科目一覧へ戻る | 2023/03/17 現在 |
科目名/Subject | 経営史 |
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担当教員(所属)/Instructor | 高田 聡 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2021年度/Academic Year 後期/Fall Semester |
開講曜限/Class period | 月/Mon 3 , 火/Tue 3 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2021/03/02 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
企業活動,経営現象の史的展開を追い,変化を促す企業内外における動因を探ることが最終的な目的である。講義の主な対象地域をアメリカ合衆国(以下,アメリカと略)に求める。経営現象の諸側面のなかでは企業者精神,仕事倫理,経営労務関係等の人間的側面,とくにいわゆる多文化社会に生きる市井の人々の仕事意識に視点の重心をおく。こうした人間的,理念的な側面の経営史上の意義については,講義の序盤(目次のⅠ)でまとまった説明がなされる。この目次のⅠでは学問の方法論と19-20世紀転換期以前のアメリカ経営史の推移とが題材となる。目次のⅡでは自動車産業の地域経営史をミシガン州フリント市を軸に詳しく論じる。同市では20世紀前半期に最大手自動車企業が成長した。20世紀の米国は企業活動で世界的な基準を強力に指し示したが,こうした地域・ケースを絞る考察でその活動イメージを一層に身近なものにしたい。講義の終盤(目次のⅢ)ではⅠとⅡの議論を踏まえて日本経営史を論じる。 講義は板書,配付資料,映像資料等を併用する予定。なるだけオリジナルな情報に接したいことから英語資料も適宜参照したい。 |
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達成目標 /Course Goals |
履修が,広い視野の形成とオリジナルなデータから等身大の像を導出しうる技能の養成に資すことを期待している。 | ||
授業内容 /Course contents |
目次は,大方,以下を予定。 序 講義の対象,課題,授業計画 Ⅰ 経営史学論と19世紀までのアメリカ企業経営史の輪郭 ・経営史学の方法の考察:動機分析の意義を中心に ・17-19世紀の北米企業経営史の輪郭:動機分析によるケース点描 Ⅱ 20世紀アメリカ企業経営の展開:世紀前半期の自動車,GM(General Motors)社のケースを中心に ・起業と経営の組織化:革新主義期の動向を中心に ・経営発展:1920年代における工場職場管理の動態を中心に ・経営と規制:ニューディール期の職場編成の変遷を中心に ・20世紀アメリカの経営と社会:現場,草の根からの構図 Ⅲ 日本企業の経営史的特徴 ・江戸期以前の展開 ・第二次大戦前の展開 ・第二次大戦後の展開 各回のメイントピックスはおおよそ以下を予定。 第1回 講義の対象,課題,授業計画,等 第2回 同上,略年表,等 第3回 経営史学の方法考,動機分析,M・ウェーバーの見方,等 ① 第4回 経営史学の方法考,動機分析,M・ウェーバーの見方,等 ② 第5回 北米での企業勃興,17世紀マサチューセッツでの動向,等 第6回 18世紀の起業動向,B・フランクリンの活動,等 第7回 アメリカ産業革命,19世紀のボストン綿業,等 第8回 産業革命考,イギリスでの展開,等 第9回 巨大企業化と経営,19世紀カーネギー社の事例,等 第10回 巨大企業化と経営,19世紀後半の幹部層文化,等 第11回 庶民層の動向,19世紀後半のH・アルジャー的見方,等 第12回 19世紀終盤のコンフリクト,ロバー・バロン,工場現場層,農民,独立自営層,等 第13回 19-20世紀転換期の移民・(国内)大移動,等 第14回 革新主義期,20世紀序盤の自動車産業の台頭,GM社の組織化,等 第15回 同上,起業の曲折,社会党市政,等 第16回 革新主義の理念,テイラー主義,コーポレイト・リベラリズム,等 第17回 テイラー主義,GM工場,現場管理,等 第18回 産業福利・教育活動,20世紀序盤のフリント市の事例,等 第19回 革新主義への逆風,AFL,マイノリティ勢力,等 第20回 1920年代の経営発展,自動車ブーム,マーケティング,等 第21回 ウェルフェア・キャピタリズム,GM社での経営福祉策,等 第22回 1920年代後半の経営の専門化傾向,OFF-JT化,労務管理の再編,等 第23回 工場現場層の動向,20年代後半の多元的コミュニティ化,等 第24回 1930年代の経営と社会,ニューディール,経営管理の動揺,等 第25回 1930年代のCIOの台頭,フリント争議,雇用編成の契約志向,等 第26回 20世紀アメリカの経営と社会,等 第27回 日本経営史,江戸期以前の展開,石門心学,等 第28回 第2次大戦前の日本経営史,製糸業の成長,郡是化,等 第29回 第2次大戦後の日本経営史,リーン生産システム,等 第30回 結び 以上の授業内容はあくまで目安である。クラス規模,授業環境,等,諸般の事情で適宜変更がありうる。 |
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事前学修・事後学修 /Preparation and review class |
下欄の「履修上の注意事項」の該当箇所を参照。詳細は教室内等でも指示する。 | ||
使用教材 /Teaching materials |
「授業の目的・方法」の欄を参照。詳細は教室内等で追って指示する。 | ||
成績評価の方法 /Grading |
以下が原案。学期末定期試験の評価におおよそ月2回ほど適宜配付される予定の「経営史意見票」からの評価を加味する(大体の評価内訳:学期末定期試験からの評価が95%、「経営史意見票」からの評価が5%)。「経営史意見票」とは,講義に関して質問・意見等を募るものである。なお,学期末の定期試験を受験した受講生のみ,最終の(1点以上の)成績評価の対象となる。(以上は原案で,受講生数の規模などで具体的な内容は変わりうる。開講後の可能な限り早い時点に確定情報を教室内等で明示する)。 | ||
成績評価の基準 /Grading Criteria |
「秀」90点以上:授業内容について格別に秀でた理解を示している。 「優」80~89点:授業内容について優れた理解を示している。 「良」70~79点:授業内容について,ほぼ理解している。 「可」60~69点:授業内容について,必要最低限理解している。 |
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履修上の注意事項 /Remarks |
(1)本概要情報の諸項目には補足・変更がありうる。追加の連絡等について注意されたい。 (2)講義は,経営学に関する基本的な知識が修得されていることを前提に進められる。 (3)資料の予習等でほぼ毎回,相応の分量の事前学習が肝要となる。英文資料も適宜用いる予定である。授業の十全な理解のためには予習・復習が肝要なこと,あらためて強調しておきたい。 (4)担当教員の文書による許可なく授業(含む配付資料)の録音・撮影を禁ずる。 (5)本シラバスは図書館の利用等を含め学習環境が通例の状況にあり,対面授業が滞りなく行えるケースを想定し作成されている。 |
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実務経験者による授業 /Courses conducted by the ones with practical experiences |
該当しない/No | ||
遠隔授業 /Online class |
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