益事業規制など

第5回
給付行政①
――主な領域、特徴、分類、主要論点など

第6回
規制行政②
――公共施設の管理運営・利用関係、公営企業など

第7回
経済行政
――主な領域、経済規制、行政指導の問題など

第8回
計画行政
――都市計画を中心に

第9回
税務行政
――納税義務の確定方式、強制徴収、税務調査

第10回
調達行政
――公務員法制、公物法制、税以外の金銭の調達


〈行政法の理論的分析〉

第11回
行政法とは何か?
――行政法の理論的分析、民法・刑法との関係など

第12回
法律による行政の原理
――行政法における法律の意義、法律の留保など

第13回
法律と命令
――委任命令に関する諸問題

第14回
行政法の一般原則
――信義則、平等原則、比例原則、権限濫用禁止原則など

第15回
行政法と場所・時間
――行政法のグローバル化(国際法)、自治体の条例、行政法の時に関する効力


第16回
中間レポート解説


〈行政の法的コントロール〉

第17回
行政の事前手続①
――行政手続の基礎理論

第18回
行政の事前手続②
――申請に対する処分の手続

第19回
行政の事前手続③
――不利益処分の手続

第20回
行政の事前手続④
――行政処分の効力・瑕疵・消滅

第21回
行政の事前手続⑤
――その他の手続

第22回
行政裁量の統制

第23回
行政上の強制執行・制裁

第24回
行政情報と法
――情報公開法、個人情報保護法、情報公開・個人情報保護条例、公文書管理法


〈行政責任〉

第25回
国家賠償法①
――歴史、概要

第26回
国家賠償法②
――法律、行政処分、通達に関する事例

第27回
国家賠償法③
――学校事故・保育事故に関する事例

第28回
国家賠償法④
――公害・環境汚染・薬害に関する事例

第29回
国家賠償法⑤
――道路・河川に関する事例

第30回
損失補償法
――損失補償の根拠、要件、主要事例など
事前学修・事後学修
/Preparation and review class
【事前学修】
事前に、簡単な【講義概要・資料】を配る。manabaにも上げる。一読して、各回の全体像や要点を把握し、また主要な論点を把握しておくこと。

【事後学修】
・manabaでの簡単な復習クイズ、感想、質問の記入。(成績評価に含める)
使用教材
/Teaching materials
【教科書】
●概説書
稲葉=人見=村上=前田『行政法[第4版]』(有斐閣、2018年)

●判例集(以下の何れか)
『行政判例百選Ⅰ〔第7版〕』(有斐閣、2017年)(※eBookで閲覧できるがDL・印刷はできない)
村上=下井『判例フォーカス行政法』(三省堂、2019年)


※講義で取り上げる条文は、配付するレジュメに記載する。深く学びたい場合には、六法を用意することが望ましい。
成績評価の方法
/Grading
中間レポート 30%(100点満点を30%換算)
期末試験 40%(100点満点を40%換算)
事後学修の復習クイズ 30%(全27回分×2点を上限30点で換算)

*最終的な合否の判定にあたっては、授業への参加度(ディスカッションや発表)、manabaでの質問を加味する(加点する)。

*課外での任意の学習課題を示すことがある。するかしないかは任意だが、提出した場合には、成績評価に加味する。
成績評価の基準
/Grading Criteria
上記の「達成目標」の達成度の観点から、上記の成績の合計点により、秀(90~100)、優(80~89)、良(70~79)、可(60~69)で評価する。
リンク先ホームページアドレス
/URL of syllabus or other information
企業法学科科目・参考文献eBookリスト
https://library.otaru-uc.ac.jp/201909law_ebook/
実務経験者による授業
/Courses conducted by the
ones with practical
experiences
該当しない/No
遠隔授業
/Online class
遠隔授業/Online class

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