社会情報学科とは
ビッグデータと呼ばれる膨大な量のデータが行き交い、それを基にAIがさまざまな分野で用いられるようになってきた。IT(Information Technology、情報通信技術)の発達した社会で、情報をきちんと分析して戦略を立て、マネジメントすることが重要になっている。情報の量は増加の一途をたどっており、経験や勘だけで的確な判断を下すのは困難である。 必要で役に立つ情報を収集し蓄積する方法、また、どうやって生の情報を分析・加工して最適な解決方法を導き出すかが重要となる。 「社会情報学」とは比較的新しい概念であり、確立された学問体系がある訳ではない。文系や理系という概念に捕らわれず、総合的な視野で問題解決をはかる学際的な分野といえる。 世界規模の政治や経済に関わる問題、地域開発の問題等から、私達個人の身の回りの問題までを扱うことができ、極めて融通性のある適用範囲の広い学問である。
目指す人材・求める人材
最先端の情報社会で活躍する、科学的・合理的なセンスを身に付けます。
IT(Information Technology; 情報通信技術)により、社会構造、産業構造、経済活動、個人の生活等、世の中のすべての仕組みやあり方が変革を遂げつつあります。社会情報学科は、このように急速な進展を続ける情報通信技術、および、それらが活用される複雑、多様な社会環境に対して、幅広い知識と技術を備え、合理的に問題を解決できる人材の育成を目指しています。 本学科の前身は1965年に設置された管理科学科であり、1991年に現代社会のニーズに応えるために改組、拡充し、現在に至っています。
授業の特徴
企業、国、自治体、学校など社会のあらゆる組織は、それぞれの目的を達成するために日々、行動していますが、どのような行動を取るかの判断・決断が適切でなければ、目的を達成できなかったり、組織や組織を構成する人員、環境などに大打撃を与えることもあります。近年、社会や組織の仕組みはますます複雑化し、情報の量も増加の一途をたどっていることから、経験やカンのみにより、この最善な判断・決断を行うことは困難です。
したがって、いかに必要で役に立つ情報を収集、蓄積するか、また、どうやって生の情報を分析・加工して最適なソリューションを導き出すかが重要となります。社会情報学科では、次のようなことを学びます。
- 現代社会の各組織における仕事や計画を時間、労力、資金、資源の無駄なく効率的に行うための方法論、及び、そのためのシステムのデザイン、分析、運用に関すること。
- 組織内外とのコミュニケーションの仕方、組織の円滑な運営のための情報システムの構築法、その際に必要となる組織における個人の役割、組織化のノウハウなど。
- 情報の収集・蓄積・処理・通信など情報システム構築のための多彩な技術、及び人間の情報処理。
授業内容の紹介
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オペレーションズ・リサーチ
企業や政府などのような組織を無駄なく効率よく運営するためにはどのような意思決定をすればよいか、という問題を解決する各種方法論とその応用について講義しています。オペレーションズ・リサーチは科学的な方法により、意思決定のための情報を提供し、実践的な行動の指針を求めることを目的としていますので、講義では実際に役立つような内容になるように心がけています。 -
ビジネスシステム論
企業で行われている各種業務活動を相互に結び付けているものは、様々な経営情報(営業・生産・会計等の情報)とそれを伝達するためのコンピュータやインターネットを用いたシステムです。近年、情報技術の発展とともに業務支援の内容も高度化しており、専門家に必要とされる要件も進化しています。本講義ではこの要件について説明し、理解していただきますが、これにはプロフェッショナルな専門家としての倫理観なども含まれます。 -
コンピュータネットワーク論
コンピュータネットワーク、特に近年国内でも急速に発展・展開し続けているインターネットについて概説します。講義では、技術論と利用者の立場から、それぞれ実例を挙げて説明し、講義履修者が実生活においてインターネットに関わる際、直接役立つような内容となるように心がけています。