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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2023/03/17 現在

科目名/Subject 英文学史I
担当教員(所属)/Instructor 高橋 優季 (商学部)
授業科目区分/Category 昼間コース 学科別専門科目
開講学期/Semester 2021年度/Academic Year  前期/Spring Semester
開講曜限/Class period 木/Thu 3
対象所属/Eligible Faculty 商学部/Faculty of Commerce
配当年次/Years 1年 , 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 2
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2021/02/18
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
今年度の英文学史Ⅰのテーマは
「ドラマ『ダウントン・アビー』から学ぶ英国貴族の栄枯盛衰」
です。

 2010年から5約5年間かけてイギリス本国で放映され、日本もふくめ世界中で記録的大ヒットとなった連続テレビドラマシリーズ『ダウントン・アビー』の時代背景、特に英国貴族階級の栄華から衰退へ、次いで労働者階級の台頭、第一次世界大戦、ロシア革命を経て、新世界アメリカの経済・文化的影響がどのように英国貴族社会に作用していくのか。こうした歴史認識を深め、その締めくくりとして第二次世界大戦後の英国を舞台とするカズオ・イシグロの『日の名残り』(1989)を読みます。
達成目標
/Course Goals
時代的ターゲットは以下のように区分します。

① 19世紀末(ボーア戦争あたり) 

② 20世紀初頭からタイタニック号沈没事件の1912年頃

③ 第一次世界大戦  

④ 戦後復興期

⑤ 1920年代から世界恐慌前まで

これらに合わせて、以下の項目から時代背景について知識を深めます。 

・貴族階級の生活様式、衣食住など
・使用人達の役割分担 
・貴族階級の文化(狩猟、スポーツ)
・結婚と相続 
・ファッションの変遷
・技術革新
・交通手段の変化(馬車から自動車へ)

このながれのなかで扱う文学作品は「授業内容」で提示します。
授業内容
/Course contents
① 19世紀末(ボーア戦争あたり) 
1週目 
『ダウントン・アビー』の世界(特典映像集より)貴族の暮らしとは、使用人たちの暮らしとは。

2週目 
ヘンリ・ジェイムズ『デイジー・ミラー』(1879)が示すもの。

② 20世紀初頭からタイタニック号沈没事件の1912年頃
3週目
『ダウントン・アビー』物語の始まり:タイタニック号沈没事件と相続制度について。

4週目
比較:映画『タイタニック』にみる階級社会、新天地アメリカとの関わり。

5週目
トマス・ハーディ「タイタニック号沈没事件に寄せる詩」。


③ 第一次世界大戦 
6週目 
『ダウントン・アビー』に描かれる第一次世界大戦と戦争詩(ルパート・ブルック、ウィルフレッド・オーウェン)。

7週目
『ダウントン・アビー』に描かれる第一次世界大戦と戦争詩(ジークフリード・サスーン)。


④ 戦後復興期
8週目 
『ダウントン・アビー』に描かれるアイルランド独立運動(復活祭蜂起から英愛戦争へ) 

9週目 
W.B.イェイツ 「イースター、1916」ほか。

10週目
『ダウントン・アビー』に描かれるロシア革命と社会主義 

11週目
T.S.エリオット『荒地にて』第一部 (1922)が象徴するもの。


⑤ 1920年代から世界恐慌前まで
12週目 
『ダウントン・アビー』に描かれる貴族文化の衰退と新たな文化、新しい生活様式。 

13週目 
カズオ・イシグロ『日の名残り』(1989)から第二次世界大戦を追憶:執事スティーブンスによるダーリントン卿の思い出~ソールズベリーへの旅

14週目
カズオ・イシグロ『日の名残り』(1989)から第二次世界大戦を追憶:執事スティーブンスと共にドーセット州からデボン州の旅、執事の「品格」とは。 

15週目
カズオ・イシグロ『日の名残り』(1989)から第二次世界大戦を追憶:コーンウォールからウェイマスへ、執事スティーブンスの涙、アメリカの存在。
事前学修・事後学修
/Preparation and review class
[事前学習]
予習は絶対必要。予め授業で扱うと決められた作品を、まずは自分で読んで訳してくること。その作業のなかで分からなかった点、理解に自信が持てない点などをピックアップしておくこと。詩なので音読には慣れて来てほしいです。関連資料なども、決められた部分は必ず読んできてください。

[事後学習]
授業の前と後で、自身の作品理解がどう改まったか、見直しは必要です。
使用教材
/Teaching materials
基本的にはこちらで準備、指示します。プリント教材などが多くなります。
以下の書籍のみ、購入お願いします。

『日の名残り』カズオ・イシグロ著 土屋正雄訳 (早川書房)
成績評価の方法
/Grading
レポート提出評価(70%。回数と提出時期、内容については授業で指示します。)
予習と参加状況(30%。出席回数ではありません。)
受け身になって一方的に聴講するのではなく、意見や質問を述べていただけるような積極的な参加を参加状況として評価いたします。
成績評価の基準
/Grading Criteria
AA(秀)90~100
A  (優)80~89
B (良)70~79
C  (可)60~69
D  (不可)0~59
履修上の注意事項
/Remarks
授業には全体の三分の二相当は出席してください。三分の一欠席すると不可ということです。(公欠、病欠などの相談は応じます)
授業開始より20分以上後の入室は遅刻とみなします。遅刻3回で欠席一回分としてカウントします。(やむを得ない理由で遅れた場合は事後報告で良いので説明してください)
授業中に無断で教室を出入りすること、携帯電話やスマートフォンを使用すること、寝ることはやめてください。
ディスカッション重視ですので、参加しないですぐ「分かりません」とだけ即答するのはやめてください。
実務経験者による授業
/Courses conducted by the
ones with practical
experiences
該当しない/No
遠隔授業
/Online class
遠隔授業/Online class

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