科目一覧へ戻る | 2023/03/17 現在 |
科目名/Subject | 哲学A |
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担当教員(所属)/Instructor | 久保田 顕二 (商学部) |
授業科目区分/Category | 昼間コース 共通科目 |
開講学期/Semester | 2016年度/Academic Year 前期/Spring Semester |
開講曜限/Class period | 月/Mon 5 |
対象所属/Eligible Faculty | 商学部/Faculty of Commerce |
配当年次/Years | 1年 , 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
研究室番号/Office | 久保田 顕二(343) |
オフィスアワー/Office hours |
久保田 顕二(前期:火曜日12:00〜13:30 後期:月曜日16:00〜17:30) |
更新日/Date of renewal | 2016/03/01 | ||
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授業の目的・方法 /Course Objectives and method |
哲学の入門的な講義です。哲学は他の学問とは違い、限定された固有の研究対象をもちませんので、そもそもそれは何を明らかにしようとする学問なのか、そういった研究をすることにどんな意味があるのか、ということがつかみにくい面があります。しかし、哲学の特徴として一つ確実に言えることは次のことです。すなわち、哲学は、私たちが日常生活や他の学問では特に疑問視せずに「当たり前な」こととして受け入れている暗黙の前提を自覚的に取り出し、そして、その前提の妥当性を吟味したり、別の可能性を示唆したりする、ということです(ある意味、哲学とは非常に傲慢な学問です)。 例えば自然科学の研究であれば、それは、自然界の現象は究極的にはすべて「物質的な」ものであって、もっぱら物質とエネルギーによって説明可能である、との前提に立って進められていますが、しかし哲学の観点からは、この前提には疑問をさしはさむことができます。つまり、この前提は本当に成り立つのか、もしかしたら物質とは独立の「精神」なるものが存在するのではないか、といった問いを、合理的な仕方で発することができます。 本講義では、哲学のこういった特徴を理解してもらうことを第一の主眼としながら、西洋哲学におけるさまざまな学説を紹介していきます。順序としては、まず、「自己自身」の存在を問うということが、とりわけ近代以降の哲学にとっては重要であることを確認し、次に、哲学の代表的な部門(形而上学や認識論)の中身を、大哲学者の主要な学説に沿って紹介していきます。プラトン、アリストテレス、デカルトといった大哲学者の考え方は、歴史的な流れの中でよりも、むしろ個々の哲学問題との関連で取り上げられます。 |
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達成目標 /Course Goals |
次のような知識や理解を、あるいはものを考える姿勢を、身に付けることが、履修者の側には求められます。1.西洋哲学の歴史に現れたさまざまな学説についての基本的な知識と理解を得ること。2.「哲学」という学問が「科学」には還元されえず、ある点では「科学」と鋭く対立するということを知ると同時に、とかく科学万能と思われがちな現代の世にあって、「科学」ではない学問研究にも固有の意義があるということを十分に理解すること。3.私たち人間は、時として、自分自身が存在すること、世界がこのようなものとして存在すること、等について根源的な疑問を抱き、その疑問を追求していかざるをえない宿命を負っているということを知ること。4.研究の種類によっては、目に見える目先の成果を性急に手に入れようとすることが、かえって真の意味での成果達成の妨げになる場合がある、ということを理解すること。 | ||
授業内容 /Course contents |
以下のそれぞれの項目について数回ずつを費やします。 1.哲学とは何か-「科学」を超えた知的探究- 2.「私」自身が存在することへの問いかけ-デカルト哲学とその発展- 3.形而上学-「物」と「心」のどちらが究極的に存在するのか- 4.認識論-「感覚」によって知ることと「理性」を使って推理すること- このほかに、講義全体の流れとはやや独立して、比較的具体的で考えやすい1,2の哲学問題を取り上げることもありえます。 |
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使用教材 /Teaching materials |
テキストは使用しませんが、授業の中で参考文献を随時紹介していきます。 | ||
成績評価の方法 /Grading |
定期試験の成績に平常点(数回のアンケートによる意見聴取、等)を加味します。定期試験は論述式の筆記試験であり、そこでは、用語、事項の簡潔な説明を求める4〜5題の小問と、比較的広範にわたる内容の理解を確かめる2題の大問とが出題されます。またこのほかに、違った趣向の設問を混ぜて出題することがあるかもしれません。 | ||
成績評価の基準 /Grading Criteria |
目安としては、定期試験の成績が85%、平常点が15%です。成績評価に際して一番重要となるのは、抽象的な思想内容を、ある程度の分量の明晰な文章によって正確に表現することができているか、という点です。主にその点での達成度に応じて、「秀」〜「不可」のいずれかの成績が割り振られます。追って、開講後の然るべき時期に詳しい評価基準を示します。 | ||
履修上の注意事項 /Remarks |
多数の断片的な知識を身に付けようとすることによりも、むしろ、哲学説の思想的な内容を知的に理解したり、学説が否定されたり乗り越えられたりする際のダイナミズムをとらえたりすることのほうに、より大きな注意や関心を向けてもらいたいと思います。 | ||
遠隔授業 /Online class |
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