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エバーグリーンからのお知らせ

2017.11.01

平成29年度第3回講義:“A wonderful world through learning English”(英語で広がる楽しい世界)

概要

 

○講師:外園知代 氏(昭和57年商学部教員養成課程卒/主婦)

 

○題目:“A wonderful world through learning English”(英語で広がる楽しい世界)

 

○内容:小学校5年生のころ出会った英語の世界。英語ができるようになるにつれて視野が広がり、世界中に友人が増えていった。今は英語を小樽のために少しでも役立てたいと思っている。英語を通して学んだこと、見せてくれた世界のことを話して、進路へのヒントや刺激を提供したい。

 

“A wonderful world through learning English”(英語で広がる楽しい世界)忘れられない思い出

 

Hello,everyone. My name is Tomoyo Sotozono. I graduated from Otaru University of Commerce many many years ago. After graduation I was working at Hokuren Federation of Agricalutural Cooperatives. There I was belonging to education section of personnel department. ……………

 

今日は、私が英語を通して学んだり経験したことを、短いトピックを連ねながらお話したいと思います。5歳の時、父が英語の絵本を買ってくれました。その中にあった、“Please give me a glass of water.”というのが最初に覚えた英語のセンテンスでした。皆様は初めて覚えた英語の文章を覚えていますか?そして小学生の時、叔父の紹介で英語で文通を始めました。ペンパルはビリーというイギリスの男の子でした。Eメールもフェイスブックもない時代のこと。一度手紙を出しても、返事が来るのはずっとずっと後です。皆様には信じられないでしょうね。
 
商大生の時、北大の交換留学生が集まるパーティに行きました。そこで、マサチューセッツ州のアマースト大学(クラーク博士の出身校です)から来ていたハン・グーンさんという方と友達になりました。母が彼を我が家にお招きしましょうと言ってくれ、彼は遊びに来てくれました。私はお琴を奏でたり、お茶を点てたりしておもてなしをしました。とても喜んでもらえました。最近(40年たって)フェイスブックで、彼がとても活躍していることを知り、嬉しくなりました。
 
文通の時代からインターネットの時代へ。技術の進歩には驚かされます。商大を卒業する直前、父の親友の大学教授やその教え子たち数人と、ヨーロッパを旅しました。初めての海外旅行でした。イギリスに向かう飛行機では隣の座席のインドの女子学生と、音楽や文学色々な会話を楽しみました。中学生の頃から大好きだった英会話のラジオ講座がありました。先生は、マーシャ・クラッカワーさん。とても人気があった先生です。番組に旅行の話を手紙に書いて出したところ(そういうコーナーがあったのです)採用されて、マーシャさんが私の家に電話を掛けてきて、英語でのやりとりがそのまま放送されることになりました。私にとっては大事件で、とても感激しました。
 
ある時、家族で九州旅行を楽しみました。大分県の温泉に泊まりました。お風呂に行くと、脱衣場で5歳くらいの黒髪のおかっぱの女の子が裸で困ったように立っていました。「どうしたの?」 “I can’t speak Japanese.” 浴場に入ってみるとお母さんが、エレガントにフェイスマッサージをしていました。お嬢さんのことは気にしていないようです。私は彼女(リー・リンちゃんといいました)の身体を洗い、シャンプーし、服を着せ、マクドナルドでもらった塗り絵をしながらお母さんが上がってくるのを待ちました。ようやく上がってきて話をしてみると、シンガポールの方。彼女は言いました。「今日はありがとう。今度遊びに来てね」。
そこで、息子達とシンガポールへ彼女に会いに行きました。するとホテルに来てくれて、日本人観光客が行かないような、地元の中華料理店に連れて行ってくれました。ウェイトレスの方に“Please give me a glass of cold water with ice.” と言ったのですが、通じません。どうやら冷たい水を飲むという習慣がないのですね。レタスやトマトもみんな火を使って調理していました。
日本を離れると、色々な文化、習慣があって面白いですね(先日はジャマイカから来た友人が青いバナナの料理が好きだと言うので、ビックリ)。シンガポールではペットボトル入りのジャスミンティーがとても甘いので驚きました。お茶は、葉としてはみなだいたい同じもので、それを発酵させたり蒸したり乾燥させる加工法が違うのですね。紅茶、ウーロン茶、緑茶は、完全発酵、半発酵、不発酵と工程により異なるそうです。シンガポールではお金持ちはみな子供の世話をナニーさん任せにしていました。だからリンちゃんのお母さんは、温泉で子供のお世話をしていなかったのでした。私たちが帰る時、リンちゃんのママは空港まで見送りに来て、お土産まで持たせてくれました。
それから11年後。今度は家族全員で小樽に遊びにきてくれました。5歳で泣きべそをかいていたリンちゃんは高校生になっていました。リンちゃんは5歳の時にすでに英語と中国語、マレー語を話せたそうですから、すごいですね。
 
LAではこんなことがありました。ミレニアム・ビルトモアホテルのギャラリー・バーのカウンターでバーテンダーさんと仲良くなったのです。グレッグ・グズリアンさんというアルメニア系のアメリカ人でした。LAナンバーワンのバーテンダーだと聞きました。日本語、とくに漢字に興味があって紙ナプキンに難しい漢字を色々書いて私に見せるのです。日本にも何度かいらした事があるそうで、私に日本語について質問なさいますので、翌日もまたそのバー行って話の続きをしました。『ブラック・ダリア』(ジェイムズ・エルロイ)という小説があります。1940年代、LAで実際にあった事件がもとになっていて、グレッグさんは、「ブラック・ダリア」という名前のカクテルを考案しています。
 
その後、北海道庁の海外派遣事業の国際交流団員としてサンフランシスコに行った時、グレッグさんはわざわざお仕事を休んでLAからサンフランシスコに来てくれ、普通の観光客は行かない場所にご案内して下さいました。印象に残っているのは、山の上の「ブエナ・ビスタ」(スペイン語でBuena Vista「すばらしい景色」)というカフェでごちそうになった「アイリッシュコーヒー」です。Irish Coffeeは、Jamesonなどのアイリッシュウィスキーをベースにコーヒー、砂糖、生クリームの入ったホットカクテルです。
後日、グレッグさんは小樽にいらして、小樽のホテルで新幌、新札幌、小樽のバーテンダーの方々を集めてカクテルのセミナーを開いて下さいました。以前、「一日教授会」でもご提案させていただいたのですが、小樽の観光地は夕方になるとお店を閉じてしまいます。せっかく夜景が美しいのに、もったいないと思います。夜に行ける場所が少ないので、観光客は札幌に行ってしまう。近年は天狗山でカフェを開いたり、商大の「本気(マジ)プロ」が夜の魅力向上プロジェクトとして「小樽グラスキャンドルの灯り」という廃線ライトアップをして下さったり、とても嬉しく思います。お若い商大生の皆様方が何か新しいアイデアを出して実現させていただけたらと思います。国内のバーテンダーの試験も、トップクラスになると英会話が必要です。外国からのお客様に、「何か日本酒を使ったカクテルを作って下さい」と言われたり、そのシチュエーションに合った応対が求められるそうです。同じお仕事でも違う国の方から刺激を受けるのは、とても大切で、その国の文化を知らないと海外で活躍できないと思いました。

 

 

日本の外で見聞を広めると、日本での暮らしを広い視野、色々な角度から見られるようになると思います。国際交流団員として、訪れたアメリカとカナダでは、印象深い場所がいくつかありました。ひとつは、非行をおかした少年少女のための寄宿形式の学校です。また英語を母語としない大人が、英語や職業技術を無料で学べるコミュニティ・カレッジ。そして、食品メーカーが型落ちの製品などを寄付して、食べ物に困っている人達に提供するフードバンクのシステム。商大生の中にも小樽で「こども食堂」の運営に加わり、頑張って下さっている方がいらっしゃるそうでとても嬉しくありがたく存じます。
また老人施設も強く印象に残っています。入居者が寂しくないように、住宅街の中に普通のお家と隣接して建てられています。若い時活躍した環境を思い出せるようにオフィスのようなスペースがあったり、楽器がいろいろあって自由に弾けたり。特にアメリカらしいと思ったのは、色々な言葉を話せるスタッフがいて、スペイン風、メキシコ風、イタリア風というように入居者の出身地に合わせてお料理も選べる点です。「お料理と言語」。これは人が生きていく上でとても重要なエレメントだと思います。韓国人の友人が、札幌の老人施設に慰問に行き、民族衣裳で韓国の舞踊を披露したところ、入居者のおばあさんが急に話し出して、スタッフをびっくりさせたそうです。おばあさんは日本で日本人として何十年もの間、日本語で暮らしていましたが、母国は韓国で、刺激を受けて急に韓国語があふれ出てきたのです。
 
似たような話がありまして、友人の病院に入院している脳外科の患者さん。30代の男性ですが、お話も出来ず、寝たきりでした。ある日病院に海外から視察団が来て友人が英語で説明をしていましたら、患者さんが何か反応したのです。調べてみると彼は高校の英語の先生だったのです。それから毎日、英語で熱心に話しかけるようにしたところ、少しずつ言語脳が回復してきたというのです。脳の働きは、本当に不思議で興味深いと思いました。科目等履修の英会話のクラスにベック・キョンユンさんという韓国からの素晴らしい留学生がいました。彼は徴兵で2年間、しかも朝鮮半島の北緯38度線(北朝鮮との境界)近くで重い銃を抱えて任務についていたこともあり、とても20代半ばとは思えないほどしっかりした学生でした。さらにオーストラリアに留学していたことがあり、英語も堪能です。日本語も、尊敬語、謙譲語、丁寧語と完璧でした。礼儀正しく時間にも正確で、スキーに初めて挑戦したのですが、あっという間に上達してしまうほど運動神経も抜群。多岐にわたる話題を英語で話し合いました。ある日、彼は、私の英語の教科書をコピーさせてほしいと言いました。「もちろん、どうぞ。」同じグループの中国人留学生も教科書を持っていないことを知っていましたので、「彼の分もコピーしましょうか?」と尋ねますと、「いや、彼からは頼まれていないのでその必要はない」と答えました。日本人なら、最近の流行の言葉で言えば忖度(そんたく)しがちですが、この合理的な判断に、ショックを受けたというか目からウロコが落ちた気がしました。
彼が帰国する時に、この1年間の小樽商大での印象を尋ねますと、こう答えました。「とても楽しく勉強でき、健康で、皆さんに親切にしていただき、とても良かったのですが、残念なことがひとつだけあります」と答えました。私は心配して「残念なこと?それは何?」と尋ねますと「困難に直面し、それを克服するという経験ができなかったことです」と言うのです。これには心底驚かされました。そんな発想は私には全くなかったからです。いつも困難なことと出合わないように願い、回避し、逃げようとしていたからです。「若い時の苦労は買ってでもせよ」と言います。どうぞ皆様もこれから困難なことと出合いましたら、逃げたりせずにチャレンジなさって下さいね。

 

 

英語は人生を豊かにしてくれるツール

 

小樽商大は「北の外語大」と言われたほど、語学教育に熱心で素晴らしい先生方がたくさんいらっしゃいます。社会に出てから英会話学校に通おうとしても、時間を捻出するのが大変ですし、とてもお金がかかります。どうぞ商大にいる間に英語の力をつけて下さい。小樽にはたくさんの外国人観光客が来ます。私は「雪あかりの路」などでボランティアをしていますが、そういう機会を活かせば、生きた英語が学べます。また、豪華客船が入港する時もチャンスです。観光ガイドのボランティアにも是非挑戦してみて下さい。皆様のお好きな小樽のスポットや、行きつけのお店のことなどを教えてあげると、とても喜んでくれます。
また、ニュージーランドのダニーデン市は小樽の姉妹都市ですが、姉妹都市事業に関わる色々な催しがあります。これらにも参加されてみると良いかと思います。ミシュランのガイドブックは皆様ご存知だと思います。これには緑のバージョンもあります。旅行ガイド篇です(赤い装丁はレストラン・ホテル篇)。この調査員が来たときに通訳をしました。彼は一般の観光スポットには目もくれず、旧日銀小樽支店と天狗山に行きたいと言いました。そして2009年、富士山や知床とともに、小樽の天狗山が一つ星に選ばれました。一所懸命にご説明したかいがあり、嬉しく思いました。

 
ある時、お世話になっている方から、アメリカからの大事な手紙を訳してほしいと頼まれました。何とか頑張ると今度は、「アメリカから偉い人が来るから私の通訳として同行してほしい。」と。朝5時すぎに小樽を出発し、成田空港でお待ちすること6時間。シカゴから、ライオンズクラブ国際会長であるインド人のご夫妻がいらっしゃいました。いきなりワゴン車に乗せられて横浜のホテルへ。着いたのは、ライオンズクラブのお偉方が集まっている「ライオンズクラブ国際会長公式訪問歓迎会」。ご挨拶のスピーチさえもよく聞き取れず、全く生きた心地がしませんでした。恥ずかしくて申し訳なく泣きそうでした。
助けて下さったのが、現在は参議院議員で、当時は外交官、財団法人中東調査会上席研究員だった大野元裕さんでした。「大丈夫ですよ。会員を増やせ、たくさんお金を集めろ、しか言ってませんから」と笑顔で慰めて下さいました。本当に「地獄で仏」とはこのことでした。通訳して下さり、あの方には感謝の気持ちでいっぱいです。その夜、横浜で勤務している高校の同級生と会ったのですが、彼はこう言ってくれました。「大丈夫だよ、トモ。俺もインド人の上司に仕えたことがあるけれど、彼らはRの発音がきついんだ。明日から聞き取れるようになるよ」。元来、暗示にかかりやすいものですから、翌日からなんとか頑張ることができました。
会長ご夫妻はベジタリアンで、お食事の手配や、ジャイナ教徒でサリーをまとっていつも裸足の奥様のお世話、県知事や常陸宮様などへの表敬訪問の通訳や手土産の用意、懇親会での日本の伝統芸能の解説の翻訳、表彰されるライオンズクラブ会員の皆様へのメダルの用意や写真撮影、記念のドーネーションバッヂの用意…。横浜から始まり京都、長崎、小樽、名古屋、仙台と、疾風怒濤の日々が続きました。インド、アメリカ、韓国、日本、タイの奥様方が集まった場では、唯一の共通話題である「お洋服・ファッション」の話題でなんとか切り抜けました。ご一緒に過ごさせていただくうちに、ご夫妻とはすっかりうちとけ、最後は抱きしめて別れを惜しんで下さいました。同じ人間同士、気持ちがあれば通じ合えるものですね。
 
ハンガリー大使館との仕事も忘れられません。駐日大使のお供で伊達市大滝区(胆振総合振興局)の「わらしべ園」という身体障がい者福祉施設を訪ねました。ハンガリーの医師・教育者ペトゥー・アンドラーシュという方が提唱した集団指導療育が実践されているのです。障がいの部分に直接アプローチする従来の医学的治療ではなく、障がいを含めた一人ひとりの子供や成人のパーソナリティ全体に間接的にアプローチする教育です。寝たきりの患者さんに乗馬を通して(安全なサポートの上)、馬の体温や拍動を感じてもらうホースセラピーも行われていました。
いつもより高い場所からの視界を得ることで良い刺激があるそうです世界的に有名なハンガリーのリスト音楽院やチェコのプラハ音楽院にも行きました。ハンガリーでの仕事は、リスト音楽院の先生方を日本にお招きし、日本の音大生にレッスンや留学試験をしていただき、先生方の演奏会も開くという、よくできたプログラムの準備のためです。
チェコでは、ショップの店員さんのやる気のない仕事ぶりに驚かされましたが、日本の店員さんの親切さ、商品知識、販売意欲は素晴らしいと思います。ただ、あまり個性がないと言われています。会議ではコーヒー、居酒屋では「とりビー(とりあえずビール)」、就活ではみんな同じようなスーツ、という感じですね。こんなジョークがあります。
豪華客船が難破して沈没が迫ります。でも救命ボートが足りません。船長は乗客達にこう言いました。ドイツ人には「飛び込むことがルールになっております」。フランス人には「飛び込むとご婦人たちにモテますよ」。英国人には「紳士の方々は飛び込まれます」。アメリカ人には「飛び込むとヒーローになれますよ」。そして日本人には、「あなた、飛び込まなくていいんですか?皆さん、飛び込まれていますよ!」。言われた日本人はあわてて飛び込んだ、と。
 
皆様は、ユネスコをご存知でしょうか?パリに本部がある国連の教育科学文化機関で、加盟国は195カ国(2014年)。世界遺産の登録と保護もユネスコの仕事です。私も関わっている小樽ユネスコ協会では、「英語祭」や「小学生のための英語教室」、「カレンダーリサイクル市」などを行っています。「英語祭」では、子どもたちに英語で歌を歌ってもらったり、朗読や暗唱、スピーチ、ドラマなどのプログラムがあり、色々な賞も用意しています。今年もつい先日、開催しました(2017.10.29)。商大の留学生や外国語指導助手(ALT・Assistant Language Teacher)の方々にもスペシャルスピーカー、審査員として来ていただいております。皆様も是非スピーチしに来てください。そして、将来は司会や審査員としてお手伝いいただけましたら嬉しいです。「小学生のための英語教室」では、皆様の大先輩でアメリカで40年以上暮らした星功氏と無料で英語を教えました。
また先日、小樽市立病院で災害時の救急医療訓練がありました。友人のドクターに頼まれて、ケガをした外国人観光客役のALT2名と参加したのですが、非常時に外国人がどれほど心細くなるか、助けが行き届かなくなる可能性を考えさせられました。阪神淡路大震災の時も、消防や自衛隊ではなく、近所の人に助けられた外国人が少なくありませんでした。観光都市を宣言している小樽市であれば、この方面の体制づくりも必要ですし、商大生の皆様には外国人の方々に英語で話しかけ正しい情報の伝達を手伝っていただきたいと思います。スコットランドから来ているALTが潮太鼓に参加したいというのでお願いして練習させてもらいました。カナダからのALTと一緒に、手のひらにマメを作って熱心に練習し、「潮まつり」ではハッピを着て演奏しました。皆様も留学なさいましたら、是非地域にとけ込み、色々なお祭りや行事に参加し、異文化を楽しんで下さい。
 
小樽は海に開かれた港町です。目の前の海の向こうには世界があります。昔からこの街から世界に、色々な夢や思いを抱いてたくさんの人々が飛び出していきました。かつて英検1級の2次試験会場は、実は全国で小樽と東京だけでした。2次試験はなかなか1回では受かりませんから、全道各地から集まった受験者が顔見知りになり、みんなでニュー三幸さんに行った覚えがあります。英検は商大で受けられるのですから、どうぞ在学中に1休暇準1級を取ってほしいと思います。さて、毎日、勉強や部活やアルバイトをしながら、皆様は様々な疑問や悩みを抱えていると思います。「こんなこと、イヤだな」「どうしてこんなことしなくちゃならないの?」と思うこともたくさんあるでしょう。でも、自分が人生においてムダな経験などひとつもありません。いつかきっと、形を変えて役に立ちます。そのことを信じてください。英語ができると、世界が広がり、色々な経験ができるでしょう。英語は目的ではなく、あくまで道具です。それをうまく使えばきっと人生が豊かになります。皆様方のご活躍を期待いたしております。ご清聴ありがとうございました。

 

 

<外園知代さんへの質問>担当教員より

 

Q 外園さんがイメージするグローバルに活躍する人とはどんな人でしょう?

 

A 商大の同期に、いま日本オラクル(株)の副社長を務める石積尚幸さんがいます。彼はグローバルビジネスの最前線にいる一方で、茶道や弓道をたしなみ、家族を大切にして、家庭菜園なども楽しんでいる。仕事とそれ以外の日常がとても豊かな方と思います。ビジネスのスキルが巧みで英語が上手に使えるだけでグローバル人材になれるわけではありません。日本人としての自分の世界にしっかりと根を張りながら世界と関わっている人が、グローバルな人材といえるのではないでしょうか。

 

Q 幅広い活動されていますが、これから力を入れたいことは?

 

A 小樽の観光や教育のお手伝いは続けていきたいと思っていますが、英語が好きな子供達を増やすことが大事だと思っています。小学校の先生をサポートしたり、地域と教育の現場がさらに協力しあいながら、「英語ができると世界がぐんと広がって楽しい」ということを、子供達と若いお母さん方にお伝えしていきたいと思います。

 

<外園知代さんへの質問>学生より

 

Q 外国人観光客と話をするにはどんな話題が良いですか?

 

A 小樽では特に、まず食べ物のことが良いでしょう。政治や宗教の話は複雑なので、いきなりそこから始めない方が無難でしょう。それとスポーツや音楽、映画。英語が通じる人であれば、サッカーなどから話題が広がっていくと思います。

 

Q 学生時代に熱中したことはどんなことですか?

 

A 小樽で生まれ育って実家から通学していました。私を英語の世界に導いてくれたのは父ですが、一面で父はとても厳しい人でした。男の子から電話が来ると私にはつながず、勝手に切ってしまうほど。海外旅行も卒業の前に一度行けただけでした。ですから親の前では勉強しているフリを一所懸命していたと思います(笑)。教職の単位を取っていたので、実際に勉強だけで十分に忙しかったのですが。

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