科目一覧へ戻る | 2023/03/17 現在 |
科目名/Subject | 外国経済史II |
---|---|
担当教員(所属)/Instructor | 松家 仁 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 学科別専門科目 |
開講学期/Semester | 2017年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 木/Thu 1 , 木/Thu 2 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
研究室番号/Office | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2017/02/26 | ||
---|---|---|---|
授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
本授業は、戦間期を中心とした20世紀ポーランド社会経済史を取り扱う。(1) 民族問題、(2) 経済介入主義(社会国家)、(3) 近代化という3つの問題意識に基づき授業は行われる。 | ||
達成目標 /Course Goals |
本授業は、中東欧を例として、20世紀経済の歴史における社会経済の諸問題、とりわけ統制と自由、ナショナリズムと国際化の間の葛藤の間で、さまざまな国民経済がどのように対応していったのかについて、受講生が基本的な理解を深めることを達成目標とする。 | ||
授業内容 /Course contents |
第1回 オリエンテーション(現代社会経済の史的分析の課題-歴史における社会経済史の位置-人文科学と自然科学の違い-歴史における多様なアプローチ) 第2回 発展段階と地理決定論(発展段階論-地理決定論-地域と社会の多様性) 第3回 社会経済史の基本的方法(文書館とは?-誰が公文書館に文書を残すのか?-研究の手続き(さまざまな資料の意義と制約)) 第4回 資料(史料)を探す(経済データ・翻訳など技術上の問題-文書館の利用-歴史資料としての新聞・雑誌、回想録-歴史研究とインターネット) 第5回 19世紀末からの新しい社会の胎動(前史~住民のアイデンティティと「国民」-民族と宗教、民族と結婚-宗教と国民経済-都市化・工業化とその弊害-民族対立と経済) 第6回 第一次大戦期の東欧と民族問題(第一次大戦の世界史上の位置づけ-占領政策とユダヤ人の経済への影響-イディッシュ語とドイツ語) 第7-8回 第一次大戦期の戦時統制経済(戦時経済導入の必要性-戦時統制経済の内容とその限界-民族・宗教問題との関連性-全般的問題点-ロシアへの波及) 第9-10回 第一次大戦後の社会経済(ポーランド第二共和国の成立-戦時統制経済継続の必要性-暴利投機の実情と対策-ハイパーインフレと国境管理-ユダヤ人とキリスト教徒の習慣の相違) 第11-12回 世界恐慌までの価格政策(価格検査委員会とその欠陥-穀物粉・パン/食肉の価格統制-同職組合・商業団体の組織化と抵抗) 第13-14回 都市と農村1(穀価政策の基本的方法-「製粉歩合」との調整-アンケート委員会-商工業の「抑圧」へ) 第15-16回 工業・手工業の近代化(製パン工場の建設-闇パン屋-近代的組織の確立とマイスター資格-日曜休業問題) ・偽装牛乳-商業会・手工業会の整備-専門学校-マイスター資格-製パン業における日曜休業) 第17-18回 都市と農村2(「暴利商人」-食肉流通の近代化-中間取引業者問題-儀式畜殺禁止をめぐる諸問題-牛乳・バター、その他の食品-ユダヤ人の貧困化と移民-社会主義か、シオニズムか?) 第19-20回 世界恐慌(農産物価格の下落-農村の商品経済の後退-農産物価格支持政策-国際協調の試み-農村の貧困の「解決」策) 第21回 戦間期のドイツ人問題(学校問題-民族団体の発展-ドイツにおけるナチスの政権獲得) 第22-23回 第二次世界大戦(第二次世界大戦の概況-民族問題と虐殺-イェドヴァブネ事件) 第24-25回 第二次大戦後ポーランドの民族問題(ドイツの敗戦と東部ドイツの喪失-戦前・戦中からの連続性-いわゆる「和解」) 第25-26回 戦後社会主義体制(制度的欠陥-戦後の経済統合-日用品供給-上からの工業化) 第27-28回 (再)民営化と民族問題(社会主義経済改革から体制転換へ) 第29回以降 まとめ-および予備日(映像資料の紹介に充てられる) |
||
使用教材 /Teaching materials |
参考書として、拙著『統制経済と食糧問題』(成文社2001年)。 | ||
成績評価の方法 /Grading |
1) 学期末に行われる筆記テスト(1回) 2) 出席など授業に対する参加の積極性 |
||
成績評価の基準 /Grading Criteria |
上の成績評価の方法で記した1(テスト)および2(積極性)の成績評価比率は、それぞれ90%と10%とする。また筆記テストでは、与えられた課題の達成度、知識・理解の程度に応じて評価する。 | ||
履修上の注意事項 /Remarks |
本授業は高校世界史の知識を前提としているので、高校時代に世界史を履修している学生の履修が望ましい。なお疑問がある者はメールなどで問い合わせること。 | ||
遠隔授業 /Online class |
|