CGSからのお知らせ

小樽商科大学と北海道大学は2021年10月15 日（金），大学等の研究機関から生まれるスタートアップを支援するためのプレインキュベーション施設^＊1を北海道大学フード＆メディカルイノベーション国際拠点内に開設しました。道内各地にある大学や研究機関，そして自治体等とのネットワークをさらに強化し，研究開発型の事業創出を加速させる具体的な取組みをスタートいたします。

コンセプトは，「北海道の叡智(えいち)（H）をかけあわせ（X），旧来の産業構造にトランスフォームを起こす」とし，その想いを，HX（エイチクロス）という名称に込めています。広域に点在する道内の大学及び研究機関を結ぶ中心拠点として，支援プログラムや人材マッチングなど，今後複数の起業サポートプログラムを実施予定です。北海道に持続可能な新しい産業構造の創出を目指す取組みを進めてまいります。

 

【創設の経緯】

北海道は人口減少や高齢化が進行している「課題先進エリア」の一つです。加えて，優秀な人材の道外流出などの要素も加わり，産業の持続的な発展への障壁が指摘されています。

その問題に対して両大学では道内の大学・高専等とともに，2020年度社会還元加速プログラム（SCORE）「大学推進型（拠点都市環境整備型）」^＊2において，科学技術振興機構(JST)支援のもと，大学を中心としたスタートアップ・エコシステムの構築に取り組むため，スタートアップ育成ネットワーク「HSFC（エイチフォース：叡智の力）」を立ち上げました。当該プレインキュベーション施設はその具体策の一つとして，両大学が協働し，支援人材の拡充とともに起業に向けたシームレスなサポート体制の構築を行います。

なお，本取り組みは札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会と連携しており，札幌市を中心とした自治体等とともに，優秀な人材が北海道において新たなビジネスを生み出すための環境整備を進めていきます。

 

【予定している具体的取組】

現在予定している取組は以下のとおりです。研究者の起業ニーズに応え，大学等における起業サポート人材の育成を進めるために，継続的な取組を行う予定です。

１．X（クロス）ディレクターの相談窓口

両大学から派遣される産学連携専門教員及び職員が駐在し，起業への相談業務に対応します。

２．X（クロス）ネットワークミーティングの開催

毎月１回程度オンラインイベントを開催し，起業に興味のある研究者・学生のネットワーキングを実施予定。

３．X（クロス）コンテンツの発信

起業をサポートする支援人材を対象とした教育プログラムを構築。2022年1月まで，計15回のオンライン講義を予定。また，10月にはNoMaps^＊3において，起業を目指す研究者によるカンファレンスを実施します。

 

【用語解説】

＊1インキュベーション施設 … 起業を構想する人材や，創業初期にある企業を支援する施設。

＊2 社会還元加速プログラム（SCORE）「大学推進型（拠点都市環境整備型）」… 大学から生まれる優れた技術シーズの実用化や起業家精神，指導人材の育成を強力に支援し，コロナ後の社会変革や社会課題解決につながる社会的インパクトの大きいスタートアップを持続的に創出する体制の構築を目的とした科学技術振興機構による事業。

＊3 NoMaps … 札幌市で行われるテクノロジーと斬新なアイディアから新たなビジネスを生み出すことを目的としたコンベンション（交流の催し）。

 

【HSFCについて】

11大学4高専5法人の連携参加からなる大学等発スタートアップ育成を目指すネットワーク。

より良い未来社会を目指し、知の集積が中心となり、北海道の新たな産業の起爆剤となることをミッションとする。

 

(2021年10月12日　北海道大学との共同記者会見の様子)

 

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