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ブログ「商大くんが行く!」

小樽商大の最新情報を日々発信!

2021.01.29

教職員紹介

一般教育等(生物) 片山先生にインタビュー!~タケノコのポテンシャルとは!?~

今日は、一般教育等 沼田先生の紹介に続き・・・商大に長く勤めている先生紹介企画第十一弾!
同じく一般教育等(生物)の片山先生にインタビューしたよ!
生物っていう学問って・・・エゾサンショウウオからタケノコまで幅広すぎ!?

 


 

それでは・・・早速ですが・・・先生の専門を教えてください!

生物学、特に生態学を専門としています。
生態学は、「環境の中でどのように生物は適応して暮らしているのか」や「生物がどのように環境に作用して生態系は成り立たっているのか」などの問いを扱います。
いわば生態学は、「生物と環境との相互作用を扱う学問」と言えます。


うんうん。まさに生物学のイメージだね!
ちょっと意外かもしれないけど、商大では、生物の授業を受けることができるんだよね!
リベラルアーツを重視していることが分かるよね!!

商大では、先生は、どんな科目を担当しているんですか!?

基礎科目として「生物学ⅠとⅡ」、「環境科学」、「基礎ゼミナール」を主として開講しています(環境科学は昼間と夜間主の隔年開講です)。
また、専門共通科目として「現在の生物学」を数年おきに開講しています。
今年度はゼミ生も募集しています。
いずれの科目でも、「生物の面白さ」や「人間社会に対する生物学の貢献」などを皆さんに伝えることができれば、と思っています。
基礎ゼミナールでは、生物学実験として、エゾサンショウウオの幼生を用いた実習を行なっています。
研究室で日本産のサンショウウオを数種類飼っているので、興味がある人はぜひ見学にお越しください。
餌やり体験などもできます。


 


 


エゾサンショウウオって意外と可愛いよね!?
餌やり体験ができるなんて・・・

先生は商大にきて何年目ですか?

2018年に赴任して、今年で3年目になります。
商大に来る前は、京都大学や北海道大学で研究員をしていました。
北海道で研究を始めて8年になります。


赴任した時も、エゾサンショウウオについて、紹介してくれたんだよね!
その時の様子はこちらから!

コロナ禍でのプライベートの過ごし方や仕事の仕方を教えてください!

プライベートでは、ドライブに行ったり自宅で映画を見たりしています。
また、今年から魚釣りを始めました。
ガチ釣り?ではなく、釣り糸を垂らしてのんびり過ごすような趣味の釣りです。
研究面では、今年の春は十分に調査に行けなかったので、これまでの研究結果を論文にまとめていました。
コロナの影響で他大学のオンラインセミナーに参加できるようになったのは、数少ないプラスのことです。


魚釣り・・・何だかプライベートも生物学っぽい!?
色々マイナスなことはすぐ、思い浮かんじゃうけど、ポジテイブに少しでもプラスのことを見出していきたいよね!

小樽商科大学のおすすめや魅力を教えてください!

小樽の魚は絶品と思っています。
あと、小樽ビールもおすすめです。
小樽商科大学は丘の上にあって、生協テラスからの眺めは抜群です。
学生も真面目な人が多いので、授業がやりやすいです。


うんうん。
わざわざどこかに行かなくても、絶景を愛でれるって最高だよね!
商大生のみんなことを褒められると嬉しいな♪

先生、何かPRしたいことはありますか??
あったら教えて下さい!!

最近、論文が受理されたので、PRさせてください。
この論文は、北海道の森林で3年に渡って「チシマザサのタケノコを収穫する」という実験の結果をまとめたものです。
チシマザサのタケノコは北日本特産の人気の高い山菜ですが、森林(=自然環境)に生育するため、その生産量や質は年と場所によって大きく変動します。
そのため、チシマザサのタケノコの利用可能性は現状では高いと言えません。
野生のタケノコの収量を安定化させ産業基盤として成り立たせるには、その生産性の動態を理解する必要があります。
特に「人の収穫に対して山菜はどのように応答するか」を科学的に明らかにする必要があります。
本研究によって、タケノコを収穫した場合、タケノコの品質は低下することなく収穫の翌年にタケノコの生産性は高まることが明らかになりました。
とても興味深い結果と思っています。
しかし、「数を少なくしたのに増える」という結果は、一見すると直感に反しています。
この結果は、植物がもつ「補償反応」によって説明できます。
補償反応とは、昆虫などの食害に応答して新しい植物組織を生産する現象です。
このように植物が反応するのは、「ダメージを受けた後に頑張って新しい組織を生産し、その後の光合成によって、受けたダメージを補償するため」と考えられています。
もともと補償反応は、自然撹乱に応答して植物が進化させたものですが、人の収穫(人為的撹乱)にも応答するのです。
このように、補償反応を効果的に誘導することができれば、山菜資源の持続的・効率的に利用できるようになると考えています。

論文が掲載されておりますので、興味のある方はこちらからご覧ください。


すごい大きなタケノコ!
収穫しちゃったら、少なくなりそうだけど、増えるなんて・・・
こういう研究が、気が付かないうちに、ボクたちの生活の中に根付くんだろうな~

それでは・・・最後に、座右の銘を教えて下さい!!

座右の銘は、論語の一節「学びて思わざれば則ち罔し(くらし)、思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし)」です。
紀元前の孔子の言葉ですが、現在の科学(学問)に通じると思っています(実践できているとは言い難いのですが…)。


ちゃんと学んだことを自分のものにしないとダメなんだね!
素敵な座右の銘をありがとうございます!

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